★1.《ネタバレ》 彼女の名は、バーナデッド・フォックス。一流企業に勤める夫と年頃の一人娘とともに暮らす、何処にもいるような専業主婦だ。自宅の改修に精を出し、娘のビーともまるで友達のようなフランクな関係で、近々彼女の卒業旅行も兼ねて家族で南極旅行に行くことも決定している。ただ、彼女には大きな問題が――。それは極度に偏屈な性格で隣人や親戚たちはもちろん、何処に行ってもトラブルばかり引き起こす困った人だということ。ママ友たちとも些細な行き違いで喧嘩してばかり、ネットの怪しげな情報を信じて危険なクスリを手に入れようとしてみたり、とにかく周りは気が休まる暇もない。南極旅行も娘に押し切られて賛成したものの自分は船酔いが酷く、また集団行動が苦手なのでストレス以外の何ものでもない。そんな彼女にとどめを刺したのが、夫からまさかの精神科への強制入院の通告だった――。何もかも嫌気がさしてしまったバーナデッドはそのまま、誰にも行き先を知らせず失踪してしまう。そんな袋小路に陥ってしまった彼女の人生に果たして光は差すのか?監督は、僕とは昔からあまり相性のよくないリチャード・リンクレイター。なのであんまり観る気はなかったんですけど、主人公を演じたのが名女優ケイト・ブランシェットだったので今回鑑賞してみました。結果は……、やはり今回も見事に嵌まりませんでした。何が嫌かって、とにかくこの主人公!!この人がもう終始悪態ばかりついて、悪いのは全部周りのせい、何か嫌なことが起こると途端にヒステリーを起こして泣き喚き、天才建築家ともてはやされた過去の栄光をいまだ引き摺って周りの人間を全員見下しているようなお人。そんなに人間が嫌いなら、もう山奥でも絶海の孤島でも何処でも一人でいきゃぁいいじゃん!!って言うね。精神的な問題があったとしても、自分はこーゆー人とは一生関わりたくない。もちろんそう思わせるのは、ケイト・ブランシェットさんがあまりにも巧いからなんでしょうけどね。また、この監督お得意の終始軽ーい演出も自分にはまったく合わず。物語の中盤、この主人公がたった一人、南極へと強行旅行へと行ってしまいそれを娘と旦那が追いかけるという展開になるのですが、それをなんか家族のほんわかエピソードみたいに纏めちゃうのってどーなんですか。自分は正直、そんな家族の問題に周りを巻き込むなよ!!てすんごくイライラしちゃいました。こればっかりは好みの問題なので如何ともしがたい。メンヘラおばさんをリアルに演じたケイト・ブランシェットのそのさすがの貫禄に+1点! 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 5点(2025-04-12 11:01:04) ★《更新》★ |