22.私の周りにもこの映画に批判的な意見の人が多くて、まあ図星だな、と私も思うだけにつらいものはあります。中学の頃親に連れられて観に行った本作が最初の黒澤体験でして、鮮烈な印象を受けた(特にラストシーン!)のが忘れられません。当時の私は何をトチ狂ったか、たまたまシェイクスピアばかり読んでたんですが、『リア王』のスケールのデカさは、この映画にも感じることができました(ちなみにワタシの能力では、『リア王』はスケールがデカ過ぎて一読では理解できなかった。トホホ。今ではとても好きだけど)。まあ、実際には、『リア王』ではなく「三本の矢の教え」が映画の発想の原点だそうですが。とにかく雑なところも目立つ映画ですが、やっぱり圧倒的な存在感のある貴重な映画には違いないと思います。あと、武満徹という作曲家を知ったのも、この映画がきっかけで、何となくイイなあ、と思ってたんですが、あまり打楽器を好まなかった武満さんにとっては異色の試みでもあったんですね。 【鱗歌】さん 9点(2003-07-05 20:54:45) (良:1票) |
21.映像は素晴らしい。様式美の極致である。まあ、設定だとか合戦シーンだとか細部にはツッコミたいところも多いが、その辺は良しとしたい。人によって、好き嫌いは出そうだなぁと思うが、リア王を下敷きにして、こういうモノを創ってしまうのは、日本らしい。仲代は表情に迫力があり、所作が訓練されているので美しく、私は人と調和しない老王をよく演じていると思う。なので、このキャストでオッケーである。個人的には根津氏と隆氏のキャスティングも良かったと思っている。ただ・・・・・・ピーターの演技(と台詞)が過剰気味で、だんだんうざったくなってくる。彼の出演シーンをもう少し減らして、ぴりりと効かせる程度にとどめるべきではなかったか。映像美と相まって、最初は謡曲(能)の舞台を観ているような気分だったのだが、途中から狂言に変わってしまったような、そんな感じがしたからである。謡曲っぽいということは「観るつもりで観ないと、飽きる」ということでもある。 【ルクレツィアの娘】さん 6点(2003-06-05 19:51:11) (良:1票) |
20.仲代達也ってあんまりいい評価されないみたいですが、この当時、私は好きな俳優を聞かれると迷わず仲代達也と答えてました。今、考えるとなんでだろ?って感じですが。 時が経っても印象に残っているのは、戦場で繰り広げられた壮大なマスゲームです。 【じゃん++】さん 6点(2003-06-04 03:38:15) |
19.黒澤明は、「影武者」から様式美にこだわりすぎているようだ。まっ、それはそれでよいのだが。シェークスピアを下敷きにしての脚本、少しく無理がある。それに、暗い。まあ、ピーターと原田美枝子がよかったので。盲目の少年をしていたのが、野村万斎だそうだが何度ビデオで見ても確信に至らない。 【ジブラルタの星】さん 5点(2003-05-27 00:09:36) |
18.小さいときに一度見た映画なのですが城攻めのリアルさに怖かったのを覚えています、そして今見直すと各俳優の演技の凄さ、映像の良さに、感服しました。日本映画のすばらしさを感じた。欲を言えば一の城の落城、攻城戦を見たかったなー、 【日本刀】さん 7点(2003-05-11 18:33:46) |
17.色彩が美しいし、(赤と黒ってはえますね)スケールも大きいのですが、だからといって話は面白かったかといわれると、うーんどうでしょう? 【あろえりーな】さん 6点(2003-03-28 00:10:52) |
16.全体的に黒澤イズム満載の映画。ただ、仲代達也が弱い…。勝新太郎だったなぁ。やっぱり…。 【As】さん 7点(2003-02-05 22:44:32) |
15.この映画は評価がわかれて当然でしょう。私はこの上なく好きです。やはり太郎と次郎に裏切られ地獄絵巻となる城の炎上が、、、、まさにこの場面のために前後があると思います。映像と音楽の(全く雑音がなく、静かに地獄が展開される)すばらしさ。そのシーンがある以上、やはり傑作であると思います。 【ヨーロピアン】さん 9点(2003-02-01 21:07:20) |
14. ウィリアム・シェークスピアの「リア王」をベースに毛利家の三兄弟をアレンジしたかのような脚本は、舞台を戦国の日本とした以上やむを得ないのかもしれないが…個人的には原作通り娘三姉妹にして欲しかった。84年当時にはもう全盛期の馬力を望むべくもない黒澤演出はひたすらスタイリッシュに走っており、それはそれで良いかもしれないが、矢張り一抹の寂しさを禁じえない。あと、「影武者」の際にも感じたのだが、仲代達矢は確かにウマイのだけど162分もの長丁場を支え切るだけの力量、貫禄といったものが絶望的に欠けている。助演ならグッと光る存在感なんだけどネェ。じゃあ他に誰が、と言われると弱いんだが…うーーーん、「赤ひげ」で訣別した三船敏郎くらいかなぁ?エ、ありきたり?そりゃごもっとも。 【へちょちょ】さん 6点(2003-01-30 12:38:35) |
13.まず色彩の美しさ。劇場の大画面で観ていたらさぞかし圧倒されたでしょうね。原典の「リア王」はあまり好きではないんですけど、この画で見せつけられると、もうグウの音も出ません。私は日本映画を観るといつも台詞が聞き取りにくいなぁ~と思うんですが(耳が悪いのか?)、これは話を知っていたので特に問題ナシ。カラー後の黒澤作品は総体的に評価が低いようですけど、これは過去の傑作群と較べても決して見劣りする様なものではないと思います。 【愚物】さん 8点(2003-01-21 14:01:14) (良:1票) |
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12.非常に好みの別れる作品だとは思う。池畑慎之介演じる小姓の「もう勘弁してくれ・・・」って感じがとてもいい!「石垣がある・・。ここは・・・どこじゃ?」「ここは・・・地獄さ!!」 【show】さん 9点(2002-11-12 23:27:42) |
11.初めてみた黒澤作品。色彩感覚が素晴らしい。城攻めシーンも大迫力!なんだけど、騎馬戦はちょっとなあ・・・稚拙。それでも、ストーリーは言われてるほどつまらなくはなかったし、駄作と斬って捨てるのもどうかと思う。 【C-14219】さん 7点(2002-08-08 09:57:19) |
10.カラー以降の作品をリアルタイムで観て来た世代の私にとっては、さほど悪い作品ではないと思います。冷静に鑑賞していると、もうこんな日本映画は今後作られないだろうな・・・と思えるくらい、かなりの大作になっているんじゃないかと思います。合戦シーンは相当な出来ではなかったでしょうか?(特に城攻めの辺り)個人的には、私の映画史の中では、自分の映画観に相当な影響をもたらしてくれました。後半の騎馬戦のあたりの稚拙さがなければ、もっとよかったと思います。 【はむじん】さん 7点(2002-07-25 03:04:06) |
9.私は割と面白かったですよ。だんだんと化け物と化していく原田美枝子さんがとてもよかったし、池畑慎之介さんも飄々としていい味出していました。隆大介さんが好きなんで、ああいう役も面白かったですよ。それと、どなたかも書いていらっしゃいますが、植木等さん、存在感がありましたねえ。わたし的には「影武者」よりもこちらの方が好きです。 【オオカミ】さん 8点(2002-04-28 20:29:09) |
8.戦国絵巻というが・・・少し小さすぎたのでは?日本映画全てに言えるのだが。。。3万人の合戦を数百人程度のエキストラでやるのは無理があるのでは? 【放浪者】さん 8点(2002-04-17 08:50:53) |
★7.中盤はたるい。後半の合戦シーンは美しい。個人的には、植木等がすきだな。黒沢監督は、もしかしてカラー映画になると面白くないのかな。「影武者」は、「天と地と」といい勝負のおもしろくなさだった。 【syubo】さん 6点(2002-03-06 01:52:57) |
6.ふつう。でも、黒沢は評価が高すぎると思います。 |
5.「天と地と」の何の工夫もない脚本よりずっといい。大金をかけた作品にすれば成功だったと思う。 【ます】さん 9点(2001-08-03 17:53:51) |
4.仲代達也は国際的な良い役者さんだと思うが、老人の役は似合ってなかったのでは?もっと適役がいなかったのだろうか? それと“楓の方”と“末の方”を対比させる割には、原田美枝子と宮崎美子の扱いがあまりに格差をつけ過ぎている。だって宮崎美子なんてアップが全然ないじゃんか?原田美枝子が楓の方と末の方のどちらが良いかと聞かれて、楓の方を選んだそうだが、もし原田が末の方を選んでいたら同じよいうな扱いをしたであろうか? 【☆】さん 5点(2001-05-02 00:40:51) |
3.「リア王」をモデルにしていると聞けばストーリーは容易に推測できる。スケールの大きさとか衣装とか見所は数多くあると思うが、「羅生門」などを見てきてこれだと何だか期待外れの気がしてならなかった。特にピーター(?)のとぼけた演技が見ていて苦しかった。最後には王様の方が呆けるってオチにもって行きたかったのは分からないでもないが・・・でもラストの血がドバーッは、それまでのうっぷんを晴らしてくれたのでヨシとしてます。 【イマジン】さん 6点(2001-01-31 16:07:52) |