6.《ネタバレ》 霊は出る事をもったいぶらない。
母親が来ようが、警察が来ようが、テレビの撮影をしてようが、ウォーレン夫妻がこようが、もったいぶって出てこないという事はない。(出てくる理由があるのが後から分かるものの)
それは音響をとっても同じで、怖がらせる所で、おどろおどろしい音がしっかりと鳴ってくれる。
カメラワークも然り、霊や怪奇現象の見せ惜しみはしない。
画面から観ている側に侵食せず、全てを聞かせて、見せてくれる安心感があるから、観客は安心して怖がる事が出来る。
それはどんなに怖がらせても、絶対に客には触らないおばけ屋敷の構造と似ているのかもしれない。
深層心理では「最後には助かる」と分かっている安心感。
この恐怖とは相反する感情を持たせながら、怖がらせる事ほど高度な事はないのかもしれない。