4.ラッセ・ハルストレムが「親愛なるきみへ」に続いてニコラス・スパークスの原作を取り上げたヒューマン・ラブストーリー。
ジュリアン・ハフ演じる主人公の女性の置かれた境遇は同監督作「アンフィニッシュ・ライフ」を思い起こさせます。
両作品共に、傷ついた主人公の女性が穏やかな日常のある田舎町にやってくるところからストーリーが動き出す。
本作はアメリカ南部の海沿いの小さな町が作品の舞台ですが、ハルストレムの作品にはこんな小さな田舎町がよく似合うし、
やはり本作でもハルストレムの映画らしい田舎町の風景がとても綺麗な作品です。
終盤はかなり予想外の展開となりましたが、ハルストレムが得意とする、
重さのある事情を抱えた人間ドラマを描きながらも鑑賞後の後味の良さは変わらずです。
ヒット作を連発していた全盛期と比べると、いつの間にかひっそりと公開され、ひっそりと公開終了になってしまう。
扱いがすっかり地味になってしまった感がありますが、きっちりと良質のドラマを見せてくれる監督です。