1.《ネタバレ》 単なる日活ロマンポルノかと思いきや、社会派要素の強い作品だった。
3人の若者が、よっぱらった勢いで人妻を輪姦し、過って殺してしまう。
しかし、その殺された女の夫(室田日出男)は、3人の若者に酒を飲ませた自分の責任だと感じ、自分を責める。
3人の若者の内、主犯格でない少年は、執行猶予つきの扱いとなり、恋人と旅に出て、出先で同棲生活をし、楽しく暮らしたりしている。
かたや、妻を殺された被害者である女の夫は、罪意識から死を選択する・・・
妻を殺された夫は自分を責め死を遂げ、加害者である少年を恋人と楽しく同棲。
この何たる皮肉なエンディング。
このエンディングからして、ただセックスシーンばかりを散りばめただけのロマンポルノ作品とは一線を画す出来である。
その他、性欲とエネルギーを持て余し、やり場のない鬱憤を性的な方向でしか発散することを知らない若者たちが、とてもリアルに描かれている。
そういった部分をみても、本作は映画としての価値を十分に持ち合わせていると言えよう。