455.《ネタバレ》 似たような体験してる人いっぱいいるんだなぁ~。 スー・ミー,スー・ユー・ブルースさん、マミゴスチンさんと同様です。 父親と映画の話をしていてまして。「んで結局お父さんの一番好きな映画って何なのよ」「んー、やっぱスティングだな。あれは面白いぞー」「へぇー。そういえばやたら面白いって評判は聞いたことあるなぁ」「お前も今度見てみろ。凄いんだぞ、だって最後に(以下略)」 ファーザー!!!アンタよぉーー、薦める段階でネタバレしてんじゃねーよ!!! ともあれ、父のベストムービーなので見てみましたが、なるほど、確かになかなか面白かったです。ただ、この手法は現代となってはすっかりお馴染みになってしまっているので、当然ながら斬新さは感じられないのが残念なんですが、まぁそこはそれ。こういう古い映画を見て、演出やストーリーテリング手法のルーツを見出すのも趣き深い経験ですよね。 さて、父親にスティングの感想を言いました。「確かになかなか面白かったよー。すごいねぇ、まさかFBIまで全部仲間だったなんて、全然気付かなかったわ」 そしたら「あれ、そうだったんだ!?」の一言で済まされました。ファーザー!!!アンタよぉーー、一番好きな映画が泣いてるぞ… 【コバ香具師】さん 7点(2004-08-08 07:39:18) (良:1票)(笑:4票) |
454.ラストの痛快などんでん返しに負けないくらいに私の好きなシーンはゴンドルフがロネガンを最初にひっかける、シカゴ行きの列車の中でのポーカー賭博。非情なギャングのボスに対してのやりたい放題の下品なゴンドルフ最高!ニューマンは知的でちょっと下がり気味の目じりがクールなんだけど、人をおちょくったようなふざけた表情がよく似合う。一方潔癖で隙のないロバート・ショウ=ロネガンはもぉひんむいた目がギョロギョロ!テカテカギラギラ怒りを必死で押さえてる様は迫力はあるというより余裕なさ過ぎ、あぁもうニヤニヤ笑いが止まらない。もうこの時点ですっかりニューマン=ゴンドルフに押さえ込まれて勝負ありですね。ここで、ただの売春宿にかくまわれているヒモ同然のゴンドルフが、ただ者ではないっ!と突然華やかなオーラを発し始め、アレ?って感じで私達も見事な手さばきですっかりやられてしまう。そりゃ最後までまんまとだまされちゃうってもんですよ。それから詐欺師協同組合でもあるのか?ってなくらいにあちこちから名うての詐欺師が集うってとこも良いな。ここに描かれている彼らは自分の技術に誇りをもって楽しそうだ。かたぎの仕事に見きりをつけてゴンドルフと落ち合う時のなんと堂々たる生き生きとした表情!それに売春宿のおかみでゴンドルフの愛人、アイリーン・ブレナンってゴッツイ感じのおばちゃんなんだけど、女が憧れるイカす姐御だ!今見なおしてみれば、ニューマン&レッドフォード以外美男美女は出演してるのか?平均年齢の高いキャストだなって感じだけど、そこがまたしっかりとまとまった粋な映画といういい味わいをだしていて、私の幸せなニヤニヤ笑いは止まらないのです。 【宝月】さん 10点(2004-05-23 00:48:59) (良:5票) |
453.《ネタバレ》 困った。満点のつもりが書く前に観なおしたがために、詐欺師側が女の刺客を一人あやめてしまっていることに気づいてしまった。頭を使って金銭だけを巻き上げるからこそ、詐欺は傷害や殺人などとは一線を画しているはずで、これはあきらかに減点要因。ただこの映画大好きだったのでどうしても減点するに忍びない。悩んだあげく、刺客が食らったのは麻酔弾かなにかできっと死んでいないのだろうという解釈を無理矢理ヒネリ出すことに。映画に騙されただけではなく、自分の気持ちも騙さなければいけないことになったとは情けないが、とにもかくにもそういうわけで満点を維持。宿酔からの復活法も学べる実用映画でもあった。 【南浦和で笑う三波】さん 10点(2004-01-23 17:11:43) (笑:4票) |
452.ネタばれせずみたかったなあ・・・【スー・ミー,スー・ユー・ブルース】さん同様、いきなり部屋のドアを開けて父が「おっ懐かしいな~」から始まり「最後~やねんで。見たときびっくりしたわあ」と言ってボンドを借りていった。面白さすべてを破壊されたが、ボンドも奪われ修復不可能でした。・・はあっ 【マミゴスチン】さん 7点(2004-08-01 02:28:50) (良:1票)(笑:2票) |
451.20数年前小学生の頃、近所の名画座で観て感激のあまり3日間通ってパンフ買ってサントラ買った。高校生になって久しぶりに観たときラストで驚いた(バカ) 【ドミンゲス】さん 9点(2002-09-22 02:07:47) (笑:3票) |
450.《ネタバレ》 「テキサスの五人の仲間」が最高のどんでん返しならば、「スティング」は最高の計画通り。 騙される愉しみではなく、騙していく愉しみがスティングの魅力だ。 ユーモアたっぷりの犯罪映画。 ロイ・ヒルは「明日に向って撃て!」の方が好きだが、「スティング」もまた大いに楽しませてくれる傑作! 脚本の完成度で言えば「テキサスの五人の仲間」の方が上だが、純粋な満腹度で言えばやはり後年の「スティング」を俺は選ぶ。今回再見してみて一番印象が変わったのは、ポール・ニューマンの相棒を務めたアイリーン・ブレナンもとびきりの美人てほどじゃないけど場数を踏んだ女傑という雰囲気を前回見た時よりも強く感じた。キャサリン・ロスとはまた違った魅力を再発見できたのが嬉しい。 冒頭の見事な「詐欺」、一瞬のすり替え、ドライな殺し合い・・・動きで魅せる事にこだわったロイ・ヒルの粋な演出。 物語は1930年代のシカゴを舞台に、詐欺や賭博で生活を立てるフッカーの波乱に富んだ生活と復讐の物語。 各章ごとに区切る事でより盛り上がるストーリー展開、初っ端から金を騙しとるフッカーたち、その瞬間から全てのからくりが動き出す伏線のオンパレード。 賭博師・警官・マフィアの三つ巴、殺し屋、詐欺師、ボディーガードの三連装! 警官に殴られてもタダでは金をやらないフッカー。 警官・マフィアとの三つ巴の逃走劇は命のやり取りを楽しんでいるようにしか見えない。正に生きるか死ぬかの大博打。 フッカーを追うスナイダーの執着ぶり。 ここまで来ると「ルパン三世」に出てくる銭形警部のような愛着が湧いてくる。ある意味一番幸せな男だ。 ゴンドーフの詐欺師振りも凄い。相手がヤクザだろうが何だろうが度胸一番、酒は飲んでも飲まれずキッチリ大仕事。古女房ビリーとのコンビが面白い。 さあ今回最大の被害者となるドネガン。いやいやコイツは受けて当然の仕打ちよ。 命を取られた人間が一番の犠牲者なんだから。 なーに財布の50万$やら100万$なんざ軽い軽い(精神的に廃人になるだろうけど)。 ラストの締めも最高のエンディングだった。 「やっぱりそうなったか!待ってました、予想通りの最高の終わり方!」 本作は「騙される」のを期待して見る映画じゃない。 主人公たちがいかに仇を「騙して」金を巻き上げるかを見守る作品なのよ。主人公と仇の温度差をな。 そんな最高の映画です。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-25 13:18:37) (良:2票) |
449.たぶん誰にも、映画の楽しさや面白さを教えられた特別な作品があると思いますが、自分にとってはこの「スティング」がそれです。中学時代に名画座で観たのだけど、それまでほとんどゴジラやブルース・リーしか知らなかった自分に、映画の世界の楽しみ方を何倍にも膨張させてくれました。二大俳優の名演もさることながら、自分はジョージ・ロイ・ヒル監督の上手さを特筆したい。細かい話で恐縮だけど、役者がひと言を発する前の微妙な間と表情が、続く台詞と芝居を何倍にも引き立てるように緻密に計算されている。あからさまに笑わせるようなことはせず、劇中の人物たちが必死に真面目に取り組んでいる姿勢の隙間から漏れてくる笑いを、決してシニカルに見せるのではなく、温かく流れに乗せて行く。そんな演出です。初見から30年以上経ち、ポール・ニューマン氏もお亡くなりになりましたが、自分の中では色褪せることなく金色に輝き続けている映画です。まだ観ていない人には「うらやましい」って言ってしまいます。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 10点(2010-01-24 03:24:32) (良:2票) |
448.《ネタバレ》 面白い映画ですね!さあお芝居の、はじまり、はじまり。紙芝居形式で、章ごとにイラストを配す。一見邪魔に見えるけど、肩を張らないで観てくださいという意味でしょう。軽妙な音楽をあいまって小粋な演出です。トランプ詐欺のオチは全すり替えという低レベルのものですが、その前にコンドーフがトランプの腕を披露しているので見事は手腕に見えるわけです。また披露の最後に少し失敗しますね。それも見てるので、最後までハラハラするわけです。このように伏線が効いてます。競馬詐欺でも、アナウンサー役が「いいのがない」とぎりぎりまで捜していたり、電信屋のオフィスを作るときもぎりぎりセーフというタイミング。演出がうまいですよ。フッカーは大金を得てもギャンブルですってしまうような子供だったが、最後は報酬を受け取らないほどに成長。彼の成長物語としても観れます。演技で光るのがニューマン。トランプ詐欺のときの演技は神がかりと思えるほど。堕落した詐欺師からボスへの変身ぶりは見事。ロネガンやヘン顔の手下など脇役の演技もうまい。愛を込めてアラを捜すと。最初の路上詐欺は三人組なのに、二人組とされているのはどうして?黒人差別の色濃い時代にルーサーが黒人で、黒人のための白人が復讐?復讐というが、路上詐欺にあった男はそのせいで殺されている。この男の死に責任があるはず。フッカーとコンドーフは女の趣味が悪すぎ。サリーノ(女殺し屋)はどうやってあの店の店員になれたのか?目撃者など気にせず殺して逃げればいいのに。詐欺師の同業者名簿って何?FBIの事務所オンボロすぎ。最上の詐欺は騙されたことにも気づかせないことだそうが、電信詐欺はそのうちバレそう。敵ボスの損失が50万ドルでは、破産に持ち込めない。敵ボスは足が不自由なので同情してしまう。敵ボスはもっとクールで冷酷な自分津にしたほうがよかった。ポーカーであんなに熱くなるのではたいした奴じゃない。敵が強くて大きいほど詐欺が成功したときのカタルシスが得られるのだから。とはいえ、一度観れば一生心にスティング(突き刺さる)する映画です。 【よしのぶ】さん [DVD(吹替)] 9点(2009-09-19 20:40:13) (良:2票) |
447.ダサくてお洒落な音楽、雰囲気は好き。レッドフォードが健脚をもって逃走するシーンはツボにはまった。駅のホームを駆け抜ける場面、異常に足速くないか(笑)。歩幅が松田優作並みだったぞ。どんでん返しとしては革新的だったのかもしれないけれど、それ以上に全編を覆う空気の心地良さが素晴らしい。どんでん返し一本頼みで、それを取ったら何も残らないような最近のサスペンス映画はこういうところを見習ってほしい。ひとつひとつの要素を吟味して、丁寧に積み上げていく職人的な仕事をこそ継承すべきだろう。 【no one】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-05 00:54:12) (良:2票) |
446.この監督の作品で"リトル・ロマンス"は大好きですが、この作品は全くダメでした。とにかくラスト以外ヒマすぎます。ラストまでの過程をひきつける魅力がない。脚本がいくらよくても、演出、撮影などがイマイチで、ひきつけられるだけの魅力を感じなかったのだと思う。どなたかも言っておられましたが、無機質にただ撮っただけという印象を拭えない。その調子で、ただたんに最後のオチまでもっていかれても「あ、そう」以外の感想は出てこない。オチだけで楽しむのなら、もっと凄いオチの映画はいくらでもあるので、それだけでは当たり前ですが楽しめません。とにかく2回見るのは個人的に無理です。 【A.O.D】さん 3点(2004-11-04 12:39:57) (良:2票) |
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445.《ネタバレ》 私もこの映画、「大好き」です。ですが、どのくらい好きか、なんてことを競おうとすると、某レビュワーさんの思い入れには到底太刀打ちできそうにないので、ここは潔く引き下がりましょう(何て素直なんだ)。子供の頃TVで初めて観たその翌日、叔父と交わした会話、「昨日『スティング』観たで!」「あれは面白かったやろ」「ウン!!」なんてのを思い出します。この映画を象徴するシーンは、ポール・ニューマンがトランプ詐欺に先立って、見事な手捌きでカードトリックを実演してみせるシーンでしょう。カメラが手元しか映さないので「どうせプロの手品師がこのシーンだけ吹き替えで演じてるんだろ」と思って観てると、いきなりカメラがスッと上を向き、そこに映った顔は紛れも無いポール・ニューマン本人。まさに「ヤラレタ」。ここで彼が見せる「ニヤリ」は、映画の中の役としての「ニヤリ」だけではなく、彼本人の、してやったりの「ニヤリ」。そしてジョージ・ロイ・ヒル監督もまた我々に向って「ニヤリ」としているのが感じられます。こんなイタズラ心に満ちた、この上もなく楽しい映画であります。 【鱗歌】さん 10点(2004-10-17 01:16:53) (良:2票) |
444.見てる間中母親がどんどんネタバレした作品。それがなかったら面白かったはず! |
443.衝撃のラスト。と言うよりは、なんとも痛快で、むしろ爽やかな印象を残す後味が素敵です。復讐劇のはずですが、そこには深入りせず、軽快な音楽に乗せて仕掛けを楽しみます。青二才のフッカーと天才ゴンドルフ。最初は彼等といっしょになってロネガンを騙していていたはずの観客が、いつのまにか置いて行かれてしまって、最後には逆にロネガンと一緒に騙されてしまう。仕掛けは知っていたはずなのに、なぜなんだろう?一体どの辺りからから置いて行かれちゃったの?キャメラがいつの間にか騙す側から騙される側に視点を移しているところがポイント。しかも気付かれないように、そっとね。 【スロウボート】さん 9点(2004-05-10 22:57:17) (良:2票) |
442.《ネタバレ》 《未見の人、運良くストーリーを忘れちゃった人は絶対に読まないでください!》 いきなりですが、オープニングで殺し屋の紹介がされていますっ!! ちゃんと役名入りで。殺し屋の名前しかわからないっつーのがウリのはずなのに、ちゃんと紹介してくれているなんて、なんとも親切な映画です(笑)。相方と何度か一緒に見て、気付いたのですが……未だに「うわわ、やられたぁーー、こんな初っぱなから一つの種明かしされてるやんかぁーー」と、おちょくられているぅーーという感想が出てくる映画もまぁ、珍しい。何度も“騙されないよーに”と思いながら観ているのに、ちゃんと何度も騙してくれているのが凄いナァ。それで腹が立たないっつーのも凄いナァ。ポールとレッドフォード、私は間違いなくレッドフォード派なんですが、この映画に関してはポールがむっちゃカッコイイ。堂々としていて、頭が切れて、コネもあるし、ポーカーの腕も素晴らしい。こんな完璧な男がいるなんて……(嘆息)。それに比べて、私のレッドフォードはちょっと情けないやい。ノミ屋のオールバック姿もどこかオドオドしているような気がして、寂しい(そーゆー役柄なんだけれどね 汗)。それよりも競馬実況を読み上げるおじさんや、あっという間に内装を替えるおじさんたちの、細々としたプロの技というのが観られて、とっても面白かったです♪ ただ、私……頭が悪いのか3回くらい観てやっと意味がわかったの(爆)。FBIって敵対していなかったっけ?いつの間に仲間になったの?ってね。はじめっから仲間やんけ!と気付いたのは、何度か観た後でした……。このほかにも、たーーくさんあれれ?あれ?っていうところがありました。そんでもってこの映画、音楽も大好きで、よく口ずさんでおります。でも自分に音感がないからか、どうしてもどこか音程がずれてしまうのです。あな、ハズカシや。 【元みかん】さん 8点(2004-05-02 22:02:37) (良:2票) |
441.主役のご両人に10点、監督に10点、名脇役たちに10点、ロバート・ショウに10点、スティング大好きさんに10点、騙された私に10点、平均すると、...えーと...じゅ、10点(考えなくてもわかるだろう。) 【パセリセージ】さん 10点(2004-03-05 00:54:19) (良:1票)(笑:1票) |
440.よくできた話ですが、いかんせん撮影が雑すぎます。『明日に向って撃て!』も『ガープの世界』も含めて、この監督は脚本・原作をただ無機質に撮るだけの雇われ監督に過ぎないような気がします。 【上海魔人】さん 2点(2003-06-07 20:28:20) (良:2票) |
439.《ネタバレ》 映画館も含めて10回以上見ている作品なのですが、午前10時の映画祭でスクリーンで見ました。 もはや、次の展開とか分かりきっているのですが、それでも面白い。 音楽も含めたクラッシックな雰囲気に入り込めるのだろう。 初見の人には、ラストのどんでん返しが衝撃的だろうが、ラストのどんでん返しを知っていても、 再見で伏線の回収の仕方が分かり、2度目以上の方が面白いという不思議な映画。 よっぽど、頭がよくなければ1回だけでは分からないからね。 詐欺グループたちが楽しそうにノミ屋のセッティングをしているシーンを見て、この映画も こういう雰囲気で撮影されてきたのかなと思う。 【rosebud】さん [映画館(字幕)] 10点(2019-12-04 23:30:32) (良:1票) |
438.《ネタバレ》 これまた「詐欺系どんでん返し」映画元祖? タイミングが合い観ることができました(ウレシイナ) シブいP・ニューマン 若きR・レッドフォード(ほんとブラピ激似) 軽快なテンポ 小気味良い展開 そして見事な仕込み うん、まんまと騙された! このオチを知らずに観れたことが大ラッキーでした この独特の雰囲気は この時代 このキャスト この制作陣 でしか表せないもの フィルムに刻まれた「この雰囲気」を味わうべきデスネ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-02-01 08:40:39) (良:1票) |
437.一昔前のスターってなんでこうみんな顔に深みがあるんでしょう。美醜の問題ではなく、美女が一人もいないのに男も女も端役もいい顔揃い。いわば顔の厚みに寄りかかって安心して観られる心地よさ。仕掛けの大掛かりなことに心奪われ、はらはらし、大団円でほこっと笑う。けだし名作。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-12-27 02:13:59) (良:1票) |
436.《ネタバレ》 ラグタイムの音楽とともに描かれる、猥雑ながらも洒脱な感じのシカゴの町はとても魅力的だし、演出も見事で、役者の演技も素晴らしい。楽しめる映画ではある。ただ、こういう「技巧的な脚本」をどう評価するかについて、私はちょっと微妙ですね…。カラクリを弄するあまり、人間描写の深みはほとんど感じられないし(たまたま一緒にレンタルしたのが「第三の男」だったので、つい比べてしまったってのもある)、観客に疑問をもたせたまま、最後の最後まで真相を明かさないわけですが、最後になってすべての疑問が晴れるのかというと、けっこう色んなモヤモヤが残ってしまう。見終わった後であれこれと振り返ってしまうぶんだけ、かえって脚本の疑問点が浮かび上がってしまうんですね(脚本の緻密さという点でも、つい「第三の男」と比較してしまいました)。たとえば、サリーノは自室ではフッカーを殺害しなかったわけですが、なぜ白昼堂々、通りの真ん中で、ボディガードにも目撃された状況の中で殺害を試みるのか解せないし、ボディガードの側から見れば、それ以前にも殺し屋を排除しなければならないシチュエーションはあったんじゃないかとも思えてくる。あと、これはよく指摘されることだと思うけど、ロネガンは殺し屋のサリーノを差し向けてまでフッカーの殺害に固執しているのに、目の前にフッカーがいることには最後まで気づかないんですね。フッカー殺害の進展状況については報告が逐一あがってきているはずだし、直近の者もいつも傍にいるんですが、誰も目の前にいるのがフッカーだと気づかないのは、ずっと不自然に感じるわけです。その疑問が最後まで晴れない。むしろ、正体がバレた上で、あらためてフッカーとロネガンが手を組むという展開のほうが納得しやすいんじゃないかと思えます。そのほうが、ラストの「死んだフリ」も効果的に生きる気がするんですね。そうじゃないと、レッドフォード(フッカー)はいつまでたっても殺し屋に追われ続けるんじゃないかしら?と心配になります。 【まいか】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-06-12 23:12:54) (良:1票) |