25.NYのローカル新聞社での24時間の出来事を追ったシットコム的な群像劇なんですけど、これだけ登場人物が多いのに手際よく撮れたのはさすがロン・ハワード、監督の手腕は群像劇を撮らせたら良く判るというテーゼの良い見本です。マイケル・キートン、グレン・クローズ、ロバート・デュバルといった芸達者たちのバチバチの演技合戦じゃなくて、この三人のキャラが巧妙にハーモニーを奏でるように意図した演出に監督のセンスを感じます。ストーリーも一応社会派ミステリーの要素がありますが、コメディとのバランスがとれていて心地良いです。けっこう見落とされがちですけど、大女優グレン・クローズはコメディエンヌとしての才能も超一級品なんです。マイケル・キートンと張り合っても一歩も引けを取ってませんよ。カメオ的な出演でしたが、ジェイソン・ロバーズも渋い笑いを呼ぶ演技が面白かったです、なんか『大統領の陰謀』をパロっているような感じもしますがね。 最近はすっかり職人巨匠となってしまったロン・ハワード、またこういうコメディを撮ってほしいところです。 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2020-12-21 20:31:54) (良:1票) |
24.スクープをめぐって戦場のような紙面づくりの現場。 新聞社の舞台裏が興味深い。 ロン・ハワード監督の職人技で計算しつくした構成と演出。 登場人物が多いのに無駄なくすべてを収集させる緻密な脚本は三谷幸喜を思わせるが、それよりもスピード感がある。 ただ、そのことが長所でもあり短所でもあるような。 息もつかせぬ展開で実に良くできていると感心するけれど、全体的にゴチャゴチャと密度が濃すぎて忙しない印象。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 6点(2014-09-21 20:57:14) |
★23.《ネタバレ》 初めて心の底から面白いと思える群像劇に出会いました。これだけ登場人物がいるのに、ほぼ全員の顔と名前と性格が記憶に残ったのも初めてです。 まずメインのストーリーがあって、そこに小さなサイドストーリーがいくつも絡み合う感じが面白いです。また、それぞれの人物のストーリーの同時進行ぶりがすさまじく、それでいて見ていて全く混乱しないわかりやすさが◎。この映画を見ていると、今自分の人生だけでなく、生きている人すべての人生が、それぞれのスピードで平行して動いているのだと、究極の第三者の視点になれるんです。そしてそれを象徴するかのように、これだけの出演者がいながら、誰一人として無駄な存在がないのです。 また、個人的に「学校」や「職場」のドラマってのがかなり好きなもんで、この雰囲気はたまらんかったです。敏腕の記者が、コラムニストが、編集が、カメラマンが、それぞれみんな違う仕事を行い、そして一枚の新聞を作り上げる。いやあ、見ているだけで凄いパワーがもらえます。今自分がしている仕事も相当忙しいと思っていましたが、新聞社には負けますね。これが毎日かー。すげーな。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-01-23 03:09:55) (良:1票) |
22.登場人物も、そのそれぞれのエピソードもこれだけの内容を詰め込みながらも登場人物にも、エピソードにも展開にもムダが無い見事な映画です。 三流新聞社のジャーナリスト、その家族、関係者の人間ドラマを熱く描いた群像劇ですが、話の伏線の張り方やテンポの良さが素晴らしく、熱いだけじゃなくウィットに富んだ台詞の数々も楽しかったです。 仕事へのプライドも家族を思う気持ちも、最後にはそれぞれのドラマが上手くまとまって鑑賞後の気分も爽快な作品です。流石、ロン・ハワード監督の映画ですね。親が子を思う思いにあふれたロバート・デュバルのあのシーンを最後に持ってくるあたりには余裕すら感じられました。非常に中身の濃い110分でした。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-10-31 23:05:25) (良:1票) |
21.《ネタバレ》 新聞社ものってジャンルがアメリカ映画には厳として存在し、これは民主主義の国ってことで理解してもらいたいのだろうが、あの新聞社内のゴチャゴチャしてる活気がアメリカ人好みで、かつ映画向きってことなんだろう。ときに時間に追われる緊張も出せるし。あるいは編集会議シーンのおかしみ。高邁なジャーナリズム精神と商売との接点。弱点としては、黒人が無実だという確信が安易すぎないか、とか、ラストの殴り合いはやや無理がないか、とかあるけど、この後半の次々と畳み込む展開から病院に皆が集まってくるあたりが楽しい。失敗させるために派遣した新米が仕事をこなす、から、病気の編集長まで、企業としての新聞社の幅を見せていてよろしい。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-05-12 11:51:19) |
20.《ネタバレ》 コンパクトな群像劇。これだけの内容をテンポ良くまとめ上げ、群像劇でありながら一人一人をきちんと描けていて感情移入できるのは奇跡。 内容はと言えば、ニュースというものはこうも人の人生を動かすのか、そしてにもかかわらず採算とかで動いてしまうのか、というコントラストをしみじみと感じる。キレた市長さんでさえそれはそれで同情してしまうあたり、誰も憎たらしくは描いておらず、すべてに一理があり一応のハッピーエンドは見るが、実際はこう都合よく運ばないことを思うと難しさが残る。 【θ】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-23 00:24:21) (良:1票) |
19.90年代の作品にも関わらずもっと古い80年代の作品に感じられるのは80年代のスターが出ているからだけではあるまい。この後のわずか10年でコンピュータが家庭用にまで発達、更に10年でのネットの発達で紙媒体の新聞は時代遅れになるとはこの頃まさか考えられなかったろう。ガンホーに続き企業社会、並びにマスメディアへの警鐘となる作品。とってつけたようなハッピーエンドのドラマであるが、ある意味では最も保守的な組織である新聞社の最高権力者に女性を据えている辺り社会派映画としてのアピールが見られる。派手さは無いが味わい深い作品。ただし似た題材の「大統領の陰謀」や「クライマーズ・ハイ」と違い、史実の大事件を扱っているわけではないため他のメディアを扱った作品の二番煎じに感じてしまう部分もある。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-05-08 21:58:24) |
18.《ネタバレ》 会社の利益を優先して冤罪を今ではなく翌日の新聞に載せ公表しようと提案する上司。機械を中断させて会社に損害がでても今すぐ印刷して真実を公表するべきだと主張する部下。こんな風に上司に主張してみたい。 【spputn】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-25 22:25:36) |
17.《ネタバレ》 経済小説を読んでるか様な、映画と言うよりドラマの様な感じでした。ミーティングで交わしてる洒落等実際使えるかと思うと窮地に立たされた状況になると笑いが取れるのかなと思いました。ラスト病院のシーンがありますが新聞記者の仕事と病院の仕事を対比させてるのだと感じました。新聞記者と言う仕事はそこまで時間勝負であり、バーでの乱闘シーンで人の人生を狂わせてしまう程の職業であり責任のある仕事だと思いました。1面記事に対してみんな執着心をを持って取り組んでたことが結局はそれはどうでも良いもので大切なことは別にあるのだ言うことが伝わって来ました。新聞記者達同士で1つ1つのストーリーがあり、いったん収束しそれぞれハッピーエンドになるところは素晴らしいと感じました。非常に良く出来た映画で笑いもあるのですけど、それ以上に1つ1つのストーリーに思惑があり笑えるに笑えなかったですね。社会的なドラマであり良い勉強なりました。もう1度見てみたい作品でした。 【フラッシュダンス】さん [DVD(吹替)] 9点(2009-01-16 00:25:28) |
16.ものすごく見応えがありました。新聞の1面を飾るために集う新聞社の群像劇がすさまじいです。スクープに対する執念が貪欲で、家族を顧みない。そこが妙にリアルで、とてもスリルがありました。ひとりで3本も電話の相手をしたり、上司と衝突したり。ある新聞社のごく普通の日常を描いただけなんだけど、脚本の抑揚がすごくて、思いもかけない掘り出しものでした。さすがロン・ハワード監督作品だなと思います。しかし、仕事か家庭か、選択を迫られたらこまっちゃいますね。 |
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15.内容はいいのだが、なんかごちゃごちゃ詰め込みすぎという感じがした。特に最後二人が病院に運ばれていくところなんか、少しくどいと思ってしまった。 【HK】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-10-09 23:18:37) |
14.テーマ性はあまりありませんが、群像劇としてかなりの完成度を誇ります。新聞社という舞台を持ってきただけの必然性が綺麗に消化されているのは評価したいと思います。それにしても、意外な掘り出し物だったので、嬉しい限りです。 【K】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-18 10:30:22) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 おもしろかったです。素晴らしい役者たちの演技合戦に引き込まれ見応えのある作品でした。殴り合いのシーンのグレン・クローズの眼が怖すぎます!最後に娘たちを物陰から見守っているロバート・デュバルの眼差しが凄く良かった。 【ギニュー】さん 8点(2005-01-10 19:49:19) |
12.《ネタバレ》 これってコメディーの部類にあるけど、笑えるってより普通に見応えのある感じ。ニューヨークタイムズの捏造記事事件なんかが起こった後だからこそ、金や出世に左右されず、格も権威もない新聞社の記者でありながら、ひたすら真実を追求する姿はグッと来る。真実という理想を忘れ、欲に溺れそうになった者と殴りあった後に、「君の理想は地に落ちた」と投げかける場面は、新聞記者にとって真実こそが唯一最大の理想であることを認識させられる。コメディにしながら普遍的かつ良心的な理想をうまく組み込むあたりに、確かに古き良きハートウォーミングな作りを感じさせる。こういう映画を近頃の報道関係者にも見てほしいと思わせるし、そう思わせた時点でこの映画の勝ちであると思う。 【ダブロン】さん 9点(2004-04-29 03:46:29) (良:1票) |
11.《ネタバレ》 大変なんだなって感じ。ほったらかしの奥さん気の毒。。 【まおあむ】さん 2点(2004-04-15 01:20:06) |
10.なかなかよく出来た、小洒落たタッチの映画だと思う。ちょっと通好みのひねくれた大人の為の映画。印刷所の乱闘シーンは大好き。いや、もうほんとに大好き(笑)。誰だって殴り倒したい上司の1人や2人いるだろう…って、別にそんなテーマの映画ではないのだけれど。何かね、妙に洒落てる。お洒落という意味ではなく、スマートで洒落た映画ということです。 【ひのと】さん 7点(2003-12-26 16:34:39) (良:1票) |
9.好きなんです。こういう映画作れるのはロンハワードくらいだろうな。批評家には受け悪いみたいだけど好きです。昔のよき時代のハリウッド映画の匂いをすごく大事にしてる人なんだなと思う。きっとキャプラが好きなんだろうな。2流の新聞記者達の意地と良心を爽やかに、エネルギッシュに描いていて、気持ちよく映画館を後に出来る。玄人向けの地味な映画だけど、映画らしい映画。こういう映画、大事にしたいね。 【ひろみつ】さん 8点(2003-12-19 23:34:04) |
8.タイトでスピーディな群集劇、ってちょっとあり得ないような気がするけど、珍しく大成功している例がこれ。地味豪華なメンバーでスリリングにスピーディに、圧倒的なテンポの良さで一気に見せてしまった手腕はさすがロン・ハワード。この人は現代のハリウッドにおいて、小粒な秀作からビッグバジェットまで何でもこなせる稀有な存在。ある意味映画バカなんだけど、たまにはこういう作品も見せてくれるのがファンには嬉しいところ。明日の朝刊のトップ記事をめぐって、ここまでスピード感あふれるサスペンスに仕立ててしまったあたり、目のつけどころがさすがです。何気なく退屈しのぎに手にしたタイトルでしたが、かなりハマッてしまいました。秀作です。 【anemone】さん 9点(2003-12-18 01:09:55) |
7.《ネタバレ》 新聞記者をやっている知人が、「記者の動きをかなりリアルに描いている」と言ってました。実際の記者は殺人事件を自分で解決してしまったりはしないけど、それなりの理想を抱いていろんなものを犠牲にして頑張ってるんですな。「これで本当の嫌われ者になったな」字幕は「おめでとう。これで君の理想は地に落ちた」だっけかな。これで改心するグレン・クローズとか、娘にこっそり会いに行くロバート・デュバルの後ろ姿、またその娘が父の会社の新聞を取っていたり…と人間ドラマとしてもホロリとする細かい描写が効いてます。 【しまうま】さん 8点(2003-12-18 00:40:08) |
6.観ているだけで自分が「できる人」になったような気分になる。自分の見解をストーリーの渦中に放り込める点が面白い。新聞社やプレスセンターには何度となく足を運んでいたので,リアリティを感じられたのが高得点の理由。今の自分は随分とゆっくりした生活をしているけれど。。。 【ロウル】さん 8点(2003-11-09 14:23:26) |