176.《ネタバレ》 子供の頃はちょっと怖かった(サリーがバラバラになりすぎて)けど、見直してみるとこんな素晴らしい映画だったのか~。
時期的には冬(クリスマス)や秋(ハロウィン)に見る心温まる話だけど、ヘンリー・セリック&ティム・バートンの不思議な世界観は夏のほてりきった体もひんやり癒してくれる。怖くて、楽しいミュージカル。
滑らかなストップ・モーションは「キングコング」のウィリス・オブライエンや「アルゴ探検隊の大冒険」のレイ・ハリーハウゼンの流れから進化し続けた技術を感じさせる。
バートンを笑う事は今までの歴史を笑うことに等しい。いや、そのユーモラスで素晴らしい映像世界は笑いながら拍手喝采を送るしかないっ!!
物語は「ハロウィンで人々を脅かす事」だけが生きがいであるハロウィン・タウンの住人たちの狂騒から始まる。
ハロウィン・タウンの王として君臨(といってもみんなが一番偉い人と勝手に祭り上げているだけなのだけれど)するジャック。
彼だけが“ハロウィン”だけにとらわれる事の虚しさを知り、何か変化を起こしたい、どうにかしたいと悩んでいた。
ふとした事で知る“クリスマス”という楽しさ、暖かさ。
ジャックはハロウィンタウンの人々を変えようとするが、誤解が誤解を生みどんどんおかしな方向へと話が進んでいく。
その様子が本当におかしいのなんのって。
ここの住人どんだけ発想物騒なんだよ。誰が生首を喜んで受け取るんだオイ。
あの赤い服は返り血じゃないってば(笑)
サンディ・クローズ(返り血サンタ)、サタン・クルス。
ジャックのアジで大爆笑。バートンのブラックユーモアがノリノリすぎて最高ですハイ。
しかし、狂騒の果てにジャックは自らが招いた過ちに絶望するが、失ったもののために彼は自分の使命を果たそうと奔走。
ウギー・ブギーとのやり取りはハラハラ、つうかサリーが身を挺しすぎて笑うに笑えなくなってきた。どんだけ四肢吹っ飛ぶのアンタ。死屍じゃなくて四肢累々。休んでいいよサリー。バラバラ系女子(ry
ラストの雪世界で二人が結ばれるシーンがとにかく美しい。
ジャックが孤独に昇った丘は、まるで二人の永遠の愛を祝福するように月明かりと雪で白く輝いているのだから。