48.《ネタバレ》 麦は踏まれて強くなる。トマトもストレスをかけるとより甘くなるらしい。 この映画を見ていて、やはり人を育てるのは逆境なのだろうかと強く思いました。おそらくかなり誇張されてはいると思いますが、恵まれた環境で仕事をしている白人たちの無能さが、優秀な黒人女性3人との対比によって浮彫りにされています。 ゆとり教育は終わりましたが、相変わらず子供をとてもか弱き生き物として、傷つけぬよう大事に大事に温室栽培。親も教師も叱ってはならない方向に舵をきっている日本の将来が不安でなりません。ちょっと映画の感想とは離れてしまいましたが、今作を見ながらそんな感想を持ってしまいました。 そして1960年代と言えば人種差別がまだまだ健在だった頃。今作も例外ではありません。有人飛行の成功よりも、キャサリンの涙ながらの心の訴えのシーンが一番心に残ります。 不当な扱い、不平等が当たり前の世界。そんな中自分たちの才覚と努力だけで周りを認めさせ環境を変えていく3人の女性たち。この3人の活躍なくして、今のアメリカは無かったと思えるくらいの説得力を感じます。実話に基づいているとはいえ、この脚本、ストーリー構成は見事すぎます。 ただでさえ情報量が多いので、再婚のエピソードはなくても良かったかもしれません。もちろん『キャサリンは決してスーパーマンなんかじゃない。ささやかな家族の幸せと権利を望むだけの一人の女性なんだ。』と、印象づけるのには成功していると思えます。 ですがそれはトイレから戻ってきたキャサリンの涙ながらの訴えのシーンや、二人の同僚の権利を求める闘いのエピソードで十分に描けていると思います。 それにしても自省の意味もあるとは思いますが、ここまで当時の白人至上主義をクソミソに描いた映画を製作するなんて、アメリカって実は懐の深い国なんですね。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2022-06-14 00:09:50) |
47.爽やかなサクセスストーリーには好感が持てます。ある意味わかりやすい差別を描いているので、けっして陰湿にならないところがいい。がんばった者、能力のある者が報われるという、これぞアメリカン・ドリームの原点でしょう。 ただし、疑問に思ったことが2つ。1つ目。いつの間にか軍人とヒロインがいい関係になっていましたが、軍人はヒロインのどこに惹かれたんでしょうか? けっして美人ではないし若くもないし、子どももいるし、それなのに何かのパーティでスルスルと言い寄ってきた感じ。ドリームにもほどがあるんじゃないかと。 2つ目。ヒロインの数学の能力が高いことはわかりますが、それは何か困難な課題に直面したとき、解決に導く数式を「立てる」能力だと思っていました。ところが終盤、IBMの代わりとして求められたのは数式を「解く」能力。今風に言うならば、「問題発見能力」ではなく「問題解決能力」が長けていたということらしい。しかし本当に必要な能力が前者であることは言うまでもありません。後者はIBMのほうが圧倒的に強いに決まっています。答えが合わないとすれば、それは人間の入力が間違っているからでしょう。 なんてことを考えると、このヒロインの能力、あんまり大したことないんじゃないのと。計算力がいくら強くても、やがてIBMどころかカシオの500円の電卓にも淘汰されるんじゃないのと。あまりにも爽やかな物語なので、ちょっとケチをつけてみました。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-23 23:09:18) |
46.アメリカの宇宙開発を影で支えた"Hidden Figures"(隠された数字/知られざる人たち)の物語。 「黒人だから」「女性だから」の二重苦に立ち向かい奮闘する様は、未知の領域に挑むNASAが目指す"夢"と重なるものがある。 差別も少なくないが、それでも社会を良くしようと変革をもたらしたアメリカの強さ。 計算士のキャサリンを他所に、同僚のドロシーとメアリーのドラマは薄く、もう少し踏み込んで欲しい。 下手したら3人より目立つケビン・コスナーは美味しい立ち位置で期待裏切らぬ好演だった。 |
45.前半の人種差別部分は観ていて辛かったが話に引き込まれ、ラストまで飽きさせず上手く纏めた映画だと思う。 久々に良い映画観たなって、素直に思えるお話だった。 【miso】さん [地上波(字幕)] 9点(2022-03-16 00:43:41) |
44.当時NASAで軌道計算に女性が活躍していたことは何かで読んだことがあったけれど、あそこまで踏み込んで活躍していたとは全く知らなかった。才能って素晴らしい。アル・ハリソン(ケビン・コスナー)は理想の上司像。「今の世の中が正しいとは思わない」というセリフが印象的だった。権力に屈することなく闘う姿は本当に美しい。夢を諦めないことの大切さも学べた。絶対に見るべき。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-10-19 02:08:39) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 いいぃ映画じゃないですか~、人種差別が当たり前な60年代のアメリカを舞台に「あの」NASAで活躍した天才を描く本作品。こんな実話があったって、すごいねアメリカ、すごいねNASA。そして、の、ケヴィン・コスナーかっこいい!(そこ笑) こういう役にメチャクチャ合ってて最高ですね~これはいろいろお勧めできると思いますよハイ。7点かと思ったけどカッコイイケヴィン・コスナーにプラス1点の8点。 【Kaname】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-10-16 21:35:09) |
42.《ネタバレ》 なかなか素晴らしい映画です。 人種差別に厳しい時代ですが、この映画のいいところは決して下を向かずポジティブに生き そして仕事に誇りを持って喜びを謳歌する。 黒人専用トイレに往復するキャサリンの訴えは響きました。 ケビンコスナーもまた相変わらず難しい役をこなし活きている。 人種差別と闘いながら天才女性が活躍する。アメリカ史の開拓者と言っても過言ではないでしょう。 観る価値アリ。うーん、余韻に浸れる。 |
★41.《ネタバレ》 まだまだ黒人差別が色濃い60年代にNASAのプロジェクトに貢献した3人の黒人女性のお話。偏差値が超高い人たちの社会であっても道徳的価値観は知性とはまた別なモノなのね、と戦慄すら覚えました。 黒人専用のトイレに毎度800mも走るなんて。「自分たちの」コーヒーサーバーから彼女がカップに注いだ時の白い目。データを黒塗りする同僚。働きづらいことこの上ない環境下でも、彼女らは街中で暴徒と化す同胞らと違い、黙々と自分の成すべき業務をこなすのですね。悔しいったら。でもその分、ついに上司にブチ切れた場面が活きました。「考えてもみなかった」彼女らの被差別環境にようやく気付いて呆然とするケビン・コスナーの表情が良いです。コスナーはこのところ良い仕事をもらえているようで。演技幅の広い人ではないけれど、今作の”リーダーシップのある上司”像は彼にとっては十八番といっていいほどのハマり役ですから、とても説得力のある存在でした。 原題(Hidden Figures)の指す通り、NASAにこんな切れ者の黒人女性技術者がいたとは全く知らずにいて驚きました。でもこの驚きの中身って「黒人の、それも女性が活躍していたとは」に他ならない。キルスティン・ダンスト扮する上司に投げかけられた言葉「貴女が偏見などないと思い込んでいることは知っている」これはそのまま私にも当てはまるのだと気づいて、うっ、となりました。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-05-11 23:16:28) (良:1票) |
40.《ネタバレ》 もちろん良くできてはいるんだけど、何というか、作り方が優等生すぎというか。例えば計算式にしてもプログラムにしても、頭脳から何かが生まれるときって、あんな風に分かりやすく出てくるんじゃなくって、もっとランダムに、雑然と、あるいは逆にふわっと曖昧に出てくるはずです。この映画はその辺にあまり踏み込まずに、エンターテインメント的な演出に収めています。それと、今まさに打ち上げようとしているときにそこから検算って、さすがに盛りすぎのような気が・・・(もし本当にそうだったとしたら、それは組織運営の根本の問題であって、この作品のテーマとは無関係)。なお、ケビン・コスナーとキルスティン・ダンストはいろいろな意味でナイスなキャスティングであり、これからもこういう感じのバイプレイヤーでいろいろ出てほしいものです。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-03-23 01:10:50) |
39.久しぶりにカッコいいケビン・コスナーを観た。 そういうのが観たかったんだよ、俺は。 イカすぜ、ケビン・コスナー! いや、いい映画。 |
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38.《ネタバレ》 ソ連との宇宙開発競争が激化し始めたころの1960年代、アメリカ。まだ黒人への差別感情が色濃く残るこの時代のアメリカ社会において、NASA職員でありながら黒人で女性というだけで不当な扱いを受けていた3人の女性たちがさまざまな困難を乗り越えていく姿をドラマティックに描くエンタメ・サクセス・ストーリー。まあキレイごとっちゃあキレイごとなんですけど、アカデミー賞にノミネートされただけあってなかなかよく出来てますわ、これ。虐げられた主人公が自らの才能とひたむきな努力だけを武器にのし上がってゆくドラマは、超ベタなんですけどやぱテンション上がりますね~。そこに昨今の人種差別やジェンダー問題をスパイスとしてさらりと織り込む手腕も鮮やか。特に主人公の一人が毎回もよおすたびに何百メートルも離れたビルにしかない非白人専用トイレへと往復させられるシーンは、コミカルさとシリアスさが同居する見事な出来栄えでした。美味しい役どころをいただいたケビン・コスナーも全然嫌みがなくていい。うん、なかなか面白かった。7点! 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2019-07-31 23:44:23) |
37.昔はいかに黒人や女性への差別が酷いものであったか改めて気づかされる。 一方で、コミカルなシーンあり、非常に前向きな映画なので万人にオススメできる。 【アクアマリン】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-07-28 18:57:29) |
36.《ネタバレ》 差別に抗いながらNASAで存在感を発揮していく黒人女性たち。トイレも有色人専用しか使わせてもらえず、自分が関わった報告書にも連名を許されない。 そんな逆境の中、怒られても連名を繰り返して自分を認めさせようとするキャサリン。その逞しさには脱帽。 諦めない根気強さに加えて、実力の裏づけがあってこそ待遇が変わっていく。 実話に基づいた作品とのことだが、より感動的にするために差別的な扱いを実際よりも酷く描くなど脚色もかなりあるようだけれど。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 6点(2019-06-30 23:41:59) |
35.《ネタバレ》 観終わってからこの邦題はちょっと違うんじゃないかと気になりました。 しかしハリウッドはこういうタイプの娯楽映画をつくらせたらやっぱり世界一だと改めて感心。 すごく面白いです、オープニングからがっちり掴まれました。 彼女たちはNASAに勤務している超エリートと言えるんですが、NASAにも当然差別があって、でもそれをルールとしてきちんと守ってるんですよね、同じ黒人でもプラカードを持って差別に抗議している人々とは随分違う。 差別と闘いながらっていう感じではないんですが、「勘違いしないで 偏見は持ってないわ」と白人上司に言われ 「わかっています そう思い込んでるのは」と応えるドロシー、このシーンが印象的です。 アメリカという国はほんとに映画の題材に事欠かない国だなあ、NASAにもこういう逸話があったことを知ることができました。 60年代のNASAを舞台にした興味深いはなしってまだまだあるんじゃないかしらん。 数学の天才かぁ~~素晴らしいわー 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-04-06 16:05:27) (良:1票) |
34.感動して泣けたし、すばらしい映画だったと思うのですが。。。確かにちょっと脚色がすぎるというか!実話を映画にするときはしかたないけど、かいつまみすぎ感は否めない。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-03 15:43:36) |
33.《ネタバレ》 人種差別・女性差別のテーマはあるが、それをいとも軽々と超えていく話の爽快さ。素晴らしいコメディ。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 8点(2019-01-29 22:43:52) |
32.《ネタバレ》 黒人差別と、有人宇宙飛行へのNASAの挑戦が、並行して描かれている。主人公が白人のトレイを使えずに、遠く離れたトイレに毎回行かなければいけない場面など、差別を象徴する場面が丁寧に語られる。一方、宇宙開発の展開はさらっと過ぎていき、主人公たちがどのように貢献したのかは曖昧なままの部分も多い。「ヘルプ 心がつなぐストーリー」のようにメリハリのある映画というよりは、淡々と進む。ケビン・コスナーが全体を引き締める役回りで、印象に残る。 【カワウソの聞耳】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-01-21 09:19:02) |
31.高評を耳にして、ずっと観たかった作品、やっと観ることに..う~ん、脚色しすぎ、演出過剰、かな..一言で言えば、ハリウッド映画らしい娯楽映画テイストの作品..とてもいい話だけに、もったいない..もっとリアリティーに徹してほしかった... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-12-31 16:08:56) (良:1票) |
30.笑える爽やかなサクセスストーリー ところどころ挟むフラグ回収のカットに感心させられる 【Ren】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-11-25 00:00:59) |
29.これ見逃してて、やっとDVDで観ました。 人種問題モノ・女性権利モノ・職業モノ・歴史モノ・アメリカンドリーム・・・ どの切り口から観ても良い作品。 前向きで、笑えて、感動的な “ ビハインド・ザ・ライトスタッフ ” ですね! 【墨石亜乱】さん [DVD(吹替)] 8点(2018-11-07 23:50:51) |