17.初見。50年前位にTVで観た「人食いアメーバの恐怖」で理髪店シャンプー台から徐々に湧き出たアメーバに気づかず青年の頭を突っ込む・・・唯一記憶に残るシーンが蘇りました。また観たいですね(思わされたところに+3点)。 観るに堪える起承転結で映像も精一杯頑張っていてまずまず楽しめました。瑞々しい平田昭彦の台詞回し&歌う姿のすらりとした白川由美のお姿が好印象です。 |
16.子供の頃から飽きる程TVで見て来たけど10年くらい前にCSで何十年ぶりに見た時はこんな映画音楽だったのかと 思った。昔の映画は今と比べるとチープだがおどろおどろしい趣向はリアル感が有ってチープなイメージをカバー している。主演の白川由美さんは歴代でベスト3に入る私の好きな女優さんですね。 【マロウ】さん [DVD(邦画)] 6点(2015-11-29 02:24:05) |
★15.《ネタバレ》 前の方のレビュアーが(もう何年も前だが)「ウルトラQ」第19話や「怪奇大作戦」第8話に言及されているが、この映画からそういったものを思い出すのは自分も同じで、特に後者は小学生の頃に夢に出た。その元祖のような存在であることから、個人的には特別に思い入れの深い映画になっている。 発想の原点が昭和29年の「第五福竜丸事件」なのは明らかで、これは同年公開の「ゴジラ」が製作されるきっかけにもなったわけだが、この映画はまさにその直系の産物といえる。メッセージ性は特に期待できない(そもそも期待してない)が、雨に放射能(放射性物質)が含まれているというのは事件当時の不安感を再現したものだろうと思う。 また裏社会のにおいが強いのが特徴で、ヒロインも犯罪常習者の情婦という、他の特撮映画に例を見ないタイプの女性である。劇中のキャバレーは社会の表と裏の境界に位置していたらしく、その境界上にかろうじて踏みとどまっていたヒロインを、主人公が表に引き戻したというのがこの話の軸だろう。キャバレーの雰囲気はレトロで華やかだが、ここで園田あゆみさんのお姿をカラーで拝見できるのも嬉しい。
ところで、この映画で最大の見所と思うのは、女優と並んで昭和30年代の東京の風景である。最初に液体人間が出たのが兜町で、キャバレー「ホムラ」は築地とのことであり、カーチェイスの場面で見えていたのも中央区の景観なのだろう。現在は首都高速道路が通っている所が掘割(楓川)だったことは、劇中地図や恐らく映像にも現われている。 当初はもっぱら都市の裏側で事態が進行していたのが殲滅作戦の実行で一気に表面化し、住民の大々的な避難が行われた上で掘割にも火の手が上がる非日常感は、ともすれば地味になりそうなこの映画のクライマックスをきっちり盛り上げていたと思う。勇ましいマーチも耳に残る。
一方で特撮面は、当時のスタッフがいろいろ苦労されたのはわかるが、場面によって質感が一定せず、どうも液体人間のイメージが掴めないのはつらいものがある。 なお1958.6.24公開のこの映画と直接の関連があったのではないかと疑われるのは、同年9.12米公開の”The Blob”で、両者を比べればこちらがまだしも勝っていると思うのだが、ここでの現時点での平均点は向こうの方が高くなっているのが悔しい。思い切って高い点を付けておくが、それでも負けるのが悔しい。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 9点(2013-05-27 18:58:57) (良:1票) |
14.いくら昔の映画だからと言ってもちゃちでつまらない。緊迫感はないし、ストーリーは、???だし、役者に魅力はないし・・・。そもそも「美女と・・・」としてあるのにどういう関連があるのだ。無理矢理くっつけているとしか思えない。 【ESPERANZA】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2012-11-07 21:11:35) |
13.《ネタバレ》 最近、新東宝のプログラム・ピクチャーに嵌まっていたので久しぶりにこの映画を観ましたが、同時期の新東宝の映画と比べるともう超大作という感じでした(笑)。東宝特撮映画にしては珍しくタイトルに“美女”なんて単語を使っているところなぞ、それでも多少は新東宝の路線を意識していたのかな(新東宝なら間違いなく『裸女と液体人間』でしょうな) 人間が水爆実験の死の灰を浴びて液体生物に成り果てるなんて現代では大クレームが殺到すること間違いなしですが、その後ハマープロなど海外でも使われたことでも判るように、けっこうセンス・オブ・ワンダーに満ちたプロットだと思います。だけど、液体人間が何でギャングたちの周辺に出没する必然性が意味不明。ここら辺をよく整理した脚本だったらもっと良い作品になったことでしょう。 “美女”こと白川由美、彼女こそ東宝特撮映画のクイーンなのかもしれないと見直しました、それぐらい彼女は光り輝いていましたね。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-10-14 23:22:11) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 東宝は、放射能で生物を巨大化したと思ったら、今度は液状化までさせてしまっている。現在だったら、被爆者への偏見に繋がりかねないとして、許されなかったかも知れない表現だ。 ま、そこは目を瞑ろう。気持ち的に核兵器(実は危険なのは兵器だけじゃなかったわけだが)の、恐ろしさと批判が根底にあるだろうことは、容易にわかる。 だが、この物語はその部分を強調すること無く、超科学を信じずに右往左往振り回される、捜査陣を執拗に描写している。だから、普通の刑事ドラマのように見えるのだが、それにしてはドラマが薄い。観客が(少なくとも私の)見たいのは、事件記録ではなく、事件にまつわる人間のドラマである。 学者と女のラブストーリ-をもっと丁寧に描くとか、「精神活動を持った」という部分をもっと膨らまして、あえて女を襲わない部分を描くとかしてみれば、それなりに面白くなったのでは。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 4点(2012-10-09 01:29:13) |
11.東宝の変身人間もののなかでは、これが見せ物としては一番楽しめる。ドロドロしたものが這い寄ってくる感じ。一番人間離れした怪物で、漁船のエピソードなんかうまい。人が融けていく。でも根本問題として、被爆した被害者が「人類の敵」になっていくことの後味の悪さがずっと残り、本当なら怪物の側から描かなければならないものを、それを恐怖の対象にしてしまっているズレは、いくら見せ物映画だとしても無視できない。野暮なこと言ってるのかもしれないが、どこかで過去の被爆者差別や現在の福島の花火への視線とつながっている気がする。完全な安全を求めるあまりの異端への恐怖。恐怖映画はそういった恐怖に乗っかってしまわず、そういう恐怖を撒き散らしているものへの想像力を働かして真の恐怖の対象を見極める自負があってほしい(初期の安部公房に、社会の底辺層の人々から液体人間に変身していって地球がその洪水に満たされる、といったSF短編の傑作「洪水」がある。「赤い繭」の第二話。そこにあった、刑務所の囚人が液化して逃亡したり、工場主が飲もうとしていたコーヒーに溺れたり、といったほうがよっぽど映画的なイメージ)。最後、炎のなかで二人の液体人間が立ち上がっているように見えるの、あれが新たな人類のアダムとイブになっていくのだ、ってな展開だとSFとして正しいんだけど。カーチェイスの場で車窓に展開する町の風景がしっかり50年代であった。悪漢が「トランクいっぱいの五千円札だよ」と言ってるところでも、最高額紙幣がそれであった時代をしみじみ思う。樋口一葉ではない。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-10-03 09:59:23) |
10.東京に突如現れた謎の物体を追う怪奇ドラマ。 「怪奇大作戦」や「Xファイル」などのエピソードの一つといった感じで、 タイトルからある程度お話の中身は見えてしまう。そのせいか、中盤あたりは少々中だるみ。 映像演出面に関してはカラーで観やすく、何の問題もなかったのだが、 謎の物体の発生は人間の愚行が起因となっており、そこにもう少しテーマ性を持たせていたら、 もっとストーリーにも厚みが出たのではないかと思う。 内容的には、一時間ぐらいがちょうどいい長さの作品かな? 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 3点(2011-07-28 07:51:03) |
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9.“液体人間”という「怪奇」、その恐怖と対称として「美女」を配置する構図は、映画史におけるゴシックホラーの典型であり、オドロオドロしいタイトルも含めて、“ベタ”というよりは「王道」と言いたい。 決して手放しで「面白い!」とは言えず、ストーリーも特撮も稚拙と言わざるを得ないけれど、映画としての“味わい”は確実に存在していたと思う。 “液体人間”が現れて、美女が「キャーー!」と叫ぶ。極端に言えばそれの繰り返しの映画だが、そのシンプルな内容で一つの映画世界を貫き通す潔さみたいなものが、当時の映画界のパワーであるようにも思う。 そして全編通してチープな怪奇に彩られてはいるが、そもそもの根底にあるものは、やはり「核」への危機意識であろう。 プロットには、当時実際に起きた事件や事故なども彷彿とさせるものがあり、そういった意味でも「時代」を映している映画だとも言える。 【鉄腕麗人】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-04-01 16:40:39) |
8.《ネタバレ》 核兵器実験による放射能を浴びたことが原因で、液体に変身した漁船の乗組員が東京でパニックを引き起こす映画。この映画の数年前に製作された「ゴジラ」は放射能が生んだ怪獣とされ、自分が子供の頃などは「放射能」という言葉が禍々しい突然変異を生み出す代名詞になっていたような気がする。これ、核兵器=放射能=人や動物の変身、といういう図式で誤った科学知識を市井に吹き込んでいたと言えなくもない。そもそも、放射能を浴びる、という言葉が正しくないよね。とはいえ、モチーフは明らかに1954年の第五福竜丸の被爆事件であり、当時としては生々しい題材だっと容易に想像できる。劇中に説明は無いが、液体人間たちが無差別に人を溶かしてゆくところには人としての意思が感じられないが、そんな彼らが東京に現れたことは故国への郷愁が本能として備わっていたからと解釈できる。地下水道で炎に焼かれて立ち尽くす液体人間たちには、安堵感よりも悲哀感が先行しました。怪獣が出ない東宝の特撮ものとしては「透明人間」に次いで2作目の作品で、シナリオの練られ方などがまだまだ稚拙であるが、人間の変身ものでは初のオリジナル。日本の特撮史的には意義のある作品でしょう。良いものは必ず使いまわす円谷プロは「ウルトラQ」の「2020年の挑戦」でも人を消し去る液体を扱っており、この映画での表現が活かされています。不気味な余韻を残す「ウルトラQ」のナレーションも、この映画から引き継がれて行ったことを知りました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2009-12-15 23:01:16) |
7.《ネタバレ》 液体人間がどの様な過程で誕生したか?その理由が水爆実験によるものというのは同じ監督のゴジラと一緒であり、この映画のテーマは核実験による恐怖、例え火により一度は消滅させることが出来たとしても、それは一時的なものである。また何かのきっかけで再び誕生するかもしれないという恐さと同じことを繰り返してはならないという警告である。あのドロドロした緑色の液体の不気味さ、始まってなかなか姿を見せない事により、更に恐怖を備え付けることに成功している。液体人間が何故、殺人が実行するか?その過程が今ひとつ分かりづらいのが減点ではあるけど、一本の映画としてはよく出来ている。それにしてもあの蛙の実験シーンでの蛙の姿の変化の不気味さといい、一度観たらずっと頭に残りそうな程、恐かった。 【青観】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-04-06 18:02:02) |
6.放射能を浴び、怪物化することに説得力のある時代がありました。ちょっぴりお色気の味付けがあり、大人向けの怪奇映画です。タイトルに「美女」を入れろと、どこからか圧力でもあったのでしょうか? 安っぽくてチャチだったブリキのおもちゃが今珍重されるように、本作では興味深かったり、味わい深い点がいろいろあることに気付かされます。たとえば、屋外の撮影で、本物の昭和の世界を垣間見ることができます。追跡シーンではオート三輪とすれ違うのですが、微笑ましいです(昭和といえば、オート三輪!)。スタッフ、キャストともなかなかの布陣で、たいへん真面目に作り上げています。個人的には傑作とは思いませんでしたが、楽しく見ることができました。 【ジャッカルの目】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-12-16 22:29:14) (良:2票) |
5.ストーリーに核実験が大きく関わっているところは「ゴジラ」を思わせるが、人間を襲うのが核実験によって生まれた巨大怪獣ではなく、核実験によって突然変異した液体人間ということで、怪獣映画とは違うサスペンスホラー的な恐怖感を生み出すことに成功していると思う。円谷英二監督をはじめとした特撮スタッフによるドロドロと動き回る液体人間の描写は今見ると「ターミネーター2」のT1000型を思わせていて、さかのぼること約30年前の日本映画に先駆的作品があったことに驚いた。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-12-11 14:21:30) |
4.《ネタバレ》 意外と面白くない。特撮の頑張りやキャバレー・ミュージックのセンスなどは面白かったが、何となく全体的に散漫な感じ。テーマ性でいくのか、ホラー的にいくのか、SFでいくのか、が、ハッキリしない感じ。ノリもテンポもイマイチ。刑事・ギャング・液体人間の三つ巴の戦いという構図をもう少し広げてくれれば…といった感じ。ラストの「築地炎上」シーンも、せっかくではあるが、誤魔化されたカンジ。まぁ、意気は感じるものの。関係ないが(無くもないが)怪奇大作戦の第八話「光る通り魔」の燐光人間(こっちのほうが怖かった)を、思い出してしまったのは、私だけかの? 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 4点(2007-10-04 22:56:25) |
3.東宝特撮映画史の中でも、いわゆる「変身もの」というジャンルを確立した先駆的な作品として、是非とも記憶に留めておきたい逸品。「ゴジラ」がそうであったように、本作も核による放射能の計り知れない脅威と恐怖がテーマとなっている。放射能の影響で巨大化した怪物が暴れ回るという映画は、今までにも散々作られてきたが、しかし本作のような液体化した突然変異体が人間を襲い、瞬時に溶解して物質に同化してしまうという、異形の恐怖を扱った作品はほとんど例が無く、そういう意味においても極めて貴重な作品である。“彼ら”が実際に姿を見せるのが遭難船という設定は、現実の第五福竜丸事件を明らかにイメージしており、放射能の影響力に神経質になっている当時の社会状況を、映画として的確に反映させたものである。船を発見した船乗り仲間たちが、真っ暗闇の船室を巡る中、衣服だけが其処彼処に脱ぎ捨てられている事を目の当たりにする、これからの惨劇の始まりとなるこの一連のシチュエーションは、「ラドン」の序段の水没した坑道の恐怖感をそのまま増幅させたものであり、この手法は後年の「マタンゴ」にも引き継がれている。天井や壁や床を這いずり回り、どぶ川から壁面を伝って窓から雪崩れ込んでくる緑色の液体は、あたかも生き物のように全編に渡り描写される。そして音も無く忍び寄り、理由も無くまた相手も選ばず人間を溶かしてしまう恐怖感。 これらの視覚効果は、円谷特撮の腕の見せ所であり、試行錯誤を繰り返しながらも、見事な液体人間を創出してみせたのである。人間が服を着たまま萎んでいく様子を、細かいカット割りで繋ぐ編集の巧みさ。また、科学的裏付けの為、泡を噴きだして溶けていく蛙の実験を、微に入り細に穿ち描写することで、より説得力あるものにしている。中盤からクライマックスへ至る美女を襲う液体人間の構図は、スリラー映画の王道であり、スリリングな面白さと底知れない恐怖で、 SF映画史に独特の存在感を示している。余談ながら、白川由美は私にとって永遠のマドンナであり、また、幼い私がトラウマになってしまうほど恐怖を味あわされた本作に、どうして低い点数が付けられようか。 【ドラえもん】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-07-28 18:06:17) (良:3票) |
2.「 放射能 浴びて体が ドロドロに 美女を追いかけ 焼かれて退治 」 詠み人 素来夢無人・朝 |
1.おどろおどろしいビデオジャケット(美女白川由美の恐怖におののく表情!)に魅せられ借りてみました。・・・(鑑賞中)・・・。絶対友達とワイワイ集まってみる方が良いかと思います。ギャー! 液体人間!これが?・・・まあ確かにそうなんだけどね。とにかく突っ込みどころ満載で爆笑モンです。 |