1.《ネタバレ》 女囚エクスプロイテーション映画と言うジャンルを開拓した至高の逸品(?)です。ロジャー・コーマンがフィリピンの弟分エディー・ロメロを使って初めてフィリピンで製作した、コーマン製フィリピンロケ映画群の始祖でもあります。監督はジャック・ヒル、本作で起用したパム・グリアーが気に入ったみたいで、ヒルはその後『コフィー』や『フォクシ―・ブラウン』も監督してパム・グリアーを世に知らしめることになります。 さて映画の内容ですが、変態女看守および刑務所長による拷問、女囚たちのレズ・泥レスといったこの手の映画の決まりごとは全て網羅してます。ヘボな脚本のせいで女囚の誰が主役なのか判りづらいんですけど、パム姐さんが主役じゃなかったことは確かです。なんせ脱獄の前にヤク中の女囚に刺殺されちゃうんだから、実にあっけないものです。この刑務所は、東南アジアの某国にあるみたいなんですが、なぜか所長はディートリッヒなんていうドイツ女(実際にドイツ人女優をわざわざ使っている凝りよう)で女囚も大部分が白人、だけど女看守はみんなフィリピン系という奇妙なところなんです。またパム姐さんを始め女優さんたちがみんな演技下手くそでアクションもへっぴり腰のユルさなんですけど、なぜか許しちゃうんですよね、自分は。脱ぎと言ってもパム姐さん以外は鑑賞に堪える様なナイス・バディは皆無なんですけどね、どこかこの映画に私の様なB級映画好きの琴線をくすぐるところがあるみたいです。 怪優シド・ヘイグの若きころのお姿も貴重でしたが、まだツルっ禿げまで行ってないけどこの人はやっぱり若いころから怪優でした(笑)。