48.《ネタバレ》 みんなさん点数低いですねー^^;
確かに世界観が過去のSF映画に似てたりは有りますが
私はこの難しい題材を意欲的に、よくここまで作ったと感心しました。
遠隔操作で自分専用のロボットを操る社会。操る自分は自宅で寝て暮らし
そのロボットが仕事をこなし、報酬を得て暮らす社会。
って、イヤーそれ、私の理想世界ですよ、いやホントに!
そう出来たらと何度思ったか知れません(笑)
五感など、感覚器官の乏しいロボットを操るのは疲れる作業かも知れませんが
この作品に出て来るロボットは人間と同じか、それ以上の感覚で操れるらしく
みんながドップリとこの横着システムに嵌って生きている(いいなぁ。。。)
つまり、この作品の主題というのは
「人間がロボット操る事で、その操っているはずの人間の方がロボット化してしまう」
これが全編、骨太なプロットに繋がっていると思いました。
あと、主演のブルースウィリス。
この人が主演だと妙に明るくって
オラオラ感やドヤドヤ感が満載のストーリーに成るのが定番なのですが
今回はかなり陰影苦渋に満ちた、渋い役回りに徹していて
アクション主体というよりも、謎解きに重き置く展開に成っています。
サロゲートという遠隔ロボットシステムは、人間に表面を小奇麗に繕える自由を与えたとも言えます。
しかし、逆に言えば、人間自体が家に閉じ篭り、サロゲートと自らの姿(実体)の違いを否応無く見せ付けられる。
そして、益々家に閉じ篭り、サロゲート(建前)を益々美化してゆく。
それが人々の至上の喜びとなる。
まあ、何でも度が過ぎると醜くなる物ですが
この作品はそういう「醜さや、いかがわしさ」までしっかりと描いています。
そして、最後のカタストロフとその後の再生は
全く、壮観の一言に尽きます。
かなり面白かったです。