1.《ネタバレ》 公開初日に観ました。
観る人によって、評価がかなり変わる作品だと思います。
SF映画として観るのか‥‥
父と子の、宇宙を介しての人間ドラマとして観るのか‥‥
私は、前者の方を期待していましたが、どうやら製作者の意図は違っていたみたい。
SFとしての見どころは、冒頭の巨大建築物からの落下シーンと、宇宙船内での動物実験用大猿との格闘くらい‥‥かな
例えば「2001年宇宙の旅」の木星のモノリスの捜索のように、海王星軌道上の父が長く宇宙船に留まらざるを得ない壮大な理由が有るのかな?‥‥と思いきや、説得力の有る理由はなし。
無理なストーリー展開が多過ぎます。
いくつか例を挙げると‥‥
◯火星基地内のマンホールから侵入し、地下(下水道のような場所)を通って、海王星に出発前の宇宙船に乗り込むシーン(いやいや、無理だろ)
◯その宇宙船、火星から海王星まで、わずか3か月足らずで到着(ボイジャー2号は地球からとは言え、海王星まで12年かかりました。いくら近未来の設定とは言え速すぎ)
◯父の居た宇宙船から、海王星の環の中の高速な飛行物を、小さな盾を頼りにくぐり抜け、母船に戻るシーン(普通はこれ、絶対死にます。)
◯その母船、核爆発の爆風を利用してスピードアップ(核爆発による電磁パルスで、船内のコンピューターが故障しますよ)
◯月の重力は地球の6分の1、火星では3分の1(全く無視、地球上と同じ動き)
とりわけ、主人公が軍の命令を無視して海王星行きの宇宙船に乗り込み、結果的に3名の乗組員が死亡したにも関わらず、地球に帰還した後はお咎めなし。
これは、どう考えても軍法会議でしょう。
主人公の命令違反により、3人も死んだのですから‥‥
スターウォーズの様な娯楽的SFならば良いのですが、至って真面目な作りのSFとしては科学的現実性・真実性があまりに欠けています。
ストーリーも虫が良すぎ。失望した作品でした。3点