★25.《ネタバレ》 高校野球を題材にした映画としては、良く出来ていると思います。
才能はあるけど問題児なエース、苦労性で縁の下の力持ちな正捕手、足だけが取り得の代走屋、少女のように華奢で小柄な遊撃手と、漫画的で分かり易いキャラクターが揃っているし、マネージャー三人も「元気な子」「内気な子」「病弱な子」と色分けされている形。 ブラスバンドの演奏にはテンション上がるものがあるし、九回裏に先頭打者が凡退して悔しがる姿なども、きちんと描いている。 試合前に円陣を組み「程高、勝つぞぉっ!」と皆で叫ぶ場面も、気持ち良かったですね。 投球フォームやら何やらに違和感があるし、ヒロインが重そうに金属バッドを振っているのに「フォンッ」と鋭く空を切る音が聞こえちゃう場面なんかは頂けないけど、まぁ仕方ないかと納得出来る範疇でした。
でも、根本的な問題があって…… そういった「王道な高校野球もの」としての部分は面白い反面「ドラッカーのマネジメントを読んで、それを高校野球に活用する」部分が微妙という、困った事になっているんですよね。 タイトルに関しても偽りありというか、これなら「もし高校野球の女子マネージャーが余命幾ばくもない病気だったら」の方が正確だったんじゃないかと。 そのくらい「病弱な子」の存在感が強く、ヒロインの陰が薄かったように思えます。
作中で行われる「イノベーション」の内容についても、どうにも疑問符が多いんですよね。 「部内でチーム分けを行い、競争意識を高める」「吹奏楽部に演奏を頑張ってもらう」などについては(それ、当たり前の事じゃないの?)と思えちゃうし、ノーバント作戦はともかくノーボール作戦に関しては、ちょっと説得力が足りていなかった気がします。 多分、ノーコンで悩んでいた石井一久が「全球ストライクゾーンに投げろ」と言われてから活躍するようになった逸話を踏まえての事なのでしょうし、エースの慶一郎が150キロ左腕なら可能かも知れませんが、そんな怪物投手という訳じゃないみたいですからね。 もうちょっと「この投手なら、全球ストライクで勝負しても抑えられる」と思えるような場面が欲しかったところ。
・エースの慶一郎=「病弱なマネージャーと良い雰囲気になる」→「仲間を信頼し、最終回のマウンドを他の選手に託す」 ・キャッチャーの次郎=「ヒロインと良い雰囲気になる」→「病弱なマネージャーの為に本塁打を放つ」 ・遊撃手の祐之助=「エースとの間に確執がある」→「ヒロインの話を参考にしてサヨナラ打を放つ」
という形になっているのも、何だかチグハグに思えましたね。 チーム内で色んな人間関係があるのは結構な事ですが、本作の場合は「エースと遊撃手」の二人「キャッチャーと病弱なマネージャー」の二人というグループに分けた方が自然だった気がします。 そうすれば……
・「エラーを巡って喧嘩していた慶一郎と祐之助が、和解する」→「慶一郎は仲間を信頼するようになり、マウンドを他の選手に託す」→「その心意気に応える為、祐之助がサヨナラ打を放つ」 ・「次郎は幼馴染である病弱なマネージャーと良い雰囲気になる」→「彼女の為に本塁打を放つ」
となるし、後はヒロイン格を「病弱なマネージャー」ひとりに絞りさえすれば、綺麗に纏まったんじゃないかと。
そんな具合に、不満点も多いんですが「仲間にマウンドを託す場面」と「ベンチに置かれた麦わら帽子に手を触れてから打席に向かい、本塁打を放つ場面」の演出は、凄く好きなんですよね。 同監督の作品「うた魂♪」もそうでしたが「観ていて恥ずかしくなるくらいベタな演出なんだけど、やっぱり良い」と思わせるような魅力がある。 最後にセーフティーバントを敢行し「ノーバント」作戦を破る流れについても「そもそも禁止されたのは自己犠牲を目的としたバントなので、問題無い」あるいは「拘りを捨ててでも勝ちたいという強い気持ちがある」と解釈出来て、良かったと思います。
後は……「今年も一回戦負けなので、背番号が全然汚れない」というマネージャーの台詞があったので、決勝戦では「汚れた背番号を誇らしげに見つめるマネージャー」という場面に繋がるのかと思ったら、全然そんな事は無くて拍子抜けしちゃったとか、気になるのはそれくらいですね。 エンディング曲の歌詞は野球と全然関係無かったけど、まぁそれは「熱闘甲子園」などにも言える事だし、明るく爽やかな青春ソングなので、違和感も無かったです。
この後の程高野球部が、甲子園でどこまで勝ち進むのかも観てみたくなるような……劇中のチームに愛着が湧いてくる、良い映画でした。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-03-09 16:32:40) (良:1票) |
24.《ネタバレ》 高校スポ根青春ものとしてはまとまっていて良いかと思います。 ドラッカーのマネジメントを高校野球にというアイデアも面白いし。 ただ、近代野球をしらない作者が書いたものなのだろう感じで、 野球重点で見てしまうとお粗末すぎる内容に感じてしまうでしょう。 カーブが魔球と呼ばれていた時代の高校野球なら、通用するかもしれませんが、 近代野球で、ボール球を投げないで勝つというのは、正直ピッチャーが 大谷翔平クラスの165キロを投げる投手でも不可能でしょう。 しかし、峯岸みなみはブスだねえ。そういう役なのかもしれませんが。 【シネマファン55号】さん [インターネット(邦画)] 5点(2017-08-04 15:43:29) |
23.2014.10/09 鑑賞。どんな競技でも作戦はある。これをドラッガーに結びつけたアイディアは秀逸。ネーミングも長ったらしく有り得ないのを逆手に取る。内容以前に脱帽。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-07-28 22:16:04) |
22.こういうのは素直に青春ドラマとして見て楽しめばいいんじゃないの?経営書とかアイドルとか、いろいろとツッコミたい要素はあるんだろうけどさ。 |
21.《ネタバレ》 マネジメントを読んで野球の特訓させて、甲子園出場。なんともどーでもいい内容でした。入院してるマネージャーが死ぬという、分かりやすい死亡フラグに萎えました。 【真尋】さん [DVD(邦画)] 2点(2012-12-29 14:15:17) |
20.残念な作品でした、前田敦子を売りたいのか、高校野球を見せたいのか、ドラッカーを見せたいのか中途半端なんです全てが、野球のシーンも過去の野球映画で一番しょぼかったと思います。 大泉洋は面白く無かったです。 【SAT】さん [DVD(邦画)] 4点(2012-12-23 19:47:06) |
19.《ネタバレ》 ロッカールームでの生徒達の叫びは静かなるロッカー。「人は最大の資産である」が上手く使わなければ負債になってしまうし。 イノベーションの辺りの描写は興味深かった。投手の投球フォームはもう少し練習して欲しいかな。 【山椒の実】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2012-10-20 09:00:50) |
18.アニメ版の出来にはだいぶ劣ると思います。ただ涙腺弱い自分は、最後にやっぱりホロッときましたよ。 【もんでんどん】さん [地上波(邦画)] 5点(2012-09-07 13:40:16) |
17.《ネタバレ》 ドラッガーとAKB、まさに時代の寵児となったもの同士のコラボレーション。あんな時代もあったねといつかきっと笑って話せるわ。ドラッガーはいつかは読んでみたいとは思う。 【いっちぃ】さん [地上波(邦画)] 4点(2012-09-03 21:13:52) |
16.前田さんはちゃんと演技できますね。女子高生として違和感なく自然な演技は上手だと思いました。 【東京ロッキー】さん [地上波(邦画)] 4点(2012-08-31 15:35:48) |
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15.《ネタバレ》 序盤こそはドラッカーの「マネジメント」を高校野球に活かそうという試みがユニークだが、後半はただの青春映画になってしまい、ドラッカー関係ないやん!って思う。ただ、書店での石ちゃんと青木さやかの変なコントは不要だし、映画的には後半の熱血スポ根青春篇の方が断然面白いのだ。ここらへんのバランス感覚の悪さがこの作品をあまり評価できないポイント。この題材なら、もっと上手く料理すれば、ブラピの『マネーボール』に匹敵する野球映画になれたのに…。前田敦子と峯岸みなみはAKB48の中でもあまり可愛くない方だと思うんですが、ファンの方ごめんなさい。 【フライボーイ】さん [地上波(邦画)] 5点(2012-08-30 08:42:59) (良:1票) |
14.《ネタバレ》 青春モノには弱いはずなのですが、あまりの中身の無さにちょっと唖然とした。 ドラッカーのマネジメントを読んで、甲子園を目指す。 コンセプトは、いいんだけど、それで導き出した作戦が「ノーボール、ノーバント」て。 昨今の少年野球でも通用しませんぜ。 だったらドラッカーのマネジメントを読むよりラストイニングを読んだ方が甲子園へ行けます。 【バニーボーイ】さん [地上波(邦画)] 3点(2012-08-25 21:20:25) |
13.《ネタバレ》 本の中身とかAKBは本当に心からどうでもよくて「タッチ」のような高校野球の映画として観ていたらなかなか良かった。 映画の出来とはあまり関係なかったがこの子のビジュアルでヒロインは無理。 【虎王】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-08-23 14:29:10) |
12.サラリーマン時代は時々「研修」なるものに駆り出されて「経営」のことを教えられました。まあ、中間管理職を対象にした「経営」の中身って、身近なグループをいかに効率よく動かすかに尽きるのですが、普段やっている営業活動に違った視点を与えられる印象で、正直、新鮮でした。その新鮮さを映画のネタにしたのが本作で、切り口はとても面白かったです。アマチュアスポーツにおいて、重点が置かれるべきは「過程」なのか「結果」なのか? 個人的にはとてもシンプルに「結果」だと思っています。ただし「結果」が出なかった場合、その取り組みが無意味だったかというと、決してそんなことはない。「結果」を出すために創意工夫した「過程」の意義を、本作はしっかり伝えてくれていました。また、映画のレビューになってない(笑)。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-14 09:53:39) (良:2票) |
11.《ネタバレ》 前田さんに対して、全く魅力を感じないんで、かなり期待薄でしたし、案の定前半部分は、かなりだれまくり、そもそも主役が全然好きじゃないアイドル映画とか見る方が間違ってるかなと思ったんですが……。それがそれが中盤から後半どんどん引き込まれて最後にはある種の感動さえ覚え、見て良かった、ある種得した気分です。 ドラッガーでもなんでも、とにかく人が何かをきっかけにして「真摯」に+の方へ変わっていく話は非常にさわやかでした。特に押し出しで負けた試合の後のミーティングでの監督の変化、大好きです。 ヒロインに魅力を感じないのもかえって純粋に物語を楽しむにはよかったのかもしれません。(ただ、病気の友人に本格的な美少女を持ってくるキャスティングは少し配慮が足りないかもw) ぶっちゃけ、野球に関しては言いたいこと、突っ込みたいことが山のようにあるんですが、「フレフレ少女」に対して全く無批判な人間(笑)がそれをやっちゃうとダブスタの誹りを免れないので避けます。 平成24年12月12日 ようやく何か月も経って、図書館で原作本の貸し出しが回ってきたので一気に読みました。少し驚いたのが実に原作に忠実な作品であること。その点は評価できるのかな。ここから原作批判。上記に述べた理由で具体的な批判は避けますが、著者は野球に関しては通り一辺倒の表面的な知識しか持たないのが確認できて少し残念でした。物語を生み出すことを一つの事業と考え、顧客(読者)に満足感を与えることをその使命と考えるならば、当然専門家(この場合野球の)を上手に利用しなければならないはずなんですが……。そもそも専門家に一切頼ってませんね。おそらく。 【rhforever】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-06-18 10:29:20) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 マネージャーに必要なもの。それは『真摯』であること。本作では、その表現として“フルスイング”が選択されていると感じました。マネージャー就任初日の主人公と二番手投手の対決。そして県大会予選決勝でのショート君の打席。どちらも空振りでした。前田のそれは自身の心に火をつける効果をもたらしましたし、ショート君の空振りは敵を油断させるためのブラフでした。いずれも“本気であること”が好結果に繋がっています。何故ひたむきさが大切なのか。それは、人を動かすにはその人の心を動かす必要があるから。この理論は全面的に賛同できます。ではもう一つの重要理論、“プロセスより結果”はどうでしょう。まるで過程軽視のような印象を受けますが、多分ドラッガーの本意はそうではないと考えます。“よりよい結果を得るための過程は、どんなものであっても構わない”という柔軟な発想ではないかと。ですから、“勝つためには下手なショートは外すべき”なんて決め付けは要らない。どんな過程を採用しても、結果的に勝てばOK。いや負けてもOKなのだと思います。だって結果はいつも良いとは限らないのだから。もし程高が決勝戦で敗れていたとしても、きっと彼らと仲間は納得したと思います。後悔しない過程を経ること。過程軽視どころか、過程こそが全て。“優れたプロセスが好結果に繋がるとは限らないが、良い結果は必ず優れたプロセスを経ている”と言い換えてもいいかもしれません。もはや経営理論というよりも、人生観に近い気もしますが、自分はそのように理解しました。高校野球の技術論的な見方をしてしまうと残念ながら粗さばかりが目立ちますが、本作の肝は其処ではないと考えます。真面目に、ひたむきに、他人と、そして自分自身と向き合うこと。峯岸の全力疾走に、大泉の心の底からの訴えに、本作で描きたかった事が詰まっていたと思います。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-03-25 20:19:11) (良:2票) |
9.AKB48の演技に期待できないのは仕方ないとして、ストーリーも平々凡々だし、たまに出てくるドラッガーの言葉が印象的なだけでつまらない。 原作を読んだことはないから知らないけど、この作者はドラッカーのことは詳しいのだろうが、高校野球を知っているのかどうかは怪しいなぁ。まぁ、どうでも良いけど。 【あきぴー@武蔵国】さん [DVD(邦画)] 3点(2012-02-11 23:55:20) |
8.《ネタバレ》 ミリオンセラー「もしドラ」映像化。ベタベタな高校野球青春スポコンで前田敦子は単調な演技でしたが、笑いあり涙ありで楽しめました。スポコンは好きなジャンルなので素直にのめり込めました。「ルーキーズ」とカブりますな。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-12-08 23:43:50) |
7.《ネタバレ》 えーと、何からツッコミを入れれば良いのか…先ず、この映画はアイドル映画だよね、前田敦子主演の。なのに彼女の下手な小芝居以外は彼女が引き立つ要素が全く無いというのが致命的。原作の小説の欠陥云々を今更掘り返しても仕方ないけど、少なくとも映画での主役は前田敦子なんだから、彼女をもっと引き立てる様なシナリオを作るとか、目立つ様な演出をしなければ、駄目でしょう。なんか、見ていて同じマネージャー役の峯岸みなみの方がはるかに目立っているし、オマケに峯岸みなみは演技も上手かったりして、誰の為の映画なのかが全く分からないですね。それと、根本的な話なんだけど、ドラッカーの"マネジメント"が全く活かされていないよね。身内に高校球児が居たから分かるのだけど、劇中でやっていた練習方法(複数のチームに分けての競争)なんてのは普通に採用している高校なんて沢山あるし、それがマネジメントを読んで気付いている様では普通は甲子園になんか行けません。ピッチャーが全然投球フォームが出来ていないし、ストライクに絞って球を打つとか言っているのに、試合では思い切りボール球に手を出しているし、オマケにラストで程高が勝つシーンでは全然マネジメントに関係無くなっているし。コンセプトが中途半端なのかもしれませんね。デートムービーにもなってないし、アイドル映画としても中途半端、ついでにコメディ要素や泣きの要素も持たせているくせに全然笑えないし、泣きも出来ない。そういう映画になっいるのがこの映画だと思います。 大泉洋と峯岸みなみの演技は中々良かったのでこの2人分の得点が全てという感じです。 【奥州亭三景】さん [映画館(邦画)] 3点(2011-06-18 01:13:31) |
6.《ネタバレ》 無難なつまらなさ。予告編で観て、予想できるつまらなさ。 特に序盤は、結構酷い。 退屈な上に青木さやかのコントとか、スクリーンで観たくない。 そこらの演出とか酷すぎて、開始10分くらいで帰りたくなった。 まあ、序盤こそ酷いシーンが多いものの中盤以降は平平凡凡なベタなストーリーなので、観られなくはない。それにしても、女優陣に華がないのは痛すぎる…。 さて、本作はタイトルで「もし」という仮定を使った話である。仮定するってことは、普通じゃ考え付かないハッとさせられる出来事が待っているに違いない!って思うじゃないか。 でも、別にない。 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらこんなことになるのか!!?みたいなのが全然ない。 ごくごくフツーのスポコン。ドラッカーさんだしにされてるだけじゃない? 「マネジメント」ってそんな浅いのか? とりあえずイノベーションイノベーション言いたいだけじゃねーか。 なんで、こんなチマチマした映像を大画面で観てるんだろ、って気になる。 教育テレビで、じっくり解説しながらやってくれた方が面白いんじゃないかね。 どーせなら、AKB総出演でプリティ・リーグやってくれ(観るかわからんけど)。 【すべから】さん [映画館(邦画)] 3点(2011-06-12 09:17:28) |