4.《ネタバレ》 あーんまり。
印象としては前半が1の番外編、後半は2と4の縮小再生産(3の要素はあったかしらねぇ? 3は公開時に1回見たっきりなので細かな記憶は無いわ)。美術デザインからエピソードからゴールドスミスやホーナーの音楽まで、オマージュいっぱい、っていうかそれだけでできちゃってるような映画。
最後のニューボーンもどき(ニューボーンのような可愛げは無し)を除けば廃墟にこれまでの既知のエイリアン(フェイスハガー、チェストバスター、ゼノモーフ)そのままのモノがとりあえずいっぱい配置されているだけで、そこを進んでゆきます、各所に脅かしどころがあります、っていうお化け屋敷映画。エイリアン自体も弱いというか数はいっぱい出てきてもちっとも絶望的な脅威には見えてこない障害物状態。アッシュ再登場!って言ったって相変わらずだし。そしてそれ以上のモノはないので新たな驚きやワクワクみたいなのは全然なのよね。ちっとも新しい事してないわ。
しかも困ったことに監督の過去作『ドント・ブリーズ』と基本一緒。運の無いヒロインが泥棒一味に加わって乗り込んでゆくけどエラいメに遭っちゃって、っていう。爺さんかエイリアンかの違いよ。誰が生き残るのか、メンバーが揃った時点で予想ついちゃうし。
題材となるノストロモ号の残骸がそのまま『エイリアン』というコンテンツの残骸のようで、そして20世紀フォックスという企業の残骸のようで、自覚的にやっているならばシニカルな映画って感じだけど、あんまり自覚してないんじゃないかしらねぇ。
アタシが見たいのは『エイリアン5』なのよね。過去作を弄って停滞するんじゃなくて先に進んだ物語。で、それは『ゴーストバスターズ』(2016の続きが見たいわ)や『ターミネーター』(『ターミネーター5』が見たいわ)なんかにも言える事で、なんでしょうねぇ、この過去の栄光にすがって同じところをぐるぐるするばかりのネタ切れのどん詰まり感。