6.《ネタバレ》 名作ホラーのリメイク。
原作の雰囲気を残しつつも新しい展開を盛り込んだ意欲的な良作。
しかしとても差別意識の強い映画だった。
南北戦争の蟠り、怒り憎しみが渦巻いている。
結局、人の差別がなくならなければ戦争だってなくならないんだろうなと思う。
この映画のカンニバリズムはただただショッキングなだけというよりも、
もっと重大な意味があるような気がする。
それは憎しみとか相手を制することと結びついているから。
人の肉を食うことは、その相手を力を得たいという願望、執着、
そして相手を完全に支配すること。
生物的に相手を食うことは完全なる勝利者といえる。
そんなこと考えるとこの映画はカンニバリズム映画の傑作なのかもしれない。
南部人の牧歌的な雰囲気に心が和みながらも、その裏に隠れた敵意で心が荒む。
和みと敵意が一緒になってるところが狂気だ。
原作よりも差別臭は拡散、飛び火しているみたいで、ホラー以外なところで不快に感じるかも。
キャラ付けは強いがエンターテイメント性が向上してテンポがいいと感じる。
惜しみなく最後まで観客を楽しませようとするところは評価したい。
残酷描写が特筆するほど素晴らしく、とくにセクシーな美女がグチャってなるのでスプラッタとしての評価は高いと思う。