57.《ネタバレ》 しばらく前に、仕事で付き合いのある20代の男性に最近のオススメのマンガを訊ねたら、この原作を貸してくれました。後日、感想を訊かれたので「悪くないんだけど、このテーマをマンガでやる意義が良く分からない」と答えました。マンガなのに荒唐無稽な部分が無く、純文学的です。その映画化でしたが、原作を読んだ身にも違和感なく観られました。学生という肩書きを失くした途端に重さを増す日常生活の意味。猶予期間を使い果たした若者たちが抱える目の前の不安、先行きの不安。それが誇張などを入れずに繊細に描かれている。チャレンジらしいこともせずに夢や希望を終わらせて良しとするのか? 種田君の行動と結論はオーソドックスだけど、健全な方向だったと思います。事故死は物語に起伏を付けるためのエッセンスで、彼の選択は100%間違っていない。達観するつもりはないけれど、疑問を抱えながら折り合いを付けるのが人生です。その経過を誠実に見せる真っ当な青春映画でした。自分はすでに中年オヤジですが、新卒入社した会社を1年で辞めた彷徨派なので共感する部分、ありました。でも、種田君は可愛い彼女がいるだけ同じ悩みを持つ輩の中ではシアワセな部類、と云うより、あんな彼女がいるならそれで満足してろ(笑)。その彼女の歌唱力は、自分は気になりませんでした。劇中の彼女はその道で生きようなどと思っていない。あれは悲しみに対する彼女なりの抵抗なので、素人が一生懸命歌っている感じが伝われば充分でしょう。余談ですが、こんなマンガらしくないストーリーのマンガが成立する日本のマンガ文化の拡がりには感心します。ちなみに、先述の20代の彼には山岸涼子の「日出処の天子」なんてヘビーなマンガを貸しました。彼が生まれた頃の作品だけど、まだ読み終わっていないようです。すでに3年経過(笑)。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-05-01 01:02:05) (良:3票) |
56.《ネタバレ》 企画段階で失敗だった映画というのも珍しいですが、まさしくこの映画はそうです。 もともと映画化の企画があって宮崎あおいを選んだのか、あるいは宮崎あおいの主演作としてこの題材が選ばれたのか?いずれにしろ、大失敗でした。一旦動き始めた企画というのは、取り返しのつかない事実が判明しても止められないんでしょうか? ま、ストーリー自体が「現実の仕事はくだらないよ(っていちゃもんつける前にホッチキスくらい決まった位置につけろよな。w)人間好きなことして生きてければいいんだ、それ以外の生き方は駄目だよ的な陳腐で陳腐でしょうがないテーマと、人を殺せば感動を得られると思ってる駄目な邦画の典型みたいな流れ、二人とも無職で生活が不安な様子が画面から全くわからない脚本・監督の無能さ」で成り立ってたんですが、それでも宮崎あおいの演技があまりに上手で、表情があまりに良くてなんとか終盤までは脱落せずについて行ったんですが…… 最後のライブシーンがね。一番感動を盛り上げなければならないところで、あの歌唱力は……………。 もちろん、女優としての宮崎あおいの魅力、能力に歌唱力なんて全く関係ないことは、言うまでもありません。しかしながら、少なくともあのシーン、ライブハウスで大勢の観客から喝采を受け、感動させるだけの歌の魅力、全くありませんでした。(塚、テレビを壊すくらい否定したグラビアアイドルより下手だったら、もうその時点で映画のリアリティ終了でしょ) 歌唱力、声量の乏しい女優が、余技としてCDを出したり、それをファンが喜んで買ったりするのは別に問題はないと思います。(塚、自分がやってますw) だけど、映画の中で歌の力で人々を感動させる役をやっちゃまずいでしょ。短期間のボイストレーニングで何とかなると考えたとしたら、映画と音楽の両方を舐めきってると思います。 自分が大好きな女優の映画を、しかも封切りの第一回で見に行って、こんな不快ななんともいえない思いをするとは予想すらしませんでした。 がっかりです。 【rhforever】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-04-03 17:03:47) (良:3票) |
55.まあバンド系としては等身大のストーリーなんだけどなぜか共感できる部分は少なかった。まだ「BECK」の方があり得ないストーリーだけど共感できる気がする。ベースの彼は何か異常に巧いとい思ってたらサンボマスターだったんだね、納得。その辺の駆け出しの俳優よりよっぽど演技上手いじゃん。 【イサオマン】さん [地上波(邦画)] 5点(2013-01-04 22:30:33) (良:2票) |
54.《ネタバレ》 狙い通りに青さが出ているのがいいです。たしか原作もそんな感じ。 やりたいことをやって自由だけど焦っている、そんな葛藤がよく表現されていたように思います。 キャスティングは最高。最後は、CMの印象よりも味のある歌を歌っていたように思うので、不快さは全然なかったと思います。というか、あそこでうまかったら不自然なので、絶妙な歌唱力でした。キャラクターの雰囲気、歌唱力などを含めて、宮崎あおいを置いたこと、ほかのメンバーの存在など、かなりうまく設定されていたと思います。 ライブはリアルでした。映像は、ほんとにライブ会場でカメラを回している様に撮られていました。 宮崎あおいありきの映画ではなく、たまたまベストな配役が宮崎あおいだっただけだと思います。 いろいろ共感するところも多く、いい映画でした。 【Yu】さん [地上波(邦画)] 8点(2011-06-13 18:10:18) (良:2票) |
53.《ネタバレ》 元バンドマンの僕ですが、好きになれない映画だ。 『たとえばゆるい幸せがだらっと続いたとする きっと 悪い種が芽を出して もう さよならなんだ』ってフレーズが嫌い。ゆるい幸せが続くことの何が悪いのだ。 不幸せが続いてる人の身になれや! あと、俺だったらアイドルのバックバンドでも喜んでやるけどなー。 アイドルミュージックを一方的に悪とするスタンスもどうなんだろ。 種田くんみたいな頭固い子嫌いだわ。 宮崎あおいの下手な唄は個人的には良かったと思うが、それは宮崎あおいが可愛いかったからに他ならない気がする。歌唱力はあれでいいとしても、熱やパフォーマンスでもっと頑張れる余地はあったと思う。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-10-11 15:32:55) (良:2票) |
52.特別な才能か何かを持っているわけでないのなら、人生において、本当に思い悩み、混迷するのは、十代ではなく、二十代だと思う。 知識や経験が中途半端に蓄えられ、名実共に「大人」という現実を問答無用に突きつけられる。本当は、準備なんてまだ出来ていないのに、あらゆることを無理矢理伏せて歩まされる。 道に迷って当然、それが「普通」の人間の二十代だ。 その例にもれず、僕自身、迷い惑いながら二十代の一日一日を生きてきた。 そんな中で、紛れもない一つの「指針」となったのが、浅野いにおの漫画であり、「ソラニン」だったと思う。 「指針」と言ったが、この作品の中に混迷を抜け出すための「答え」があるわけではない。 主人公たちが同じように人生に迷いながら進んでいく様を見て、共感し、ならば自分はどのように生きられるのかということを、見つめ直す機会を与えてくれた漫画だった。 5年前に初めてこの漫画を読んだ時点で、映画化は必至だと思った。 が、同時に安直な映像化だけはしてほしくないと思った。 一抹の不安を抱えつつ、ようやく上映となった地元の映画館に観に行った。 素晴らしい映画だったと思う。 浅野いにおの原作と同じ「間」で切り取られた何でもない河川敷の夕暮れを見た時点で、安堵感を覚えた。 芽衣子と種田の息づかいをそのまま表現してみせた俳優の演技に、幸福感を覚えた。 主人公の芽衣子は、恋人の種田が遺した「ソラニン」が、過去の自分自身との別れの曲であることに気づく。 僕自身が、迷い惑った二十代ももう一年と少し。映画館を出て見上げた初夏の青空は、芽衣子が最後に見た空と同じように、とても広がって見えた。 【鉄腕麗人】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-05-30 15:56:54) (良:2票) |
51.《ネタバレ》 ふ~ん。と思いながら観てる自分を感じて、自分も歳をとったんだなと思った。社会人向いてないのかな、とは誰もが最初思うんじゃないかな。でもせめて5年ぐらいやってがむしゃらにもがいてから言ってほしい。これがゆとり世代なのかっ。ムーミン谷のスナフキンの言った「大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ。」って言葉を思い出したけど、あの2時間のことを、この1行が語っている気がする。 現実社会でもがく若者を描く割には、すべてがきれいに上品にまとめらてて、なんだよ、結構裕福じゃんって。生活ってもっと大変なものだよ。とはいえ、映像自体はきれいだったし、あおいちゃんはすごいね。というか、あおいちゃんじゃなかったら2時間もたないんじゃないかしら。 もしも、種田君が死ななかったら、あの2人はどうなっていただろうね。別れたって、実家に帰ったって、それはそれでそれも人生。大切な人が死んじゃって、それを乗り越えていく、、ってのもいいけどさ。死んだことがちょっと美化されて描かれる映画より、仮に腐りはてたバッドエンディングだろうと生きる映画の方が好きです。 【bokugatobu】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-04-09 03:49:46) (良:2票) |
50.《ネタバレ》 定職に就かず、かと言って音楽活動に力を入れるでもなく、でも女とはちゃっかり同棲してあっちの欲望は満たしている。それが一度挫折したくらいでバイクで自殺する。(あれは事故とは言えませんよね。) 女は女で、軽音入ってたのにバンド経験ゼロで、仕事はつまらないとすぐ辞めちゃうし、「あなたが何とかすると言ったじゃない」と何でも人のせい。 こういう人たちに共感するのは難しいですね。感動を誘うために登場人物を死なすのはありがちな展開ですが、白けるだけでした。 【駆けてゆく雲】さん [インターネット(邦画)] 3点(2020-09-03 16:43:58) (良:1票) |
49.《ネタバレ》 主人公が緩いせいか、全体的にストーリーは退屈。 そんな中、主演の宮崎あおいは流石の存在感と演技で、作品として成立させていたし、 サンボマスターも、素人とは思えない演技力で、それなりに見どころもある。 個人的にはライブシーンは良かったと思います。 そのシーンを撮りたいがための映画だったのではないでしょうか? 【バニーボーイ】さん [地上波(邦画)] 6点(2013-01-01 15:11:15) (良:1票) |
48.映画館で予告編見ててちょっと面白そうだなと思ってたんだけど、残念ながらありきたりの青春ストーリーでその期待には届かず。ただしベースの弾ける田口浩正ことサンボの近藤洋一はすごく存在感あってよかったので今後も期待。 【時計仕掛けの俺んち】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-10-05 21:15:25) (良:1票) |
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47.《ネタバレ》 知人に薦められて観賞。無難なストーリー。人が死んで涙を誘う映画は基本的に好きじゃないのですが、サンボマスターの芝居が好感もてたのと、ヒロインの唄が意外に美味かったので、この点数で。尺が長過ぎました。登場するカップルが何せ自分勝手で、感情移入出来ず。 【キノコ頭】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-03-31 20:38:04) (良:1票) |
46.ストーリーにはなんの捻りもないし、取り立てて褒めるようなものすごい演出があるわけじゃない。 ないんだけど、もう少し幼かった頃は「世界を変えられる」とさえ信じてた夢が、現実には雲を掴むような話であることを知り、自分の着地点をそろそろ決めなくてはならない年頃の彼らの姿が、優しい視点で丁寧に描かれている。 ものすごく大人な私だけれど、それでもこれを観て胸苦しくなる気持が自分の心の奥の底の底の方にまだ残っていたということが何よりの収穫。 【poppo】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-09 11:13:27) (良:1票) |
45.期待はずれというか予想通りというか。今時の若い子はこれで泣けるの?だとしたら私は既にすっかりババアなのでしょう・・・。これが主人公と同世代のリアルなのだとしたら、何ともつまんなそうな青春で若者が前向きに生きられないのも仕方がないという気がする。自分が若い頃リア充だったとは全く思っていないが、それでもこれぐらいの年代にはもっと毎日必死で生きてたよ。あおいちゃんの可愛さは堪能できるので、ファンは一見の価値在り。個人的にはサンボマスターの近藤くんのキャラがツボ。 【lady wolf】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-04-30 16:04:31) (良:1票) |
44.《ネタバレ》 『ただ、君を愛してる』『少年メリケンサック』に続く、宮崎あおい鑑賞映画としてはもう完璧な出来。自分も種田になってあおいちゃんとイチャイチャして~!と妄想爆発です。それはともかく、種田が命を懸けて守ろうとした「あるもの」は、大人になるにつれ磨り減ってしまうものなんだよね。それが大人になるということなのか。大人になりたくなければ死ぬしかないのか。自分はもう33歳なのだが、これまでに知り合いが2人自殺した。彼らも大人になりたくなかったのかな、なんて少々勝手なことを思ってしまう。あおいちゃんの歌は声量も足りなくて下手くそだけど、生き残ってしまった者はただただ生きることしかできないのだ。下手くそでも生きてさえいればそれでいい。 【フライボーイ】さん [映画館(邦画)] 7点(2010-08-30 07:52:07) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 原作のファンは楽しめるはず。そして、夢が足枷となって今現実に迷っている人にはきっと心に響いてくる作品。でもそれは、無神経に背中を押してくれるようなサクセスストーリーではない。煙草に火をつけ、休憩時間に見上げる狭い青空。身動きのとれない、矮小な自分と向き合う長い長い時間。「もう少し時間をください。何か答えが見つかるまでは」…石を投げれば当たるような凡人の苦悩を、弱さを見事に描いている。(時同じくして観た映画カイジ、対象的な利根川の言葉が突き刺さる)死別を流行のように扱っている腐ったその辺の邦画とは一線を画した。芽衣子を好演したあおいちゃんはさすがである。(あと助演賞は間違いなく、サンボマスター近藤さんで)ギターも、懸念したボーカルもそれなりに、いや素人臭くエモーショナルで心伝う。個人的に惜しむらくは、あそこまでストZEROをプレイしてたのに喧嘩後の「超どうでもいいー」の件や、最後「曲が…終わった…」のシーンは、きっちり描き切って欲しかった。更に細かいけれど、学生来の付き合いのはずのムスタングは真新し過ぎてリアリティが薄い。拘って欲しいところ。もう一度観たいと思う映画ではない。一度で心に刻み付ける作品。 【乳時雨】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-04-27 12:03:43) (良:1票) |
42.《ネタバレ》 一度ある作品を読んで以来、浅野いにおの作風がどうも私には合わないと思っていて、彼の作品全般を読まず嫌い。それでいて宮﨑あおいのファンでもアジカンのファンでもない自分が本作を鑑賞しようと思った理由は「ただ何となく」。しかし「何となく」で観た作品に、えらく泣かされてしまった。作り物めいた台詞や逼迫している割に生活感がないところなど、私の好まないサブカルタッチは大きなマイナスだが、何といっても宮﨑あおいである。女優として蒼井優と似たポジション、同い年ということもありたびたび比較される彼女だが、この作品に関しては蒼井優ではダメで、やはり宮﨑あおいというキャスティングがぴったりだったと思う。喫煙し、彼氏と同棲しているという生々しい状況にありながらも、あざといばかりにピュアで可愛らしいキャラクター。「百万円と苦虫女」の蒼井優と違って、多分性根が逞しいのだ。現実にいたら仲良くなれるかどうかは別として(私は苦虫女・鈴子とのほうが気が合うだろう)、宮﨑あおいの演じる芽衣子は非常に魅力的な女性である。ライブシーンもしっかり練習したであろうし、芽衣子としてもあおいとしてもしっかりやり切ったラストは説得力がある。愛する人と死に別れる映画は数多くあり、私はその殆どで泣けないと思うが、本作の場合、種田が死に向かった気持ちや、二人が抱えるどうしようもない閉塞感はまさに私も味わったことのあるもので、そういったこと全てひっくるめて、やたら夢見がちな自分のことのように悲しく、また僅かながらほっとする映画でもあった。個人的にはサンボマスターの方がなかなかいい味を出していると思った。 【よーちー】さん [映画館(邦画)] 8点(2010-04-21 22:29:22) (良:1票) |
41.《ネタバレ》 原作は1巻までしか読んでないので、そちらでどうなっていたのかは知らないですが、個人的には主人公の歌は上手くないのが良いように感じました。素人で尚かつはじめて間もない訳ですし、むしろその上手くもない歌が妙に魅力的で、さすが「魅せるなぁ」と思っておりました。 全体的には、“青さ”と“イタさ”を小綺麗に描くスタンスが(原作も同様)私のような捻くれた人間には直視しがたかったかな。その二つのテーマなら『グミ・チョコレート・パイン』くらい吹っ切れてしょっぱい方が好きですが、その辺は好みでしょうね。 総じてアジカンと宮﨑あおいが好きなら観て損はないかと。ちなみに歌唱力についてはCMで『1001のバイオリン』歌っておりますが、まぁあんな感じです。そう、可愛いのです。 【Cobblepot】さん [映画館(邦画)] 6点(2010-04-19 23:16:10) (良:1票) |
40.《ネタバレ》 映画に行くたびに『ソラニン』の予告編見て泣くのもいい加減にしましょう、という感じでしたが、本編見てこれでケリ付けられました。若い頃の将来に対する大きな不安と儚い希望、そんな等身大の物語を繊細なタッチで描いた名作でした。信じれば夢はかなう!みたいな過大に夢を見させる甘ちゃんな映画なのかな?とも思っていたのですが、無限の可能性を信じていたハズが、気が付けば未来への道はどんどん狭いものになっていってしまう、そこで戸惑い悩む姿がマジメに描かれています。普遍的で誰もが共感できる感覚でしょう(何ら根拠のない自信の下に平然と人を傷つけるようなタイプはともかく)。一方で現実感とファンタジーの狭間で描かれたようなタッチはコミック起源であるが故だとしても、サラリサラリと心地良い時間を運んでくれます。いや、むしろコミック起源である多くの邦画がそのタッチをポロポロと取りこぼしてしまっている中、これは美しく映画化できているな、と。彼女、彼らが紡ぎ出す「音」が結局のところ、最後までハッキリと完全なカタチでは聴こえてこないのがどうなの?という感じではあるのですが、その「音」が未完成であるがゆえに逆に見えない未来へと続く道を感じる事ができたかもしれません。青春映画としてとても真っ当な作品でした。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 9点(2010-04-03 15:30:07) (良:1票) |
39.まずそもそも、バンドマンの彼がバンドマンに見えず、趣味でたまにバンドもやってる人にしか見えない(同じ高良健吾でも「フィッシュストーリー」ではバンドマン以外の何物にも見えなかったから、これはひとえに演出の腕の違いだろう)。それから、同棲と言っているのがただ「一緒にいるだけ」で、生活感もなければ、後の原動力となるはずの倦怠感や焦燥感も見当たらない。よって、物語が何も始まりようがないのです。役者がお仕着せの台詞を言わされているだけです。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2022-04-27 01:01:55) |
38.《ネタバレ》 あんまり人が死ぬ映画を悪く言いたくはないんですが、これはダメ。 原作があるのも知りませんでした。下手に悪く言うと原作批判にもなっちゃうかもしれませんので気が引けますが、これはレビューなので、自分の気持ちに正直に書きたいと思います。 種田の死に方が納得いきません。 ふっきれたと思ったのに泣き出して、信号無視して死ぬなんて、事故死ではなくこれは自殺ですか?自分勝手すぎます。 残された人間はどうなりますか?事故に巻き込まれた車はどうなりますか?かわいそうな自分に酔って自分のことしか考えていないあまりに身勝手すぎる行為ではないでしょうか。悩める20代の若者は何でも許される免罪符なんですか?これを美談になんかしてほしくないですね。 いや、そもそもこいつはかわいそうなのか? かわいい彼女がいる。友人は良い人ばかり。職場だってバイトかもしれませんがブラックではなさそう。そして『バンド』という燻り続けている夢もある。いや、大好きな音楽をいまだに演り続けているだけでもかなり恵まれていると思いますが。 彼女に背中押されて一念発起。そして挑戦して惜しくも今回はチャンスをものにできず。で、たった1回チャレンジしただけで、その1回が失敗したらもう自暴自棄ですか?甘ったれるのもいい加減にしてほしい。こーゆー自分に酔った人間嫌いです。 そして映画としては前半がとにかくだるい。丁寧さとダルさは紙一重かもしれませんが、今作に関しては完全にダルさが圧勝。 宮崎あおい、高良健吾、桐谷健太。そして誰か知らないベースの人。役者さんは良い人ばかり。なのに前半は退屈すぎて死にそうでした。 ・・・でも終盤からラストにかけてはちょっと泣けました。大切な人を失う悲しみはわかるので。そして最後のライブは素直に感動しました。うん、最後は良かったかな。 【たきたて】さん [DVD(邦画)] 4点(2021-05-19 07:38:40) |