113.《ネタバレ》 映像と音楽だけで100分間を表現するタケシくんの監督3作目。何も言えへん聴覚障害をもつカップル。黙々と波乗りに挑戦するオトコと黙ってそれを見守るオンナ。掴んだささやかな栄光、そして静かな海に落っことしちゃった命。それにしてもサーフィン仲間に、鳥谷敬によう似とるヤツおるよな。 【獅子-平常心】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-07-14 03:50:29) |
112.《ネタバレ》 良い映画だが、ところどころ拙さが気にかかる。実際、ラストは無意味に唐突で、言葉にしなくても滲む下手な感傷がこの映画を醜くしている。 久石譲の音楽は相変わらず酷い。何の深みもない。余計な音楽さえなければかなりマシになる映画が北野映画には幾つもある。 【浅田荷葉】さん [DVD(邦画)] 5点(2019-04-02 04:25:29) |
111.良くも悪くも「素人っぽい映画」だと思った。 映像の美しさは良いけど台詞は少ないし出演する俳優もあまり演技経験のない人が多い感じがした。 最後の展開も唐突だし、雰囲気だけの映画だと思う。 【Nig】さん [DVD(邦画)] 3点(2018-08-18 03:07:20) |
110.《ネタバレ》 たけしさんの暴力映画とは違う、もう一つの側面。 「菊次郎の夏」や「キッズリターン」と同じ感じの映画。 サーフィンを扱っているが、ホイチョイプロが手がける映画などとは違った、 都会の地元民の静かなテンポの映画だ。 地方からやってくる賑やかな連中とは違う、地元映画の味わいがある。 そして、主人公が華やかな仕事についてないとこなど、明らかにたけしさんの 東京が発信する文化に対抗している、骨のある映画になっている。 さらに洗練された久石譲の音楽が、羨ましい仕上がりにしている。 素敵な映画。 (後記) この映画の前年、桑田佳祐の映画「稲村ジェーン」に対して、たけしが「稲村~」に対して評論している。 そしてたけしは、その桑田への具体的な指摘を、本作を創ることで反論してみせたのだ。 桑田もこれに対して、もう一本映画を創ると宣戦布告している。だが、これは実現しなかった。 惜しむらくは、このバトルを後世の人間が確かめたく、「稲村ジェーン」を観ようとしても、 高額なVHSを購入するしかないのである。是非、「稲村ジェーン」のDVD化を! 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2018-07-08 01:32:24) |
109.《ネタバレ》 いい作品!大好きです。 ゆっくり、しんみり、ジワジワくる作品です。 大会のエントリーシートの適当さは笑ってしまいました。 【へまち】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-08-20 13:42:04) |
108.《ネタバレ》 彼氏を亡くした女性が過去を振り切り、再び歩き出すというお話。 聾唖の清掃員が捨てられていたサーフボードを手に入れたことから、 海に取り憑かれていく。 終始ホノボノとした聾唖カップルを描くことで、 饒舌な無言が一つ一つの場面を支配してることは見事。 その反面で、翌々見返してみれば男が海に取り憑かれていく過程が つぶさに見てとれます。 仕事を休んで海に入り浸ったり、他の女が近寄ってきたり(彼女が一旦 男から離れたのは、女という母なる海の暗喩を通して、海に取り憑かれていく男 に目を覚まして欲しいと願った結果のような) 静かで残酷なストーリーですが、お涙物にせず、終始淡々と話が 進んでいく。見終わった後のすがすがしさはそのせいでしょうか。 夏になると見たくなる映画の1本です 【kirie】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2017-07-29 07:25:12) |
107.シンプルだけど味わい深い作品。夏になると必ず観たくなる映画。 海から遠い内陸部に住んでいる私は、あんな風に毎日海へ行ってサーフィンしたり、泳いだりっていうのに凄い憧れがあって、主人公達がサーフボードを携えて海へ向かって歩いて行くというそのシーンだけでなんかワクワクしてしまう。主人公とその彼女のやり取りが言葉は交わさなくても通じ合ってる感じがしてとても良かった。 あと、最初はサーフィンを馬鹿にしていたあんちゃん2人が、段々やってみたくなってサーフィンに挑戦する所がユーモラスで面白い。 また、久石譲の音楽が盛り上げる盛り上げる。あの曲を聴いているだけで切なくなってくる。 【ヴレア】さん [DVD(邦画)] 9点(2017-07-12 19:38:24) |
106.《ネタバレ》 高評価もうなずけるとても良い映画。あえてギリギリの要素を排したことで、の、心情の別表現力が素晴らしい。でもちょっと武のいたずら心というかやんちゃ心が気にはなったかな?まぁそれが武さんのギャグだしあの人らしさでしょうね。うん、なかなか良かった!7点。 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-10-01 10:32:02) |
105.前2作も非常にいいのだがコメディアンとしての片鱗もあれば暴力描写は良くも悪くもビートたけしらしさがあった。 本作にはそれが無い。たけしの挑戦なんでしょうね。 出演もしなければジャンルはガラッと青春ラブストーリー。そしてサイレントと来た。 この映画で完全にビートたけしから北野武に変貌したと言って過言ではないでしょう。 タイトルからも感じ取れる繊細さと透明感。メロディが心地よく響く良作。まさに夏を浸れる映画。 |
104.《ネタバレ》 詩情が感じられる映画。 聾唖のカップルがメインなので、会話がほとんどない。 黙って寄り添う二人が微笑ましい。 説明的なものを一切排して、淡々と静かに映像で語りかける。 茂の事故場面や貴子の涙も見せず、行間を読ませるような作り。 その行間を垣間見せるラストの回想シーンと音楽が切ない。 ただ、そこに至るまでが静かで淡々としすぎて少し退屈。 サーフィンが好きならもっと楽しめただろうけど。 障碍者を描きながら、障碍者を意識させない青春映画。 北野映画にはバイオレンスのイメージのほうが強いが、こういう引き出しも持っていることに懐の深さを感じる。 【飛鳥】さん [DVD(邦画)] 5点(2014-10-15 20:09:54) |
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103.北野武監督の第3作は暴力的な世界を描いた前2作とは趣を変え、サーフィンに次第にのめりこんでいく若者とその恋人を描いたラブストーリーとなっているが、自身は出演しておらず、企画としてもクレジットされているあたりにたけしの本作に対する本気度がうかがえるし、実際に映画としての完成度も非常に高い。「その男、凶暴につき」や「3-4X10月」で既にセリフに頼らず映像で見せていくというたけしの作風は確立されていたが、本作では主役のカップルを2人とも聾唖者に設定することで、セリフを排除し、2人の関係は映像のみで語られていくというのがいかにもたけしらしく、「その男、凶暴につき」から本作までの3本でたけしの映画監督としてのスタイルは完成されたものになったのだろうと思わずにはいられない。本作は主役2人のセリフがない分、ものすごく淡々とした映画にはなっているが、言葉で語る以上にこの二人がお互いを思う気持ちや切なさがじゅうぶんに伝わってきて、まさにサイレント映画の手法だが、あらためて映画というのはこういうものなんだと気づかされるし、その映画を演出しているのが普段はテレビでバカをやっているタレントであることにもやっぱり驚かされ、本作を見るとたけしという人は本当は才能のある人なんだと感じさせられる。主役のふたりを演じた真木蔵人と大島弘子もよく、いかついイメージのある真木蔵人はさわやかに好演していても違和感がないし、なによりもサーフィンに熱中する彼を見つめる大島弘子がすごく印象に残り、これ一本で引退したみたいだが、だからこそよけいに鮮烈なものがあるのかもしれない。夏の海が舞台だが、たけしらしい空と海の美しさも印象に残る。これがたけし映画初参加となる久石譲の音楽も映画の雰囲気にとても合っていて、美しくいつまでも耳に残り、これも映像とともに二人のドラマを描くのに効果をあげている。賛否両論ある映画のようだが、見終わってなんとも言えない気持ちになり、素直に良い映画だ、見て良かったと思えた。最近の「アウトレイジ」のようなたけし映画も悪くはないが、やはり本来のたけし映画の良さは本作のような独特の静けさを持った映画にこそあるような気がする。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-01-25 01:09:00) (良:1票) |
102.《ネタバレ》 無理に言葉を排そうとしていないかと、とても不自然に感じる。 目的と方法を履き違えているような。 最後に海で死んだのはわかるとして、そのオチとこれまでの話の関連性が見えず、何の感動をもたらすのだろう。疑問。 【afoijw】さん [DVD(邦画)] 3点(2013-09-29 01:19:26) |
★101.《ネタバレ》 犬や猫って言葉を話さないから、けなげでかわいく見える。このカップルもそれと同じだと思います。しゃべらないから、純粋で優しい性格のように見える。たとえ内側にどすぐろいものが流れていたとしても。あと、映画の結末は不満です。ストーリーの盛り上がりのために人を死なせてるんじゃないの?そりゃ主人公が死んだら、なんか心に残るけど、でも、それって安易じゃないですか。北野監督の作品によく見られるケースですが。 【わんたん】さん [DVD(邦画)] 5点(2013-09-26 23:37:12) |
100.恋愛ものに特有の「気分の波立ち」は描かれない。言葉の必要のないカップルとして登場し、あとは恋愛の安定した幸福感を描き続け、しかし実は男は少しずつ海に吸い寄せられていっていた、ってな話。耳の聞こえない恋人同士ってのがよく、『非情城市』をちょっと思い出したが、さらに遠くサイレント映画時代の恋人同士にも通じていたか。Tシャツを畳むだけで幸せな恋人。人が通過した後の風景をしばらく押さえておく余韻の効果がよく、視線と対象との間の距離をちゃんとわきまえてますよ、という礼儀正しさを感じる。対象を追いすぎないで、ちょっと目をそらしたり伏せたりしてる感じ。サーフィン大会で男が呼び出しに応じられないところで、本作で唯一障害がクローズアップされ、それだけに効果満点。静かに仲間外れにされてしまう。そこには悪意さえもない。こういう角度から障害者の痛みを描けたのが発見。その後もこの監督はしばしば障害者を画面に登場させるが、本作が最初だろうか。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-03-01 12:31:29) |
【Balrog】さん [映画館(邦画)] 6点(2012-09-11 09:21:56) |
98.主役の二人にセリフがなかったけど、お互いを想う気持ちの強さはしっかりと感じられました。学生時代を過ごした千葉の海、サーファー、懐かしさがいっぱいの映像で、あの頃の自分を思い出すことができた素敵な作品です。 【f take】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-04-26 20:43:32) |
97.北野監督の描くラブストーリーもの。 セリフを大方排除し、聴覚障害者の主人公とヒロインの心情を、ほぼ全編映像で表現。 あえて手話のシーンは削っており、久石譲の美しい音楽をバックに、 静かにゆったりと流れる絵が素晴らしい。これ、耳聞こえてんだろ、 というようなシーンもあるけど、まさに映画という仕上がりにびっくりした。 たけしは役者をやらせれば存在感はあるし、監督をやらせれば映画らしい映画を作る。 う~ん、大したものですな。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-09-24 06:10:07) |
96.絵が綺麗だな。どこか懐かしく 暖かく良い映画ですね。 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-01-24 16:12:07) |
95.《ネタバレ》 饒舌なる沈黙。一言も発していない二人の主人公だが、あとで思い出すと、確かにこの二人は、さまざまなことを語っていた。沈黙と言う手法は、斬新だ。素人同士の興ざめする台詞回しにより作品がだめになる心配がない。武は頭がいい。それにしてもこれで「映画素人の3作目」。天才という言葉は、まさに北野武をあらわすために存在する。ただしラストのおまけ回想は、エンドロール処理のバックとして使えば完璧だったかも。 【ひであき】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-26 22:22:52) |
94.いい映画だとは思うけど、ちょっと静かすぎるかな。 北野映画独特の映像美、雰囲気、間は健在なのだが、いかんせん静かすぎる。主人公が聾唖者であり、言葉がほとんど無いだけに仕草や表情など外形的な体の動きが、普通の映画より強いメッセージを持っていて、それはそれで興味深いのだけれど、やっぱり台詞回しのない映画は寂しい。テクニカルな面では、周囲の人の口の動きと声が微妙に合っていないのも違和感があった。この映画を好きな人の気持ちも分かるが、僕には少し芸術レベルが高すぎたようだ。 【枕流】さん [DVD(邦画)] 5点(2010-08-06 00:07:51) |