太平洋戦争 謎の戦艦陸奥のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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太平洋戦争 謎の戦艦陸奥

[タイヘイヨウセンソウナゾノセンカンムツ]
1960年上映時間:90分
平均点:3.50 / 10(Review 2人) (点数分布表示)
公開開始日(1960-04-02)
サスペンス戦争ものモノクロ映画ミステリー実話もの
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タイトル情報更新(2019-03-12)【S&S】さん
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監督小森白
キャスト天知茂(男優)伏見中佐
小畑絹子(女優)明石美佐子
沼田曜一(男優)平野艦長
菅原文太(男優)松本中尉
北沢典子(女優)五来由起江
岬洋二(男優)三原友造
御木本伸介(男優)勝沼少尉
和田桂之助(男優)五来兵曹長
西一樹(男優)枝村兵曹長
嵐寛寿郎(男優)嶋田繁太郎
九重京司(男優)古賀峯一
菊地双三郎(男優)豊田副武
細川俊夫〔男優・1916年生〕(男優)池上中将
若宮隆二(男優)黒沢中将
宇津井健(男優)金田中尉
音楽松村禎三
製作大蔵貢
配給新東宝
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2.《ネタバレ》 先月たまたま横須賀に行った際、JR横須賀駅前の公園に陸奥主砲の砲身と砲弾が保存してあるのを見かけたので、その関係でこの映画も見た。陸奥が横須賀海軍工廠で建造された縁で置いてあるのかも知れない。
陸奥が爆沈した原因としては、火薬の自然発火や人為的なものなど諸説あって確定したものはない。この映画では最初に「総て創作されたもの」と出るので全部適当に作った話と思えばいいわけだが、現実にこういう事件は乗員の不祥事とされる事例が結構あるので、この映画でも最初からそういうことを匂わせている。
それとは別に、敵対勢力の破壊工作という説が製作の少し前に出ていたためか、この映画も基本はスパイ物のサスペンスということにして、そこに副長とマダムの色恋をからめた形に作ってある。そのせいで、あまり戦争映画として期待しない方がいい映画ができている。
事実と違う点としては特に、ミッドウェー海戦後に内地に留め置かれたのは陸奥ではなく、同型艦の長門の方だったらしい。そもそも当時の国民にとって帝国海軍の象徴は長門・陸奥のペアだろうが、陸奥を主役にした映画としての都合上、長門はいないことにしたようだった。
なお爆沈直前に飛行予科練習生の団体が乗って来たのは事実だったらしい。

社会的主張としては何かいいたいことがあったか不明だが、副長の伯父の「平和のための戦争はありえない」という戦後っぽい台詞が目立つので、これが観客向けメッセージのように取れる。
一方で、この伯父に反発していた副長の考え方は本人の行動に表れていたように見える。水兵同士の喧嘩はいわば制御された暴力によって和解に導き、また赤城で兄が死んだ男やマダムに対しては、他者の立場への共感を促すことで対立を回避しようとしていた。伯父のような観念論でなく、和戦両様の現実的な解決を目指すのが副長の立場だったとすれば、個人的にはそっちの方に共感する。こういうまともな人間から死んでいくのが理不尽という皮肉か。
ほか人物として、軍法会議にかけられそうな男の妹は清楚で感じのいい人だった。他の関係者は最後に全員死亡して真相不明になっていたが、この人はさすがに無事だったろうから、今後は変な思想に関わることなく幸せに生きてもらいたい。ハッピーエンドになりえない映画のせめてもの希望ということで。
かっぱ堰さん [DVD(邦画)] 5点(2024-11-30 13:06:49)★《新規》★
1.《ネタバレ》 戦艦陸奥は、ワシントン条約が有効だった1930年代まではビッグ・セブンと呼ばれた世界に7隻しか存在しなかった40センチ砲を装備した最強戦艦の一隻、大和・武蔵が国民には秘密にされていたので、長門と陸奥は戦前では日本人なら誰でも知っていた海軍のシンボル的存在です。そんな陸奥ですが昭和18年に瀬戸内海に停泊中に大爆発を起こして沈没、1000人以上の犠牲者を出しました。実は旧海軍では明治時代から爆沈事故が定期的に起きていて(三笠も実は爆沈事故で一度沈んでいる)戦艦クラスでは陸奥が5隻目、これは他国の海軍では見られない旧帝国海軍の最大の恥部だと言われています。けっきょく海軍の秘密主義もあり徹底的な調査はされず陸奥の爆沈は原因不明となりましたが、他の4隻と同じく人為的な要素が原因(つまり放火ですね)じゃないかとも言われているけど真相は不明です。 その陸奥の爆沈事故を唖然とするようなミステリー仕立ての大胆な脚色で映像化したのが本作、これは日本戦争映画史に残る怪作です。よく「虚実織り交ぜて」といわれる手法がありますが、この映画の場合「虚」だけでなく「実」の部分までいい加減な脚本なので疲れます。まずミッドウェー海戦のところから話が始まりますが、セリフで何度も「空母が6隻沈められた」と出てくるので唖然、ナレーションの方では正しく4隻としているので、この映画の雑さが判るというもんです。その後陸奥は内地に還って出撃しないわけですけど、それは史実とはかけ離れています(実際には戦闘に参加こそしていないが、南洋と内地を数往復していた)。その間の戦争進行の状況がまるでフィクション、なんか仮想戦記を見ている感じすらします。特撮もかなりの低レベル、冒頭では53年の『戦艦大和』の特撮戦闘シーンが流用されてますが、なんでここに大和が出てくるの?おまけに7年前の映画よりどう見ても特撮技術が退化している。そんなことはまあ可愛いもんで、ぶっ飛ばされるのが肝心の「虚」のパートで、陸奥を爆沈させたのは「海外」のスパイ団という驚きの展開。なんで「海外」なのかというと首領がドイツの大使館付き武官、そいつがなぜか日本への破壊工作を組織する、アメリカの二重スパイ?かと首をひねるが結局そこら辺の説明はないのでわけが判らん。こいつが日本人グループを使って悪事の限りを尽くして陸奥に時限爆弾を仕掛けることに成功しますが、土壇場で海軍に感づかれてスパイ団は全滅、でも最後は史実通り陸奥は爆沈してしまい何のカタストロフィも得られなく閉幕、ほんとにため息がでるばかりです。 当然と言えば当然ですけど、艦長や副長など陸奥の乗組員は架空です。でも天知茂が演じる副長が日本人スパイの女性にあわや篭絡されそうになる描写などもあり、実際の艦長や副長の遺族などから猛抗議を受けたそうです。新東宝が倒産間際にすかした最後っ屁みたいなものかもしれませんが、ほんとにこの映画誰得だったんでしょうかね。
S&Sさん [インターネット(邦画)] 2点(2019-03-06 23:50:55)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 3.50点
000.00%
100.00%
2150.00%
300.00%
400.00%
5150.00%
600.00%
700.00%
800.00%
900.00%
1000.00%

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