8.《ネタバレ》 H・G・.ウェルズなんですよね。この原作者ってほんと飛んでます・・
SFで飛んでるのはまあそこそこついてゆけるのですが、
猿の惑星っぽいメイクは(もちろん未見苦手だから)ついてゆけない・・
しかもかなり演出は濃いですよ(苦笑)
良心的なハートウォーミング白黒映画を続けて見たあとだったので違和感(爆)
要するにモロー博士は神になろうとしていて、
医学を高じれば人間を人間が作ってしまえるようになる愚かさは、
医学ホラーの元祖ともいえますが・・(その元祖の獣人島は未見)
やはりどう考えてもトラやライオンから人間にはなれないでしょう・・
医学ホラーとしてみれば脳を移植する方が怖くてリアルですね。
すべて血清注射のような処方で獣を人間にするテストをしているのです。
人間の命令に背けば苦しみの部屋だっけ?に入れられるという拷問が待っており、
この設定は日本のアニメでもよくありました(デビルマンとか)
原作が面白いんですよね。しかし実写は濃い(笑)
飼い犬に手を噛まれるというオチでモロー博士の末期はもろホラーです。
昔テレビで観た記憶がありその場面でようやく2度目の観賞だと思い出しました。
それと門番役の獣人もなぜか覚えていた。
門を境に吊り上げられた博士の死体、ここらは哲学的でもあります。
何度実験してもやがては元に戻るのはなぜなんだと言う博士の言葉は、
人間は人間でありトラはトラにしかなれない当たり前の不条理さです。
遠い昔に神が創った命が進化であり歴史なのに、
それを人間の手で作れれば医学の発展だと考えている。
博士がしていることは進化または退化の強制であります。
こういう題材を見ると同じH・G・ウェルズ原作のでも、
「宇宙戦争」の(新しいほうのです)オープニングはわかりやすく品があった。
植物の細胞から見せてゆきエンディングでは神が創ったと語ってました。
神が創ったのだから人間は一番偉いということこそ怖いんですが・・
まああんまり好きな題材ではないんですよね。
しかし遺伝子レベルから操作したり、
人間の体に他の哺乳類の臓器を移植させることなんて、
難しいことではない未来が怖いです~