2.俳優陣の演技に関しては文句のつけどころがありません。多分、映画自体はイマイチだった、という人も俳優の演技にケチつける人はいないでしょう。それぐらい良かったです。モモのキャスティングも含め、これ以外の配役が思い浮かばないぐらい。
社会的背景は「古い」と思う部分がありますが、そこは無視するとして、映画としては「よく撮ってくれた」という感じです。無敵のヒーローヒロインが、バッタバッタと敵をなぎ倒し、怪我しても死んでもすぐ復活する映画だらけの中で。
画面の中の彼らは本当に生々しい。痛みも汗も苦しみも肌に伝わってくるようです。
これは完璧に「人間ドラマ」の映画なのです。間違っても「黄金強奪の爽快感」を求めて観てはいけません。
小説の時からですが、かなり「聖書的」な意味が含まれています。その部分からこの映画を解釈すると、またおもしろいです。
ふと、思ったのですが「深作映画」に近いかもしれません。
好き嫌いが分かれると思いますが「観て損はしない」と思います(だって、こんな贅沢なキャスティングでこんなアンチヒーローの邦画なんて、今時やってくれないよ;)