スリー・ビルボードのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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スリー・ビルボード

[スリービルボード]
Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
2017年上映時間:115分
平均点:7.18 / 10(Review 57人) (点数分布表示)
公開開始日(2018-02-01)
ドラマサスペンスコメディ犯罪もの
新規登録(2017-11-25)【皐月Goro】さん
タイトル情報更新(2023-04-04)【イニシャルK】さん
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監督マーティン・マクドナー
キャストフランシス・マクドーマンド(女優)ミルドレッド・ヘイズ
ウディ・ハレルソン(男優)ビル・ウィロビー
サム・ロックウェル(男優)ジェイソン・ディクソン
ジョン・ホークス〔1959年生〕(男優)チャーリー
ピーター・ディンクレイジ(男優)ジェームズ
アビー・コーニッシュ(女優)アン・ウィロビー
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(男優)レッド
ルーカス・ヘッジズ(男優)ロビー・ヘイズ
ケリー・コンドン(女優)パメラ
キャスリン・ニュートン(女優)アンジェラ・ヘイズ
サマラ・ウィービング(女優)ペネロープ
ジェリコ・イヴァネク(男優)巡査部長
ブレンダン・セクストン三世(男優)坊主頭の男
塩田朋子ミルドレッド・ヘイズ(日本語吹き替え版)
大滝寛ビル・ウィロビー(日本語吹き替え版)
加瀬康之ジェイソン・ディクソン(日本語吹き替え版)
佐古真弓アン・ウィロビー(日本語吹き替え版)
内田直哉ジェームズ(日本語吹き替え版)
永宝千晶(日本語吹き替え版)
脚本マーティン・マクドナー
音楽カーター・バーウェル
挿入曲アバ"Chiquitita"
ジョーン・バエズ"The Night They Drove Old Dixie Town"
撮影ベン・デイヴィス〔撮影〕
製作マーティン・マクドナー
配給20世紀フォックス
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37.警察署の放火は すぐバレて逮捕やろー。
ケンジさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-10-20 23:18:51)
36.《ネタバレ》 物語が進んでいくにつれて、登場人物の表情の変化が何とも言えない味わいがある。田舎町の出来事をコミカルに描いた世界観は、少し無茶な部分もあった。てっきり署長のガンが鍵になると勝手に思ってしまったのに・・・。あの暴力刑事はどちらにしろ許せません。
ラグさん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2018-10-20 01:15:56)
35.《ネタバレ》 アメリカ南部の田舎町。
ある事件がきっかけで、小さな田舎町全員が傷つく。

このクビになった警察官の描き方がいい。
小さな町では、同じ人間がイヤな奴になったり、人情ある味方になってくれたりするのだ。

最後の代理復讐という展開を思いつくあたり、神の信仰がベースにある国だと思った。
ラストの車内の会話がいい。
代理復讐が気乗りしないとお互い正直に言うと、「まぁ道々考えよう」と言うくだりが
映画に余韻を持たせている。
トントさん [DVD(字幕)] 7点(2018-09-16 00:51:20)
34.《ネタバレ》 「序盤では悪役だと思ってたキャラクターが、途中から味方になる展開」ってやっぱり良い。
この映画は凄かった。映画の序盤に登場する主要人物たち。
彼らへ感じた最初の印象がストーリーの進行と共にどんどん変わってしまう。
ちょっとしたキッカケや立場が違うだけで、こうも人の見え方が変わるのかと唸ってしまった。
クズだらけの映画かと思いきや、人間的魅力に溢れた人々の映画だと思う。
Nigさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-08-19 22:53:40)(良:2票)
33.《ネタバレ》 「怒りは怒りを来す」。そこからどう抜け出すかが本作のテーマだろう。三枚の看板から始まった波紋から、事なかれで終わそうとする警察とそれでも闘い続ける遺族の母親。善と悪の二元論では決まらない、灰色の人たちの鬱屈は多くの人たちを傷つけていく。だが、そこまでいかなければ腹を割って向き合うことができなかった。対立するミルドレッドもディクソンも言動が極端で感情移入すら許さない。しかし、署長の手紙とぶつかっていく過程で少しずつ穏やかになっていくのは印象的だった。愚かで弱くてどこか愛おしい。完璧な人間なんていない。どこかで答えを見つけなければならない。そこらへんがリアルだとは思うが、そういうモヤモヤを求めたくない、痛快な娯楽大作みたいに白黒つけた明確な落とし所を求める人には向かないだろう。二人の行く末は明るくないが、最初の二人とは明らかに違っていて、決して暗くないはずだ。
Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 6点(2018-08-12 13:08:15)
32.《ネタバレ》 最初は腐った警察と、被害者遺族の話かと思っていた。この映画に出てくる警察官はホントにクズで、南部のアメリカ人の意識って未だにこんななのかと驚いた。だが話が進むにつれ、これは憎しみが憎しみを呼び、不幸が不幸に連鎖して「怒りが怒りを来す」悪夢を描いた映画だと思った。はじめは真っ当だと思っていた主人公が、次第に悪事に手を染めていき、最初からろくでもない警官と思っていた男が少しまともになったかと思いきや最終的にとんでもない方向に転んだ、両者の結末が悲しい。いや、映画自体はそこまで描写していないが、そう思わせるラストが怖悲しい。
Tolbieさん [DVD(字幕)] 8点(2018-08-02 19:00:08)
31.《ネタバレ》 個人的に「月に囚われた男」で1人芝居かつ1人二役をやってのけたサムロックウェルが好きだったので、この映画で彼がアカデミー賞の助演男優賞をとったこともうれしく期待値高め設定で鑑賞。

結論からいえば「そうだね、うん、サムロックウェルの名演技が見れてよかったよ」程度の映画である。
特にサムロックウェルが、ヤケドして入院した病室で、窓から突き落とした男にオレンジジュースをおごってもらってシクシクするところは印象的だった。

でもそれ以外に何かグっとくるものがあるかといえば特になく期待値を大きく下回った。
イライラしている人たちをこれでもかこれでもかと見せ付けられて、胃もたれするな映画。上映時間の8割はイライラしてる人たちのイライラしてる場面ばっかりである。

「広告出したのはオメーか!」

「ホモはむかつくんだよー!」

「このウサギの置物ぶっこわしたるわ!」

「車かしてくんないならいいわよ!」

「あの娘、くさいわね!」・・・・




見てるこっちも

「さっきからイライラしてる人間ばっかで、いい加減飽きるわ!」となり、オチのフワっとした終わりかたに「もっとエッジはっきりさせぇやゴルァア!」

ってイライラする映画だった。
フィンセントさん [CS・衛星(字幕)] 2点(2018-06-29 20:52:18)
30.《ネタバレ》 面白かったです。
シェイプ・オブ・ウォーターも悪くはなかったけど、個人的にはこちらの方が作品賞に相応しかったのではないかと思います。
フランシス・マクドーマンドとサム・ロックウェルがそれぞれ受賞してましたが、こちらは本当に納得。
ケチのつけようがない完璧な演技だったですね。どハマりですよ。
怒りは怒りを来たすというテーマを見事なまでにストーリーで説特力持って示してくれる。
最初のうちは、嫌な感じのやつらばかりだと思ってたのが、いつの間にかみんな好きになる。
それと、適度なブラックユーモアも良かったですね。重みとユーモアのさじ加減が素晴らしい。
あろえりーなさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-06-22 19:37:28)
29.この人達、好きになれないな・・・とか思って観てたんですけど、終わってみればみんな嫌いになれない人達でした。
タフネスさん [映画館(字幕)] 8点(2018-05-21 12:51:47)
28.ミズーリ州エビングという(架空の街)で起こった悲しい事件が発端で「ある」ことが始まります。

出てくる登場人物は田舎町に暮らすそれぞれに問題を抱え傷つき生きて来たひと癖もふた癖もある住人達ですが実は皆心根の優しい人達ばかりで病んでいるのは犯人とこんな国に成らざるを得なかったアメリカという移民の国の影の部分を凝縮したような映画でした。

場面ひとつひとつに商業映画特有の嘘っぽさがなく物語に入り込んで観られあっという間の2時間弱でした。
潤平さん [映画館(字幕)] 10点(2018-05-20 11:37:12)
27.《ネタバレ》 ダメ人間が成長する話に弱いことを改めて実感。
ミルドレッドもディクソンも「怒りに囚われた」共感できないどうしようもない人間だが、いくつかの出来事を通して赦しを学んで成長していく、、かもしれない映画。
ディクソンが資料を死守し、レッドが赦しを与え、次第にミルドレッドも変化していく。。自己犠牲と赦し、成長、号泣してしまいました。
どうしようもないディクソンが一番変化するが、要するに子供がそのまま警官の制服を着てただけだったんだろうな。マイノリティがあるがゆえに、誰かに自己肯定してほしかっただけなのかもしれない。
それに引き換え、曲がりなりにも「大人」なってしまっていたミルドレッドは一筋縄ではいかぬ。怒りに囚われているところを、手紙、ディクソンの行動、ジェームズ君とのデート(と決裂)で心理が変化していく過程が大変よい。
最後は、ありゃ殺さねーな。彼らは怒りから少し解放されているように見える。
kosukeさん [映画館(字幕)] 9点(2018-05-20 00:08:42)(良:2票)
26.《ネタバレ》 このところTwitterで読んで意識してきたこと。ひとつは、実社会は暴力が支配しているということ。もうひとつ、正しさは暴力の免罪符ではないということ。この映画を観ながらそのことを考えてました。レイプは暴力、さらに焼き殺してる。捜査が進まないことに対し名指しで看板を立てるのも、法律ギリギリを狙った暴力でしょう。署長が膵臓がんであることをわかってやってるなら尚更だ。紳士的で人格者なウィロビーの拳銃自殺は、それを周囲に見せつけることまで考えればまわりにとって暴力だ。ディクソンは幼稚で粗暴、コントロールできてない乱暴者。家を出て19歳と一緒になっちゃう元DV夫も乱暴だし、嫁の看板に放火するのは暴力。誤解とはいえ看板燃やされた腹いせに警察署に火炎瓶はないな。暴力が暴力を産む中、広告屋レッドのオレンジジュースで連鎖は止まる。ウィロビーの遺言もあってか、生まれ変わったようなディクソンは、もしかしたらいい警官になれたかもしれない。でも世の中そんなに甘くない。
暴力に対してただ単に無抵抗でいることは、消極的にとはいえそれを肯定することだ。だから泣き寝入りは論外。でも、変えられない状況を打開し抗議を示す行動は時として暴力となる。それは問題解決の手段としてベストじゃない。セカンドワーストかもしれない。暴力を重ねる愚かしさを許し合い、支え合って前に進む。
ラストでアイダホにドライブする2人は、どこかモヤモヤしたまま最後には思いとどまるのか。なんかそんな気がする。スッキリしないけどね。勧善懲悪のアクション映画よかこっちの方が現実的で余韻がある。
ごりちんですさん [映画館(字幕)] 6点(2018-04-15 14:53:40)(良:3票)
25.《ネタバレ》 あらすじからクライマックスまで飽きないテンポで非常に好みの映画でした。
頼むからこんなラストであってくれ。劇中何度願ったことか。
裏切るようなラストじゃなくて素直に嬉しい。
このスリービルボードは犯人を捜す映画でもないし、復讐劇でもない。
きっかけが娘のレイプ殺人であって犯人逮捕を願う母親を中心に様々な怒りが交差する人間ドラマなのだ。
人種差別が根強く残るこの腐敗した街で孤軍奮闘。つまらないわけがなかった。
主人公を務めたフランシス・マクドーマンドはファーゴ以来のご対面だが
強い女性を演じるところは色褪せることなくお見事でした。
mighty guardさん [映画館(字幕)] 8点(2018-03-21 23:32:16)(良:3票)
24.2018.03/10 映画館鑑賞。ラストシーンは私の好みではないが・・・。何故か「テルマ&ルイーズ」が頭によぎった。主人公にこれ程共感を覚えない作品も珍しい。しかしそれがこの作品の肝要な部分か?
ご自由さんさん [映画館(字幕)] 8点(2018-03-13 23:01:35)
23.《ネタバレ》 これは良作。アカデミー作品賞が取れなくてとても残念、というほどではないけれど、秀逸なストーリーだった。【ネタバレ注意】娘を殺された母親ばかりでなく、署長や警官たちの悪役っぷりが描写されているときから(フィクションとはいえ)彼らにも事情があるだろうと思っていたら、そういう形で描写されていったのがよかった。その端的な例が署長の手紙であり、そこから物語が新たな展開を迎えるのもよい。歯医者のエピソードはやり過ぎ感はあるが、ある意味、誰一人として善人ではないのに、それぞれの立場や状況によるフラストレーションで「しでかして」しまうという展開がリアリティを感じられる物語ともいえる。最後は、まさかご都合主義で終わるの?と思ったらそうでもなく、おおよそ予想された展開で進んだけれど、それぞれの登場人物に善悪が入り混じる感じの絶妙な作りこみを感じる作品だった。
mohnoさん [映画館(字幕)] 7点(2018-03-10 12:14:40)(良:1票)
22.《ネタバレ》 ​やりきれない人々の怒りの矛先は鋭くなる
ミルドレッドはおかしい。でも同情せざる得ない。街の反応も同感できる。署長は良い人だ。(でも自殺するのは間違ってる)、でもミルドレッドの悲しみから生まれた怒りは三枚の真っ赤な看板となり、署長が自殺してしまった事で事態はさらに混乱を極め更なる怒りへと伝染する。
友人の逮捕、広告屋への暴行、警察署への放火、看板への放火。
やりきれない思いとやり場のない怒りは時が進むにつれ矛先は鋭くなり、最終的にレイプ犯「かもしれない」男へと向かう。
沸点の低い連中が多いこの町で起こった騒動の終幕はそんな殺人へと向かう彼らを見送って終わる。時に恐ろしく、時にユーモラスに見える彼らの先が見えない犯人探しは進めば進むほどグイグイ引き込まれる逸品でした。
えすえふさん [映画館(字幕)] 6点(2018-03-09 23:09:21)
21.《ネタバレ》 結論から言うと、大好きな映画。
死ぬまで記憶される映画の一つになった事は間違いない。

スリービルボードは「怒り」をテーマにした映画だ。
その中でも、特に大きな問題を抱えているのが、
フランシス・マクドーマンド演じるミルドレッド
サム・ロックウェル演じるディクソン

ミルドレッドは娘が殺され、その事件が解決されない事、警察が思うように仕事をしてくれない事に
ディクソンは、自分が大好きな署長を貶された事、それを実行した女、加担した若者に
そして彼らが、元々何かしら人間的に問題を抱えてたのも事実だ。
ディクソンも多くは語られていないが、かなり問題のある家庭で育っているようだ。
ミルドレッドも、ディクソンも、あの事件がなくとも、常日頃からどうしようもない怒りを抱えたまま生きている。

彼らは怒りを、直情的に何かに攻撃をする事でしか発散できない。
それは人間でもあり、モノでもある。

そして、田舎町が舞台であるから、人種や性別による差別の問題も色濃く残っており、
彼らの問題には拍車がかかる。

僕は、ディクソンがいつ感情を爆発させて、直接的な攻撃に出てしまうのか、
とてもハラハラしながら鑑賞していた。
案の定、広告社の若者に過剰な暴力を振るってしまう。

その結果は目に見えている。彼の同僚や上司も冷めた目線で彼を見る。
しかし、彼はいずれそのキれやすい性格のせいで、いつかは同じ運命を辿っていただろう。
感情に任せてあんな事をしなければ、と後から後悔する事になる。

だが、彼には救いがもたらされるのだ。
そしてミルドレッドにも。

物語の中盤、自殺したビル署長から手紙が送られてくる。
それを読んで彼は自分の中の良心に気付きはじめる。

ビル署長は、この映画では徹底して聖人君主だ。
僕が思うに、それは彼に死期がせまっていたからだと思う。
死ぬ時期が明確にわかれば人は変わる。
もし彼が末期癌ではなかったら、彼にも人間の悪の側面が残っていたのではないか。

彼の手紙がきっかけでミルドレッドもディクソンも少しずつ変わってゆく。

やけどを負って入院したディクソンは、同室のレッドに「すまない、悪かった」と謝罪を述べる。
映画を観てる人間は、そこでレッドがディクソンに対してどんな反応をするのか、ハラハラするだろう。
しかしレッドは彼にジュースを差し出すのだ。

僕はこの場面で涙が出た。

病気になったビル署長、怪我を負ったディクソンとレッド
単純に考えると、人間は弱くなってしまうと人に優しく出来るのかもしれない。

ミルドレッドもレストランで元夫と出会い、嫌味を言われる。
彼女はワインボトルを手に取り元夫がいるテーブルに向かう。
ここでも彼女はそのボトルで殴りかかるのでは・・・?とハラハラする。
しかし彼女はそうしない。
小さな変化ではあるが、彼女も変わったのだ。



ディクソンの行動により事件は解決に向かうかと思われた。
しかし、そうはならない。

ミルドレッドとディクソンは犯人かどうかもわからない人間を殺しに旅立つ。
2人とも乗り気ではない。

事件は何も進展しない。

だが、絶対に打ち解けられないと思っていた2人が同じ車に座り、笑いながら会話をしている。
それは、物凄く大きな進歩だ。

スリービルボードは前向きな映画。
人は変われるし、理解し合えると思わせてくれる。
南雲しのぶさん [映画館(字幕)] 9点(2018-03-08 03:33:22)(良:3票)
20.《ネタバレ》 はっきり言うと、クソつまらんかった。

覚悟完了したババアがひたすら遂行していく話かと思ったら
怒りの連鎖の虚しさを知る物語。
新人警官は、差別主義で怠慢な態度を改めて義心を覚える。
白人署長は、最期まで善人として描かれる。

この作品を評価している文章を見ると、先の読めない展開、
重いのに笑わせるコメディ、ババアと警官の成長ドラマあたりが長所らしい。
個人的には、期待(絶対的な意思でやりきる行動力)を裏切られる展開、
特に笑えないコメディ、応援できない人物の成長と本当にどうでもよかった。
これで感動できる人もいるらしいけど、自分は無理だった。

だって、最初に具体的な目標(復讐とか)が設定されて
視聴者は「目標が(どのように)実現されるのか!?」って期待して見るのに
「これは自分の心の精算の話だったんだ」って収まったらカタルシスがないじゃん。
そういうのは予想外の展開じゃなくて期待外れって言うんだよ!!

仮にその心変わりに物語の力点を置くなら
せめて目標を実現できる状況(復讐対象に銃を突き付けるとか)を作った上で、
あえてそれを選ばないという方がカタルシス得られるし心変わりが伝わってくる。
できない状況で諦めるのと、できる状況でやらないのは全然違うだろ!

まーこれは好みというか見る側の人生観の問題なのかも。
自分は何でもある程度はシロクロはっきりさせたいし
はっきりすることを期待して物語を読むし。


笑えるかどうかについては、アメリカの文化的背景への理解が必須。

あと結構見る人に解釈を委ねてくる。
・真犯人は自白した男だったけど黒人署長に隠蔽されたのか。
・白人署長が自殺した本当の理由は、真犯人を突き止めなられない事情があり
 看板を機に覚えた良心の呵責に苛まれたからか。
あたりは意見が分かれそう。

低身長の人物が出てきて、昨今のポリコレ風潮から
マイノリティ属性は善人として描かれるだろうと思ったら案の定なのも
「ノルマ達成!」って実績解除された感じ。

自分も看板、立てていいですか?
Donatelloさん [映画館(字幕)] 3点(2018-03-05 01:07:10)(良:3票)
19.《ネタバレ》 なんだこんな腹立つヤツばっかりの作品で・・・
と思いながら、けっこう面白いとじっと観続ける。
その訳は、登場人物の上手くいかないイライラ、我がまま、劣等感などを私に的確に見せているから。
セリフだけでなく画面の切迫感、静かななかの怖さも良かった。
何やりだすか分からないキャラクターに、今度はどうやるか?と期待している自分。
ひとつひとつの行動に「それはわかるかも。」「そりゃあないよなー。やりすぎ。」
など、隣人への興味のように、どんどん入り込んでいきました。

この作品は自分以外の方のレビューもとても気になりました。
視点の違う方のレビューも興味深く読みました。
どういう考えを持つのか、自分が想像つかない見方に感心する。
そういう楽しみ方もある作品でした。
監督や製作者が観客の思考力に訴えかけ、こちらがどう考えるか?
その作り方が成功したのだと考えています。

サム・ロックウェルさん、フランシス・マクドーマンドさん、良かったですねぇ。
こういう演技は映画って良いなと素直に思います。

それから皆さん気になっている警察署のシーンは私もちょっといただけないと思いますし。
歯医者のシーンも処置と使う道具がマッチしていないので、あれは良くないですよ。
ファンタジーやコメディじゃないのなら気合入れて、凡ミスみたいな間違いはして欲しくなかった。
面白い作品だからこそ感じた事でした。
たんぽぽさん [映画館(字幕)] 8点(2018-03-01 15:17:56)
18.《ネタバレ》 強い信念を持ち合わせた人間が
己の正義を盾にぶつかり合う物語。
その意外性と心打つ各俳優陣の演技により
近年稀に見る名作に仕上がっている。

特にサムロックウェル演じるディクソン。
後半の彼の「変身」に一杯食わされた。
こんな単純な男にここまで涙を流すとは思いもしなかった。

おそらく最後どちらの選択をとっても、
ディクソンとミルドレッドには
地獄が待ち受けているに違いない。
それでも、二人の心情の変化には何か希望を感じる。
[anger begets anger]
彼らの怒りに終止符は打たれた。
そして、怒りの連鎖は引き止められた。


先日2回目の鑑賞を決行したが、
同じ箇所で同じぐらいの量の涙を流してしまった。
こちらの作品に是非、アカデミー賞を勝ち取っていただきたい。
鈴木さん [映画館(字幕)] 9点(2018-02-28 21:26:29)
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【点数情報】

Review人数 57人
平均点数 7.18点
000.00%
100.00%
223.51%
311.75%
411.75%
523.51%
6610.53%
71831.58%
81933.33%
9610.53%
1023.51%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.50点 Review2人
2 ストーリー評価 8.00点 Review4人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review4人
4 音楽評価 8.00点 Review2人
5 感泣評価 5.50点 Review2人
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【アカデミー賞 情報】

2017年 90回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演女優賞フランシス・マクドーマンド受賞 
助演男優賞サム・ロックウェル受賞 
助演男優賞ウディ・ハレルソン候補(ノミネート) 
脚本賞マーティン・マクドナー候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)カーター・バーウェル候補(ノミネート) 
編集賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2017年 75回
作品賞(ドラマ部門) 受賞 
主演女優賞(ドラマ部門)フランシス・マクドーマンド受賞 
助演男優賞サム・ロックウェル受賞 
監督賞マーティン・マクドナー候補(ノミネート) 
脚本賞マーティン・マクドナー受賞 
作曲賞カーター・バーウェル候補(ノミネート) 

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