14.《ネタバレ》 1作目で提示された未知の「驚き」が、2作目となると既知の「前提」となってしまう。その点で、続編ってのはそもそも不利、何なら、なんでわざわざ続編なんか作るんだよ、ということになっちゃう。 では、なぜわざわざ続編を作るかというと、わざわざ続編を見たがる我々がいるからですね。すみません。 しかし単にそれだけではなく、この「エスター」なる人物を、前作をほぼ完全に踏襲しつつも、少し違う角度から描いて見せたのが、この『ファースト・キル』のモチベーションであるように思われます。 それにしても。 当人がまだ若かった頃にはちっとも面白いと思えなかった漫才師が、その後芸風を変えた訳でもなさそうなのに、今見るとえらく面白かったりして、そこにはいろいろな理由はがあると思うんですが、やはり「芸に年齢が追い付いてきた」ってのも、大きいのではないかと。若い頃にやっても難しいネタ、ってのは、やっぱりあると思います。もちろん、その逆もあるだろうけど。 それとこれとを一緒にするな、と言われそうですが(ははは・・・)、今回も「エスター」を演じるイザベル・ファーマン、ようやく、役に実年齢が追い付いてきたような。って言っても、前作は前作で、別の意味での「役≒実年齢」が物語の意外性に一役買っていた訳ですが、今作は絶妙な特殊効果の助けもあり、全編を通じて不思議な雰囲気をもたらしています。「エスター」という人物が持つ、体格と表情との間のアンバランス。違和感があるのかないのかよくわからない、という違和感。とでも言いましょうか。 正直言うと、シーンによって「エスター」の身長が違うんじゃないの?とか思っちゃったりもするのですが、そんなのは些細なことだとも思えてきて。微妙な違和感は、作品を貫く不安感へと昇華されていきます。 後半の展開は、賛否両論あるところだとは思いますが、ゴジラだって2作目からは怪獣対決ですから、まあ、アリなのでは。前半でいかにも伏線ですよ、とチラ見せしたアイテムを、終盤あわてて再投入する伏線回収も、ご愛敬。 全体的に、表現としては抑制されていて、引いたカメラがかえって邪悪さをあぶりだすような効果を上げています。ただ、「階段」とか「屋根の上」といった平衡感覚を狂わせるシーンをやや無造作に挿入するのが、不安を誘うというよりは視覚的な混乱に繋がっているようで、ちょっと残念な気がしました。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-10-06 06:26:12) |
13.《ネタバレ》 あの超凶悪ロリっ娘エスターが帰ってきた!!可愛い笑顔の裏に冷酷なナイフを忍ばせて周りの大人たちを恐怖のどん底に陥れた、あの史上最恐の9歳児にまさかの続編登場。でも、前作はそもそもあの巧みなミスリードの見せ方と驚異の大どんでん返しが見事な作品だっただけに、完全ネタバレ状態でどう続編を作るのだろうと思ったらまさかの前日譚でした。これがねぇ……、エスターの正体を分かったうえで見ると始まりの惨劇&脱出シーンからちっともハラハラしないんですよね~~。だって前作はこんな普通の子供がどうしてこんな恐ろしいことを?というのがじわじわと恐怖を掻き立てたのに、これじゃ普通の殺人鬼がただただ人を殺しまくってるだけじゃん。まぁ前作のラストを考えるとこーゆー前日譚でしか作れなかっただろうし、そもそも続編を作ること自体失敗だったのでは。それにここまでネタバレ状態ではストーリーを最後まで引っ張れないと思ったのか、途中からまさかの家族の方もサイコパスでしたと言う無理やりなどんでん返し!殺人鬼vs殺人鬼って……。こんなのもう、ジェイソンvsフレディとか貞子vs伽椰子みたいなもんでちっともサスペンスが盛り上がらないですよ。前作が良かっただけになんとも残念な続編でございました。もし前作未見で本作からエスターを観ようとしてる方がいたら、一映画ファンとして絶対やめた方がいいと進言しておきます。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 4点(2024-09-27 08:45:40) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 前回は衝撃な展開もありおもしろかったので続編を鑑賞。 まずCGや撮り方で幼児体形は誤魔化してはいるが13年も経過すればイザベル・ファーマンも老ける。 顔面が幼くないのだ。 前日譚だがここは違和感を覚える。 あとは幼児体形ながらも強くてすばしっこいエスターが死闘を繰り広げるわけだが トリシアやガナーが糞過ぎて同情が無い分、なんか普通。 エスターというパーソナリティが分かってしまっている分、不気味さが強烈だった前作を越える要素はなかった。 |
11.前作はミステリーの要素もありだが、今作はネタがばれている分、どう展開していくのか、気になっていました。まぁその心配は消し去るような捻りがあったと思いますが、いくら映像マジック駆使しても、エスターの見栄えには無理がある。そこがチョット白けてしまいます。 【代書屋】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-07-12 00:55:41) |
10.《ネタバレ》 あの大傑作ホラー映画から14年ぶりとなる続編。それも前日弾とのことで、 まぁそんな大したことはないだろうなと思っていたら案外楽しめましたよ。 前作でエスターを務めていた子がまた同じ役とのことで、色々と駆使して 子供っぽく見せてるようでそういうのもまた見どころの一つでした。 彼女にどんな経緯があったのか。一家族に入り込みながらその母と息子には見破られこき使われ、 一方で優しくしてくれる父には思いが募るというね、人間エスターちゃんの心の葛藤がよく描かれていました。 【あろえりーな】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-11-24 14:44:02) |
9.《ネタバレ》 なんと前作から10年以上経過しての続編。しかも前作でエスターが死んでいる都合上、時間的には前作よりも前のお話‥‥しかも、同じ役者さん? そんなの無理ありすぎだろうという疑問の方が先にきてしまった。身長も162㎝というし、どうやって子供になりすますのかと思ったが後ろから撮影しているのはほとんど影武者の子役さん(?)を使ったものだと思われる。が、ところどころはっきり「本人」が映っている場面もあり、そこがもしかするとこの映画で一番ぎょっとくる場面だったかもしれない。話は「どこが最初の殺人なんだよ」といいたくなるぐらいで軽く二人ぐらい朝飯前に殺してから別人になりすましてアメリカの家族に引き取られていくわけだが、前作の「衝撃の事実」がすべて明らかになっているから前作のような緊張感はないし、案外犠牲者が少なく(汗)あっけなく終わってしまう感じだった(時間が短いせいもある)。母と息子の正体が明らかになったときはさすがに驚いたが(でももう少し見せ方、正体の明かし方に工夫があっていいように思う)、しかしそれによってエスターが「襲われる側」になってしまうわけで焦点がややぼやけてしまう気もした。最後の火事もすごい燃え方だがとってつけたような印象が強い。前作のエスターには「エスターが死なずに堂々と立ち去る」別の終わり方もあったようで、そちらを選んでおけば「その後」が堂々と製作できることになるからそっちの方がよかったんじゃないかと思える。総じて前作には及ばない(が、同じ点数にした)。 【空耳】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-08-21 02:03:16) |
8.前作がオチがあって面白かっただけに、一応期待してたのですが。全くの駄作ですね。早々に母親にバレて殺し合いの様相。ただのホラーでした。 【SUPISUTA】さん [インターネット(字幕)] 3点(2023-07-14 19:11:42) |
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7.《ネタバレ》 冒頭の収容所脱出時に看守の頭を壁にガンガンぶつけて倒すけど、あの小さな体のどこにそんな力があるんだとこの時点で突っ込みどころが満載な予感がしましたが、その後の展開はエスター家の母と兄のまさかの過去もあり、ひねりがあって良かったです。それでもあんなに刺さなくてもいいでしょって言うぐらい兄を刺すし、家が焼けるシーンはなんかCGを使って楽してるのか映像がしょぼいような気がしました。オリジナルエスターには遠く及ばないですが、それでもこれはこれで楽しめました。 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-07-14 08:32:19) |
6.《ネタバレ》 この娘、どこか変だ。 キャッチーな前作から、彼女のゲスっぷりに再会したくて観ました(笑) 少女に見せかけてオバサン(ってゆーにはまだ若いので失礼ですが)のネタバレしてるので、結構しんどいのかなと思ってたら、帰省(寄生)先の内情が明らかになってから、面白かった。 そう、怖くするのはムリ。思いっきり戦える鬼畜に出会えてエスターの溌剌とした無邪気さに、生温かい眼差しで見てましたよ。 せっかく仲良くやっていけそうな家族に出会えたのに、殺しちゃうんだから、バカですよねー。 フツーに自立すればいいのに、なぜか飼われてるのが好きなコドモオバサン。 結構な怪物になりましたね。 【ろにまさ】さん [インターネット(吹替)] 6点(2023-07-11 12:38:35) |
5.《ネタバレ》 前日譚の『ファースト・キル』なので、あの狡猾で残虐なサイコパスがどのように形成されていったのか描かれると思っていたら、すでにキラーっぷりが炸裂したのか精神科療養所に隔離された状態。ザルな警備のそこを難なく脱出し、良家の娘で失踪している『エスター』に成りすましてからの『ファースト・キル』だったので拍子抜けしましたね。その失踪の理由は「おー」とは思いましたし、あの母親が本性を現した辺りは盛り上がったんですが、ここから旦那に悟られないよう腹の探り合い騙し合いの知能戦になるのかなと期待しましたが、展開が雑でありきたりだったでイマイチだった。オチは分かりきってますしね。エスター役のイザベル・ファーマンは1997年生まれらしいですが、すっかり貫禄が出ていてオバサンにしか見えなかったし(まあ正体はオバサンの役だけど)、やるのであれば10年遅かったなこの企画という感じ。前作は良く出来てたなと改めて思った。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 4点(2023-04-12 19:20:21) |
4.《ネタバレ》 合法ロリっ娘エスターがエスターになるまで、とかいうと殺人衝動関連の踏み込みかと思いきやそういうのすっ飛ばして前作の前日譚というお話。 正直、あのネタバレの後でどう繋ぐのかと思えば序盤の再会時に兄がエスターのことをちょっと意味深に見る伏線などから「そっち!?」という方面にシフトするので、「そうきたか」という感じでした。 前作ほどの衝撃はありませんが、それでもベクトルは違えど凄く面白い作品でした。 【クリムゾン・キング】さん [映画館(字幕)] 7点(2023-04-05 22:06:08) |
3.《ネタバレ》 前作の前日譚。 所謂ビギニング、エピソードゼロ的な話は、生い立ちからキャラクターを形成するまでの話が展開され、キャラクターの魅力を増大させる作品が多く、本作もエスターのキャラクターがかなり深堀される内容かと期待していましたが、予想とはかなり異なる内容でしたね。 前作での、物語をグイグイ牽引するエスターの恐ろしさは控えめで、(本物の)エスターの母・兄の方がよっぽど恐ろしい。 そういった意味では、ビギニングものとしてはかなり弱いなと、もっと強烈な話を期待していただけに肩透かしを食らった、これが正直な感想です。 とはいえエストニアの精神病院でのパートでは、他の患者を操ったり、警備員を手玉に取ったり、脱走・療法士殺害、なり替わる行方不明者の検索と、背筋が凍る様なシーンの連続で一気に引き込まれます。 また、サスペンスとしてはとても良く出来た話で、作品単体ではとても良い作品だと思います。 映像も抑えたゴシックトーンでとても美しい。 そしてやはりイザベル・ファーマンの存在感。美しい顔立ちなんですが、とても不気味で怖い。 白い肌・漆黒の髪・光の無い目。彼女でなければ、エスターのヒットはなかっただろうなとつくづく感じました。 前作で首の骨を折られ、湖底に沈んで行ったのでそこから先の新作は無いとは思うのですが、このキャラクターをこれで終わりにするのは勿体ないですね。 かといって「ジェイソン VS エスター」、「エイリアン VS エスター」、「プレデター VS エスター」類の作品は絶対にやめていただきたい(笑) 【夜光華】さん [映画館(字幕)] 7点(2023-04-03 12:03:54) (笑:1票) |
★2.《ネタバレ》 とにかく再認識したのは、この『エスター』という作品のホラー部分の「キモ」とゆーのは唯々イザベル・ファーマンそのヒトだ…というコトですよね。そのクオリティとゆーのは今作でも全く錆び付いて居ない⇒否、寧ろ磨きが掛かっている…というレベルに(また再び)優れたモノだったと思います⇒前作から10年以上経っているコトを鑑みればもはや驚愕かと。だからとゆーか、途中までは(そのクオリティに頼って)基本的に「同じ話」をやってゆく続編、とも見えていたのですが、ソコに一発かなり奇抜なアイデアをブチ込んで来て⇒以降は全く予想外の展開になってゆく…というヤツではあったのですね。
だから内容としては高度にトリッキーな要素を含むので、ソコに直接言及することは今回は避けたいのですが、しかしその部分の評価としても個人的にはちょっと「苦しい」という感じかな…と思いましたかね。まず、あの方法でエスターが故国を脱出できたコトにもかなり疑問がありますし、何よりその黒幕の「動機」という部分がチョイ苦しいかな…と(不確実なメリットに対して、確実に抱え込むデメリットの方が明確すぎる…と)。まァココまでイカれたヤツが来ちゃうとは思ってなかった…てダケなのかも知れませんケドね⇒でソレは逆に、エスターにとっても同じコトかな…とも(=そもそもちょっと色々と「出来過ぎ」ではあるかな…とも)。
重ねて、前作はホラーとしても逸品でしたが、同時にサスペンスとしても同じく高クオリティだった…という部分までを「継承」したいという心意気は買いますが、そもそもその起承転結の「転」にアイデアを(前作同様)持ってきたトコロで、続編である以上「結」は見えてしまっているのだからその意味でも「分が悪かった」とも思いますですね。でも重ね重ね、ホラーとしてのクオリティは全然悪くはなかったですし、オーラスとかも(コレも前作同様)相当にデーハーでまた悪くなかったと思いました。前作のファンなら観て損は無いかと。 【Yuki2Invy】さん [映画館(字幕)] 6点(2023-04-02 15:06:05) |
1.《ネタバレ》 見る前は「多分サイコパスの殺人物になってるだろう」と思ってましたが、思ったよりは面白かったです。 エスターの異常性とファザコンとママへの反発も健在だったし。 ただ、ラストはいただけないです。兄ちゃんグサグサ刺されまくってて何でエスターが疑われないの? これで一家3人が焼死でエスターが孤児院行きなんていくら何でもあり得ないでしょ。 燃え盛る炎の中を笑いながら歩くシーンでも「輻射熱で黒焦げやろ!」と思い切り(心の中で)突っ込んでました。 出来としては前作以下なのは間違いないですね。 それにしてもイザベル・ファーマン、26歳で10歳の役を違和感なしでこなして「凄ぇ」の一言ですね。 【ぴのづか】さん [映画館(字幕)] 6点(2023-03-31 22:29:18) (笑:1票) |