22.氷河期で住めない地球を走る列車。しかも18周。描くなら1周目を描きなさいよ。18周してる設定だからツッコミどころが山ほどでるじゃないか。この列車の設定自体は悪くないのでもったいない。 【真尋】さん [DVD(吹替)] 5点(2015-04-05 23:47:26) (笑:1票) |
21.《ネタバレ》 昨今はいろいろ騒がしい世の中になっていますが、日本の寿司を最高の料理としていたり、所々に日本語を入れてきたりとつまらないお国同士のイザコザなんかにゃー興味がないよ僕は面白い映画を作るんだという監督の懐の深さが見えて良かったです。まあとんでも映画といわれれば否定はしませんが、監督もそんなのはわかりきった上で作っていてきっちり面白いものが出来てるいるので何の問題もございません。他の監督が撮ったら流されるようなシーンでも見せ場に変えてしまう技量はすごいですね。あの扉を開放するための突入のシーンはなかなか迫力があってよかったですし、一週回ったよ記念のシュールな場面や列車のカーブを利用した銃撃戦など印象深いシーンが結構多かったです。全体的には大満足の作品でしたが、エド・ハリスはいらんかったかな。エド・ハリスで少し引っ張りたかったのかあそこだけなんかやたらダラダラしちゃってるんですよね。(非常に気持ちはわかりますがw) ラストはああいうベタな感じでもいいですが、個人的には列車が脱線して人類滅亡みたいなシュールな感じの方が好み。 【映画大好きっ子】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-12-21 21:29:21) (良:1票) |
20.「設定に無理がある」と言われていますが、そんなことはどうだって良いんです。完成された体制に囚われてしまっている人間社会を表現するのに『列車』がピッタリだっただけです。列車の中で食べ物が供給されるのも現実的に考えたら確かに無理があります。しかし、これも他の生き物や野菜を統制的に飼育・栽培する人間の営みを表現しているに過ぎない。列車内には階級差があり、先頭に行けば行くほど豊かな暮らしが繰り広げられているなんて、めちゃくちゃ分かりやすいじゃないですか。物語は設定や事の成り行きが全てじゃないんです。それらは枠組みでしかなくて、本質を見落としています。これは『革命』の実態に迫った映画です。 【Y-300】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-02 09:25:07) |
19.《ネタバレ》 映画とはいえあまりに杜撰な設定。微塵の説得力もなし。細かいところを気にせず観られるほどのスリルもアクションも無いし役者にも魅力を感じない。E・ハリスがよく出演したものだ。吹き替え版でなくてもたまに日本語が聞こえるが、見事に良い役じゃない人たちのセリフなのは御愛嬌。 |
18.《ネタバレ》 設定に無理がありすぎ。永遠のエンジンは仕方ないにしても、ぜ走り続けなければならないのか、食料はどうするのか、ゴキブリのえさは…。それを無視しても、最後は結局人類滅亡するでしょ。そもそも、なんで列車の外に出なきゃないのか。列車外に出たがっていた人なんていなかったでしょ。シロクマ?で? 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-11-24 22:01:34) |
★17.《ネタバレ》 地球温暖化を阻止するために全世界の上空に散布された人工冷却物質CW‐7の暴走により、超氷河期を迎えてしまった未来の地球。全ての地表は硬い氷と冷たい雪に覆われ、全生物が瞬く間に死滅するなか、生き残った一握りの人類は、永久機関を搭載し世界中に張り巡らせたレールの上を永遠に走り続ける高速列車〝スノーピアサー〟へと乗り込み、目的地を見失ったまま17年もの間走り続けていた。そして、そこは列車の開発者であるウィルフォード氏を頂点とする厳格な格差社会でもあったのだった――。最後尾車両で虫けらのような生活を強いられていたカーティスはある日、そんな理不尽な列車内の秩序を変えるため、とある計画を実行に移すのだった。皆で一致団結して叛乱を起こし、列車内のセキュリティを開発したという男を救い出すと、エンジンがある先頭車両を目指してひたすら進んでゆく彼ら。だが、車両を進むたびにカーティスは予想だにしなかった驚愕の事実を目の当たりにしてゆくのだった……。予告編を観て、「なんだか変な設定の映画だなぁ」くらいの予備知識だけで今回鑑賞してみたのだけど、予想外に面白かったですね、これ。いやー、この監督さん、僕の勝手な予想だけど若いころのテリー・ギリアムが大好きなんじゃないでしょうか(だって、最後尾の長老の名前はギリアムだし、「未来世紀ブラジル」へのリスペクトな映像がいっぱいあるし)。破綻寸前のぎりぎりで成立している荒唐無稽な設定と、列車内で濃密に構築される摩訶不思議な世界観、アクの強い個性豊かなキャラクターたち、グロと美しさが絶妙のバランスで同居しあう美麗な映像……。ギリアム・ラブな僕としては、そんな本作の溢れんばかりの魅力に最後まで見入ってしまいました。それにちゃんとこの監督独自の美学のようなものも随処に感じられて、久し振りに次作が楽しみな才能に出合えたように思います。このポン・ジュノって人、韓国で活躍されていた方なんですね。普段、韓国映画ってまったく観ないのだけど、彼の過去の作品もあらためて観てみようかなぁなんて思ってみたり。取り敢えず、なかなかアクが強い(ゴキブリ羊羹の製造過程なんてヒェェ~!って感じでした!!笑)ので、観る人を選ぶ映画だとは思うけど、僕のようにギリアム好きな人にとっては充分楽しめると思います。うん、8点! 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-10-26 20:20:42) |
16.韓国が誇る名匠ポン・ジュノの世界進出作品として、期待は高く、是が非でも映画館で観たかったのだけれど、地方の映画館では公開されず悔しい思いをした。ヒットに伴う順次公開を望んでいたのだが、どうやら興行成績的にも振るわなかったようで……。 思ったよりも良い評判も耳にすることがなかったので、失敗作なのかと危惧もしていたけれど、いざ観てみれば何のことはない、しっかりと面白かった。というよりも、しっかりと“変な映画”だった。流石、ポン・ジュノである。 SF映画としても、サバイバル映画としても、“ほころび”は多いが、それを補って余りあるポン・ジュノ監督らしい独特の“痛み”が全面に押し出されたエモーショナルなディストピア映画に仕上がっていたと思う。 舞台は近未来、進退窮まった地球温暖化を食い止めるために或る化学薬品が世界中に散布され、結果地球全土が雪と氷に覆われてしまった世界。生き残った僅かな人類は、永久的に世界中を巡り続ける列車“スノーピアサー”に乗り込み何とか生き延びている……。 という舞台設定は、何とも荒唐無稽で漫画的だ。それもそのはず原作はフランスのグラフィックノベルなのだから当然のことだろう。 原作は勿論未読だけれど、フランス産のSFグラフィックノベルの退廃感と絶望感は、この監督の作風に良い塩梅で合致したのではないかと想像できる。 列車の最後尾から先頭車両へ向かう闘いの中で、主人公が目の当たりにした“真実”の絶望と虚無は、そのまま現実世界の“真実”と重なり合い、とても心苦しく、おぞましい。 あまりに絶望的な真実を突きつけられた主人公は、そのまま虚無の深淵に陥りそうになる。 しかし、ぎりぎりのところで留まり、“希望”を繋ぎ止めようとする。 その様は確かに安直で、真実を携え生き続けてきた者から見れば、愚かにすら見えたろう。 ただ、「素敵だね」と、嘲笑を携えつつ発した最期の一言には、一抹の安堵感も垣間見れた。 どの場面においても突っ込みどころは多く、咀嚼し切れない“異物感”は終始感じる。 その“異物感”こそが、文字通りに地獄のような世界を生き続ける人間たちの殆ど崩壊しかけている精神を描き出したことの証明だとも思える。 それにしても、アカデミー賞女優ティルダ・スウィントンは、ほんとうに汚れることも老いることも惜しまない女優だな。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-08-24 23:59:59) |
15.たまにはアホみたいな映画も見ようと思って借りたが、意外とストーリーは面白かった。 【黒ネコ】さん [DVD(吹替)] 6点(2014-08-09 23:20:55) |
14.《ネタバレ》 ソイレント・グリーンみたいに配給される食料の原料はなぁ~に? 閉鎖された空間内で循環するなら考えられることは限られます。宇宙開発ではきっと避けられない問題で、ウンチやおしっこを虫や菌の力でまた口に入れられるものに循環させる技術は現実に存在します。長い長いスパンで考えれば、何の問題もない平和な社会構造であったとしても、人は必ずいつかは死ぬので、死体はエネルギー源として再利用せねばなりません。地球上ではそれが直接的でない形で大きな大きな循環系路を辿ってるに過ぎず、地球だって宇宙空間に閉鎖された有限のカプセルです。単純に2カップルを乗せた宇宙船が1000年かけて旅をするとなったら、1カップルが産んでいい子供の数はどれだけか、病死や不慮の事故も想定して人口管理しなきゃならないわけで、子孫は「あの人と結婚するのはイヤ」とか「誰とも結婚しない」とか我侭は許されないし、それと逆に口減らしも避けられない問題。話を面白くしたいなら、後部車両にゾンビがいればいいんじゃない? ゾンビが生態系の循環にどういう特別な役目を担うか描けたら最高だ。ジェイミーが話をつないで引っ張ってる感じだったのに、何にも印象残すことなく雑魚のように死にます。この命の軽い描き具合に、あとの人のこともどうでも良くなってしまいました。で、案の定どんどん軽く死んでいきます。ゾンビになって蘇るのかと思うほどです。子供が機械の一部とか、もうそこまでするならいっそメーテルと鉄郎も出してくださいな。「本当に外では生きていけないのか?」とか阿呆らし過ぎました。シロクマちゃんなんか出して「ね、感動的でしょ?」みたいな安い演出シラけまくりです。列車の中を階級制度の支配国家の縮図にしてるだけなのに、そこで解決できなかった者たちが、その外に解決を求めても、外でも同じことが繰り返されるに決まってるじゃん。もともと故郷的な親しみさえわかない崩壊した地球しか描いてないのに、「ここでまた命が目覚めるよ」と自然讃歌のごとくとってつけたラストの浅さに目が点でした。 列車内の格闘は『北国の帝王』の釜バトルの方が数倍面白くて迫力ある。 【だみお】さん [DVD(吹替)] 3点(2014-07-29 09:31:41) |
13.閉ざされた世界での物語、結構好きです。この映画もまさにTrainという閉ざされた世界。徐々に前方の車両に進んでいき、テンポも良かったと思います。色々面白かったのですが上手く表現ができません。。脚本がすべてのような映画ですが、うまく映像化できていたと思います。 【珈琲時間】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-07-27 18:22:43) |
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12.《ネタバレ》 先頭車両へと続く扉が開かれた瞬間、目に映るものは清潔感漂う涼しげな空間、そして耳にするのは流麗な『ゴルトベルク変奏曲』のアリア…。オープニングより見せられ続けた最後尾の不衛生で退廃した空間との対比、この緩急の差。車両の主が語るこの物語のオチは、閉鎖空間で人類が生き続ける為にはバランスが大事だという事。7分スピーチのシーンでの『片腕処刑』(僕はこのシーンが撮りたくて監督、氷河期と列車の設定にしたんでは?と思えた位、印象的で強烈なシーン)、突然目にする日の光と車両内から見る凍死した外界、反乱時の手ぶれ画面、多用されるスローモーション、U字カーブでの射撃の応酬など、『静』と『動』のカットやシーンのバランス、気を使った構図やアングルを見ても、作品としてのバランスも良く取れていて、おまけにどこか他とは一味違う感を味わえました。この映画の時間枠で様々な、いわゆるツッコミ所をあげればそりゃ出てくるでしょうけど、そんなのが気になる人はよっぽど繊細なのか、完璧を求めるんでしょうかね?鑑賞後しばらくなら分かるけど、観ている間は面白さと勢いで十分でした。ハリウッドで撮ったエンタメとすれば十二分だと思いますけどね。役者さんは割と地味目でクリス・エバンス、ソン・ガンホ、ジェイミー・ベルと、キャラも割と薄め。その中でやっぱりダントツはオスカー女優のティルダ・スウィントンですか!まぁ最初のスピーチシーンからアクの強い事!この人観るだけでも楽しめるし、価値あると思えます、僕は。 【miki】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-07-04 15:12:49) |
11.《ネタバレ》 ツッコミ所満載!そもそもなんで列車にしたのかという所からツッコミを入れるが、本当に走ってる列車内なの?と疑うほどにリアリティがない。時折挿入される外の映像とのギャップが凄い。薄暗い列車内でバトルが繰り広げられていたかと思えば、水族館や寿司や学校が出てくるのは面白いと思ったが、急に教室で列車を崇拝するような歌を皆で唄い出す場面が出てきたり、カニバリズムがあったりとカルト的要素が満載すぎてもはや完全に置いてきぼりを食ってしまった。 斧でのバトルは韓国映画っぽくて良いのだが、圧倒的不利だった主人公サイドが、よくわからないうちにいつの間にか形成逆転してるのには驚きました。かといえば終盤で急にガンアクションになるという(あるなら最初から使えよ)、単に斧アクションをやりたかっただけだろと、ツッコミを入れずにはいられない。 列車と同じくストーリー的にも暴走が止まらない。一体何処へ向かっているのか。もはやツッコミを入れすぎて疲労感が凄い。 【ヴレア】さん [DVD(吹替)] 4点(2014-06-24 11:02:26) |
10.《ネタバレ》 ポンジュノのハリウッドデビュー作ということで期待してましたが、どうでしょう、彼のこれまでの傑作群と比べたら面白さが大人しめだなと思いました。勿論、新天地での撮影ということで、何かと大変だったのかもしれません。それに本作はこれまでにない設定のSF。格差社会を列車で表現するというアイデアは現実性無視だけども面白いとは思う。なにより、最初は汚くて色の中下位層列車から、カラフルな教室や水族館、ダンスフロアへと移っていく視覚的楽しさが感じられる作りは興味深い。ただ、その展開なり描き方がなんともいえないシュールさを醸し出していて、ある意味カルト的な作品と言える。最後のブルジョアラスボスの会話も饒舌すぎる気がする。シュールなんだけど無難、という、なんともいえない微妙さ漂う作品であった。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-06-16 22:35:06) |
9.《ネタバレ》 貧富の差って無くならないんんだろうな。あの列車の外で生きていく可能性を広げていったとしても、その先にはきっとまた格差は生まれる。その格差こそが、生態系の維持を保つための必要不可欠な要素なのかと思うと、どうもしょんぼりしてしまう。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-06-13 12:46:02) |
8.《ネタバレ》 超のつく氷河期のため、外では誰も生きられない設定で、無理やり「人類」を、列車の中に詰め込んでしまうという大変イマジネーションに富んだ作品です。この映画を新聞の広告で知って、久しぶりに映画を鑑賞しようと思いました。最大の見どころは世界観の構築です。列車の扉を開けるたびに、新たな敵と、新たな世界が観客の視界に飛び込んでくる。奇抜な水族館、名勝庭園、なぜか寿司屋、それに学校、そして授業を受ける洗脳されたクソ生意気な生徒たち、次の扉を開けると、どんな世界が現れるだろうかと思わせてくれる。私は豪華客船や、豪華列車に興味がある。それは乗り物というよりも1つの居住空間であり、1つの世界だからです。そんな私の欲求をこの映画は満たしてくれる。同じ人がいたら是非この映画を観るべし。惜しむらくは、ラストが饒舌すぎる点です。親切に説明をするから、揚げ足を取る観客が増えやがるのだ。いっそのこと、こうしたらどうか?「なぜ列車に食料があるのか?」「なぜ武器があるのか?」「なぜ列車は壊れないのか?」「列車を動かす真の理由は?」と、主人公に言わせる。そのうち、観客も一緒になってその謎を考えるようになるだろう。そして、いよいよ主人公が最後の扉を開ける瞬間、エンドクレジットを流してやれ。最後の扉を半分開いたところで映画を終わらせるのだ。支配者も当然のことながら謎のままにしておく。観客ごとき、甘やかさずに、放置するのも1つの手である。過去にそういう映画があった─。ご存じの人もいると思うが、あのカナダ映画です。ただ、実際には、饒舌すぎる支配者が、延々と、主人公と、われわれ観客に、意味不明な演説をぶつわけだ。しかし、列車の中の身分制度のアイデアは世界観を構築するうえで重要だった。列車の中にちゃんと首相まで存在する。もしかして大臣もいたかもしれない。つまり列車の中に「国家」があり、そして「社会」が存在する。このように細かい個所までしっかり描くことで、より一層、この列車は、「人類を詰め込んで走っている」というファンタジックな感覚を、観客は味わうことができるのである。私はこの映画の映像美的センスを買う。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-06-09 22:57:26) (良:1票) |
7.《ネタバレ》 ポン・ジュノが監督し、それをパク・チャヌクがプロデューサーとして援護するというものすごい体制で製作された作品だけあって、映画には終始ドえらい気合が満ち溢れていて、一瞬足りとも目を離させません。ハリウッド製SF映画の外面を持ちながらも、中身にあるのはバリバリの韓国製バイオレンス。銃ではなく斧やナイフを武器に殺し合いをするという点に本作の個性があります。また、アクションに入る前の「溜め」の演出も素晴らしく、さらには殺し合いの途中に新年を祝い始める等のパンチの効いたユーモアも楽しく、少なくとも前半部分は、1年間に数本出会えるか出会えないかレベルの面白いアクション映画として仕上がっています。。。 問題は後半部分。「あんたらが起こした革命は、我々が考え出したシステムの一部だったんだよ」と、創造主・エド・ハリスから『マトリックス/リローデッド』みたいな告白を受けた辺りから、映画は訳のわからん方向へと走り出します。今までバイオレンス映画としてやってきた映画が、ここからいきなり宗教的・SF的方向へと舵を切り始めるのですが、SFをやるに足る素地がこの映画にはなかったので、これを眺める観客はポカーンとさせられてしまいます。。。 この映画の基本設定はボロボロです。スノーピアサーが永久機関を持つにしても、休みなく走っていれば車輪や車体は摩耗するし、何年も野ざらし状態の線路だって走れる状態にはないはず。そもそも、スノーピアサーが地球一周旅行を続けてることの理由もよくわからないし(どこかに停車している方が安全なのでは?)、疑問は尽きることがありません。それでも前半部分では、この映画において設定とはあってないようなもので、出てくる画を楽しめばそれでいいのだと納得しながら見ることができたのですが、エド・ハリスが分かったような分からんようなことを言い始める後半部分になると、設定の弱さが一気に気になり始めます。だいたい、あのカースト社会自体が意味不明。最後尾の人間は過酷な労働をさせられているわけでもなく、ただマズイ飯をもらって生かされているだけ。スノーピアサーという世界において、彼らの生にはどんな意味があるのかがよく分からないので、エド・ハリスが世界を語り始めると、途端に設定の抱える弱さが露呈してしまうのです。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2014-06-09 01:31:47) |
6.ちょっと安っぽさも感じたが、その世界観は楽しめたし時間が経つのを忘れるくらいに引き込まれた。T・バートンの影響もあるのかな。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-06-06 23:37:49) |
5.2014.02.18鑑賞。ゴールは明快で結末が皮肉めいているのも良いのだが、もう少しテンポよく進んで欲しいところ。また、2月の大雪で電車が運休に見舞われた自分としてはそもそもの設定にノれなかったのが一番残念。 【かんちゃんズッポシ】さん [映画館(字幕)] 4点(2014-03-01 16:42:36) (笑:1票) |
4.《ネタバレ》 前半、ありがちなB級SFアクション映画で、ポン・ジュノ監督ともあろうものがハリウッドに呑み込まれまくったモノを作っちゃったかぁ、って失望気味だったのですが、中盤からどんどんと一筋縄ではいかないヘンな映画になっていって、ああ、監督、ちゃんとブレなかったんだ(笑)ってひと安心。 『ほえる犬は噛まない』『殺人の追憶』『グエムル 漢江の怪物』『母なる証明』と、ポン・ジュノ監督の作品は一貫して「英雄になりそこなう底辺の人々」を描いています。正義の名の元に体制に逆らい、真実を暴いてゆこうとする、だけど待ち構えるのはいつも皮肉な展開。 今回の作品はそのポン・ジュノ路線をいっそう純化させたような内容で。 一本の列車に凝縮された社会の縮図があって(この部分、エド・ハリスのセリフを始めとして説明し過ぎた感はありますが)、その中で底辺の人々の闘争があって。 一両一両の小さな空間にまとめられ象徴された世界(扉が開かれるごとに全く趣向が変わってゆく、その魅力的な仕掛けが楽しく)、そしてその社会の縮図を守ろうとする意志と破壊しようとする意志のバランス。それぞれが脆弱なものの上に成立している現実、それぞれの役割を全うする事こそが、社会のシステムのバランスを保つ秘訣・・・でも? 最後の投げっぱなしには決して明るい未来が開けてはいません。だけど、じゃあ今のシステムの上に安住する事こそが幸せなのか、上を向かずただそこにある現実を甘受していればいいのか、と言えば・・・。いずれにしろ今の行動が未来に責任を残す事に変わりはない、その「今」を描く事にポン・ジュノ監督はいつも腐心しているように思います。 予告から受ける印象よりもずっとヘンな映画で、それゆえポン・ジュノらしい快作でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-13 20:50:35) |
3.《ネタバレ》 佳作。絶賛してる人がいたので期待していたが、よくできたB級映画という程度。その意味ではB級映画として見れば楽しめるかもしれない。【ネタバレ注意】基本的な設定に無理がありすぎ、それをカバーするほどのストーリー性がなかった。プロテインブロックの原料はゴキブリのように見えた。強い生命力の象徴としてゴキブリを出してきたんだろうが、北海道にはゴキブリがいないというくらい、寒いところにはいないのだ(そもそも外部から調達する仕組みはなさそうだが)。前方のセレブゾーンの隙間(室内)にいるのかもしれないが、食料をまかなうほど大量にいるわけがない(→その原料となる以上の食材が無駄に捨てられていなければ、“サイクル”が成立しない)。小さな子どもを部品に使う(そのために後部車両を残している)という設定も、効率が悪すぎるし、そもそも、あの狭い空間で食事と排泄はどうしてるのかとか考えてしまう。いや、そもそも後部車両はどこにトイレがあるのだろう。そして、何より働いている人が少ない。あんなに大勢が贅沢できるほどの食材をあんな狭い空間、かつ少人数で作れるはずがない。年に2回しか使わない寿司バーがあるとか、どんな余裕の作りだというのか。しかも、マグロやサケを誰がどうやって養殖しているというのか。最後もアダムとイブを気取ったのかもしれないが、望みはないでしょ。 【mohno】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-02-11 02:33:43) (良:1票)(笑:1票) |