★14.《ネタバレ》 製作年はやや古い。聞いたこと無い。苦手なリチャード・ギア。ということでさして期待せず観たら、これがわりと良かったです。R・ギアは私の中ではハリソン・フォードと並ぶ「演技力は大して無いのに主演作の多いベテラン・スター」の位置付けなのですが、皮肉なことに彼の唯一ともいえる今作のロクでもない悪役がギアのキャリアでベスト1なんじゃないかと思えるほどの出来でした。 ギア演じるのは悪徳警官。組織の中のグレーゾーンを老獪な判断力で泳ぎ切り、そこそこ部下の面倒見が良くて女には手が早く、ピンチになったら部下をも切り捨てる冷酷さ。こんなのがギアにハマるとはねえ。 クレバーな役どころのA・ガルシアは恋女房への思いが強すぎて泣き所をギアに看破され、「言葉」で翻弄されちゃう。ざっと三度もギアにフルボッコにされてるじゃないですか。キミにとってああいう老練な色魔は天敵だ。もう喋るんじゃない。 ふてぶてしいギアと嫉妬妄想で泣きっ面のアンディ・ガルシア。普段のイメージとはがらりと違う役をこなした二人が見事な共演を見せる一本です。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-09-30 16:37:06) |
13.《ネタバレ》 悪役リチャードギアの珍しい作品。 内部調査役のアンディガルシアと相見えるわけだが、意外と悪の限り尽くす汚職警官が似合うわけですよ。 それにしても公衆の面前で嫁を平手で殴ってパンツ投げて怒号の大喧嘩するわけだが家帰って仲直りしちゃうわけですよ。 普通なら離婚致命的。 物語そのものは退屈でしたが、そのシーンが強烈でした(笑) |
12.《ネタバレ》 劇場公開当初からさほど高い評価を受けた形跡がなく、今では映画史に完全に埋もれた感のある作品ですが、汚職警官ものとしてはなかなかよくできた作品だと思います。制作された時期がかなり前なので現在の目で見ると展開の鈍重さ等が多少気になるものの、そうした欠点には目をつむれるほど主題部分は良くできていました。 リチャード・ギアにとって初の悪役ということですが、当て書きかと思うほどギアとデニス・ペックの相性が良く、ギアが本来持つ清廉なイメージとうまく混ざり合うことでペックの多面性がうまく表現されています。「子供を持てばすべてが変わる」という彼のセリフが象徴的なのですが、本来面倒見の良いペックが低い年収で生活苦にある仲間や後輩たちに割の良いアルバイト先を紹介しているうちに、闇の仕事の総元締めみたいになっていったという経緯が推測されます。出発点に悪意はないが、仲間や家族の生活を丸ごと背負うようになったことで、悪の道から外れることが許されなくなった同情すべき背景を持つ悪党として描かれているのです。 他方、アンディ・ガルシア演じるレイモンド・アヴィラは一応正義の側に立っているものの、背負うものを持たない者ゆえの薄っぺらさのある人物として描かれています。こちらもまた、若手の有望株として絵に描いたような正義漢を多く演じていた当時のアンディ・ガルシアのパブリックイメージをうまくひっくり返したキャラクターとなっており、演者とキャラクターとの間での化学反応が起こっています。 アヴィラはキャリアウーマン(死後)の奥さんとのダブルインカムである上に子供も持っておらず、経済的には満たされた生活を送っています。また仲間たちとの交流も少ないためノンキャリアの警察官たちの切実な現状が見えていません。そんなアヴィラですが、ペックからの心理的な揺さぶりを受けると醜態をさらしたことからも伺える通り、彼は根っからの正義漢ではなく、清濁併せ呑まねばならない場面に遭遇したことがない人物が教科書的な正義を唱えているだけという描き方となっています。 結局、ペックもアヴィラも何かしらが欠けた人物であり、どちらが正しいのかについて、監督は答えを出していません。勝ったのはアヴィラだったが、ペックの悪事が暴かれたことで彼の家族や世話していた警察官たちの人生は大きく狂ってしまったはずで、果たしてそのことが正義の執行と言えるのかは疑問です。ペックは尻尾を掴まれかけたために逸脱した行動をとったものの、それ以前の彼は堅気に迷惑をかけない範囲内でうまくやっており、彼が生み出していた均衡を許しておくこともひとつの正義だったのではないかと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-06-18 18:41:09) |
11.それっぽいシーンを積み重ねてはいるが、話は少しも前に進まない。序盤と中盤と終盤で、状況がほとんど変わっていない。なので、何をやりたくてシナリオが書かれたのかが分からないし、とても長く感じてしまいます。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 4点(2014-08-31 03:24:25) |
10.なかなか緊迫感のある映画。なんで最後あそこに行く必要がある?ガルシアを狙うなら、怪我をしていたとしてもパートナーと一緒の時の方が余程自然なのに。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-01-04 23:09:33) |
9.リチャード・ギア演じる悪徳警官と、内務調査官アンディ・ガルシアとの対決。という訳ですが、この悪役、やたら女性に手が早いジゴロ風、奥さんへの色仕掛けという心理戦を挑んでくるというのがギア様らしいところ。しかし、どうもあまり悪そうに見えなくって、迫力が無い……。私服刑事ではなく制服警官、これでもう少し年季の入ったベテラン風だったら、何やら訳アリな感じも出るのだけれど、何だか普通に優秀な警官に見えてしまい、都合でルールを捻じ曲げていく姿にも、凄みというよりはクールさを感じてしまう。もうちょっと、得体の知れない悪の象徴のような人物として描けなかったものか、と。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-31 10:37:18) |
8.期待していたのになー…という、がっかり度合いが高かった作品。 男の(キャラクターたちの)単純さとハリウッドという単純さが組み合わさるとこうなるのか、と。 男の人なら楽しめるんじゃないですかねー 悪役のリチャード・ギアは意外性があって、最初の方はインパクトがありましたが(笑) |
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7.面白い。うん、面白い。リチャードギアが最低の悪役を演じきっていますね。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-07-05 18:19:34) |
6.リチャード・ギアの悪役がこんなにはまってるとは・・ でもこういう善人顔がこういう役やると、映画としてはいいんだけど、 人間不信になりそうだね。あまり観たくはない。 メグ・ライアンの汚れ役見たくないようにね。 女たらしの役ならいいんだけどこういうのは・・ 【アルメイダ】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2005-04-03 02:13:49) |
5.こういうのは苦手だったけど、たまたま観ました。映画としては、すごく緊張感があってハラハラした。でも、やっぱリあのチャード・ギアには抵抗を感じた。うまいけど。アンディ・ガルシアの相棒役の女性がかっこよくて見入ってしまった。 【Gene】さん 6点(2005-02-14 10:30:40) |
4.リチャードギアとアンディガルシアのやりとりは見ごたえがあっていいね。まるで大人が子供を手玉に取るようです。リチャードギアの悪を押し隠す演技もいいです。でももっと悪っぷりを出してくれたほうが盛り上がったかな。その悪に屈しなかったアンディガルシアと奥さんに拍手。 【tantan】さん 7点(2004-09-03 22:53:42) |
3.うん、面白かった。ギアの冷静な悪役ぶりも、真面目一徹なガルシアも。やっぱりフェロモン出しまくりのギア様はセクシー。そりゃ女もハマるって!ガルシアが気が気でなくなるのも当然…だけど、レストランで醜態さらした後、家で「浮気したら殺すぞ」と愛を確かめ合ったりするとこなんか胸が痛くなるほど熱いラブシーンです。ベスト・キス賞をあげたいくらい。サスペンスとしても楽しめたけど、私にとっては大好きな『恋愛映画』です・・・。 【桃子】さん 9点(2004-02-10 16:36:40) |
2.かなり好きな作品です。A.ガルシアとR.ギアの魅力を良く引き出していると思う。やりたい放題のR.ギアを追うA.ガルシアもいつしか狂気に駆られ…。タイトルの「背徳の囁き」という通り、各人に潜む悪や疑心を浮き彫りにしていくM.フィッギスの演出が見事です。やはりイギリスの監督だからここまで屈折(?)して描けるのかなと思う。同監督の「リービング・ラスベガス」も必見です。 【れいもんど】さん 10点(2002-12-23 03:51:35) |
1.まぁ随分と単純なキャラばかりによって成り立つ映画なんですが、それがR・ギアの存在感が大きいせいか、映画的にはそこそこ面白くなっている。A・ガルシアがR・ギアの思うツボのように操られていくわけなんですが、この構図が何とも上手に描かれていく。裏切りが裏切りを呼ぶダーティーなポリス・サスペンスの佳作だと思う。ですが少し脚本に修正点あり。 【チャーリー】さん 8点(2002-03-04 12:01:55) |