5.《ネタバレ》 ドラマの目新しさに惹かれて楽しんだ、鈴木先生の映画版。
ドラマの時に楽しみつつも、なにか引っ掛かってた違和感がこの映画版で顕になったような気がしました。
生徒たちと鈴木先生の論理的なやりとりは、いままでの学園モノにはないスキマ産業的な手法でその効果を存分に発揮していましたが、映画ではなかなか厳しいものがありますね。
大スクリーンに耐えうるだけのものがないといいますか(dvdで観ときながらこんなこというのもアレですけど)、どうも小手先だけの論戦に感じてしまいました。
そもそも思春期真っ只中の中学生たちが巻き起こす問題の発露は感情の爆発なのに、ああも理路整然と生徒たちに語られちゃあねぇ。
それも鈴木先生が言うところの成長ってやつでしょうか。
風間さんは与えられた『仕事』をきっちりこなしてらっしゃいましたが、やはり鈴木先生との論戦という展開に向かえずいかにも映画的なソミちゃんのハイキックに頼ったことは致命的な失敗でしたね。
ちょいと辛口なレビューになりましたが、閉塞的かつ思考停止になりがちな題材で、これまでにない冒険をしている『鈴木先生』は多くの人にみてもらいたいですね。