十三人の刺客(2010)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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十三人の刺客(2010)

[ジュウサンニンノシカク]
13 ASSASSINS
2010年上映時間:141分
平均点:6.19 / 10(Review 97人) (点数分布表示)
公開開始日(2010-09-25)
アクションドラマサスペンス時代劇リメイク
新規登録(2010-05-18)【マーク・ハント】さん
タイトル情報更新(2024-09-28)【イニシャルK】さん
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監督三池崇史
演出舟山弘一(スタントコーディネーターアシスタント)
木谷邦臣(所作指導)
キャスト役所広司(男優)島田新左衛門
山田孝之(男優)島田新六郎
伊勢谷友介(男優)木賀小弥太
沢村一樹(男優)三橋軍太夫
古田新太(男優)佐原平蔵
高岡蒼甫(男優)日置八十吉
六角精児(男優)大竹茂助
波岡一喜(男優)石塚利平
近藤公園(男優)堀井弥八
石垣佑磨(男優)樋口源内
窪田正孝(男優)小倉庄次郎
阿部進之介(男優)出口源四郎
伊原剛志(男優)平山九十郎
松方弘樹(男優)倉永左平次
吹石一恵(女優)芸者おえん/山の女ウパシ
谷村美月(女優)牧野千世
斎藤工(男優)牧野采女
内野聖陽(男優)間宮図書
光石研(男優)浅川十太夫
岸部一徳(男優)三州屋徳兵衛
平幹二朗(男優)土井大炊頭利位
松本幸四郎(九代目)(男優)牧野靭負
稲垣吾郎(男優)松平左兵衛督斉韶
市村正親(男優)鬼頭半兵衛
舟山弘一(男優)
井上肇(男優)
原作池宮彰一郎「十三人の刺客」(1963年東映映画脚本)
脚本天願大介
音楽遠藤浩二
撮影北信康
山田康介(撮影助手)
製作島谷能成
島本雄二
テレビ朝日(「十三人の刺客」製作委員会)
東宝(「十三人の刺客」製作委員会)
電通(「十三人の刺客」製作委員会)
小学館(「十三人の刺客」製作委員会)
朝日新聞社(「十三人の刺客」製作委員会)
朝日放送(「十三人の刺客」製作委員会)
製作総指揮平城隆司
プロデューサー中沢敏明(エグゼクティブプロデューサー)
ジェレミー・トーマス〔製作〕(エグゼクティブプロデューサー)
市川南〔製作〕
配給東宝
特撮坂美佐子(CGIプロデューサー)
OLM(CGI)
美術林田裕至
柘植伊佐夫(人物デザイン)
松井祐一(特殊造形)
編集山下健治
録音柴崎憲治(音響効果)
その他IMAGICA(協力)
池上司〔原作〕(協力)
あらすじ
江戸末期、次期老中が内定している明石藩主の松平斉韶は、その傍若無人ぶりで悪名を轟かせていた。幕府の危機を感じた老中土井利位は、信頼する島田新左衛門に斉韶の暗殺を託す。新左衛門は十一人の凄腕を集め、斉韶の参勤交代に狙いを定め旅に出る。途中、山中で命を助けた山の民を加えた十三人の刺客は、宿場町をまるごと買い上げ圧倒的多数の明石藩士襲撃の時を待っていた。一方、新左衛門のかつての盟友でもある斉韶の家臣・鬼頭半兵衛は、虎視眈々と刺客を迎え撃つべく体制を固めつつあった。果たして十三人の精鋭は本懐を遂げることが出来るのか?63年の同名作品を三池崇史監督が豪華キャストでリメイク。
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97.《ネタバレ》 アクションが長すぎる。途中で飽きた。血みどろで凄惨なアクションを撮りたいのは分かった。でも、やっぱりその長さには限度があると思う。十三人も人がいて、それぞれの死に様を描こうとするから無理が生じている。しかも皆死に様は大して変わらない。多数に取り囲まれて、切り刻まれて、泥の中を這いずり回って死ぬだけだ。正直言って退屈である。更には、「七人の侍」の菊千代とかぶる伊勢谷友介に至っては死んだはずなのに生きていたりするから、尚更違和感が生じる。
そもそもこの映画がチャンバラの様式美を追求しているのかリアリティを追求しているのかが全くわからなかった。同じ刀で何人も切れるかと思えば、多くの刀を使いながら人を切っていく場面もある。どっちかに統一していないから、描写が中途半端になっている。
また、伊勢谷友介扮する山男が出てくる必要性もわからない。話の焦点があいまいになっただけという印象だ。劇場ではけっこう笑いが取れていたので、コメディ担当としては一定の役割を演じられていたのかもしれないが、そもそもこの映画にそれが必要だったとは思えない。「万民のため」vs「主君のため」の二元論の戦いに一石を投じるのは悪くないが、そもそもの彼のポリシーがはっきりしない(単なる陳腐な「アンチ武士」「しがらみからの自由さ」だけでは存在の必要性が弱すぎる)ので、いまいち彼に共感することができなかった。
前半は決して悪くなかった。特に役所広司が両腕両脚を切り落とされた女を前に笑うシーンなどは出色だと感じた。怒り、もしくはそこから来る何かしらの衝動に駆られて笑うという体験は僕もよくある。彼の演技が本作で最も優れていたと思う。松方弘樹の円熟した台詞回し、太刀捌きにも惚れた。しかし、総合して観ると「七人の侍」をはじめとした「従来の」時代劇の価値観から一歩も踏み出せていない本作には特に製作される意義が見つからない。個人的には、襲撃が失敗に終わり、最後に半兵衛が斉韶を斬るという筋立てが理想ではなかったかと思う。
いくらチャンバラを凄惨に描こうとも、それだけでは時代劇に新しい視座を導入したことにはならないであろう。「駅馬車」から「荒野の用心棒」、「ダンス・ウィズ・ウルブズ」更に「ブロークバック・マウンテン」に到達したアメリカ西部劇に対して日本の時代劇はこれでいいのか。むしろ昔の時代劇のほうが殺陣の迫力は伝わる。
枕流さん [映画館(邦画)] 4点(2010-09-26 21:47:24)(良:6票)
96.《ネタバレ》 オリジナルとはまた違った感じに仕上げていました。個人的には今風の下手な泣かせを入れたような家族描写などは敢えていれずに徹底的に凄惨な出来事として描き切ったのは正解かと思います。語り口も基本、単純です。刺客たちが使命に突き動かされる動機の大事な描写に関しては稲垣吾郎演ずる暴君の狂気の所業をこれでもかと描き、その残酷性に対する客観的怒りが感じれば十分に伝わると思うので、刺客側のダラダラとしたドラマは極力描いてなく、あっさり風味なのもいいです。敵側も暴君以外に市村正規のキャラだけに集中して描かれるので無駄な描写もなくスッキリしてると思いました。そして脇を固める役者陣も万全で多くを語らず、存在感で語る役者なので素晴らしい。そしてクライマックスの戦闘はド派手で凄惨、血みどろになり後半は刺客も相手も疲れきって型もクソもなく無様に這いずり回って殺しまくるという地獄絵図ですが、そこのアクションは見応えがあり見入ってしまいました。特に松方弘樹の殺陣はまさに鬼の如き凄まじさなのに美しい・・彼の殺陣が再び大スクリーンで観れたのは個人的な喜びでした。基本はとても面白く堪能しましたが・・不満は、あの伊勢谷友介が演じる山男、まぁ侍を客観視するキャラとか『七人の侍』の菊千代的な役割なのでしょう・・彼の様々なシーンは完全にこの物語では浮いていますがそれは悪い浮き方と感じました。『三池的』センスの行使キャラでもある訳ですが、そういうシーンも悪い意味で浮きまくり(そこが狙いかもしれませんが)・・とにかく上手い効果が出てるとは思いません。ラストの奴の終わらせ方も『はぁ?』という感じで余韻がおかしなものになってしまいました。あまり嬉しいキャラではなかったです。あと指摘したいのが、作戦はいかに刺客側が周到な計略をし、待ち伏せの場所まで敵を導かせるという面白さもあると思うのですが、今回は計略は基本、博打の運任せで大雑把と感じて、ちょっと頭脳戦的面白さが欠けているのは残念に思いました。それが合わさりクライマックスの大殺陣になったらさらなる痛快さも生まれていたと思い惜しいです。しかしこのご時世にここまで血みどろでド派手な時代劇アクションを大スクリーンで存分に堪能できたのはやっぱり快感でした。
まりんさん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-25 16:00:48)(良:3票)
95.《ネタバレ》 旧作は未見です。
微妙です。どちらに評価したら良いのやら。ストーリーは復讐劇(国のため民のためと言えども、これもある種のリベンジ)のオーソドックスなパターン。仲間を集めて多勢に無勢の戦いを仕掛けるというのもオーソドックス。勧善懲悪は多くの人は好きなのです。ド派手な殺陣も多くの人が好きなのです。いささか悪趣味な部分も含めて、これは優れたエンターテインメントなのだと思います。実際、正直なところ見応えは非常にあります。久々に見る松方弘樹の鬼気迫る殺陣。SMAP感をかなぐり捨てた稲垣吾郎の怪演。そして安定の役所広司を始めとする名優たちの好演。2時間超の長尺も飽きさせません。
でも、裏返せば「それだけ」なんです。スピーディにスリリングに意外性のないストーリーが進んでいく。突っ込みどころは満載。いいんです、エンターテインメントと割り切れば。山男が復活した件だって、首の傷は奇跡的に血管を外していて、胸の傷は甲冑でギリギリ守られたか、鬼頭半兵衛が侍でもないものを斬りたくなかったからわざと浅く斬ったとか、何とでも説明出来ますから。武士道アウトローの2人だけが生き残るのも社会派っぽくていいじゃないですか。だけど、稽古の最中に「足を掛けろ」「勝つためには何をしてもいい」みたいなことを言ったり、最後の決闘で盟友に泥水で目つぶし攻撃して首をはねたりするくせに、何で仕掛けだらけの宿場で徹底的に攻撃しないのか。爆薬と弓でもっともっと戦力を低下させられたのに、なんで中途半端に正々堂々なのか?そもそも、村人にちゃんと接待させて毒を盛るとか、全ての家屋を同時に爆破炎上させるとか、鉄砲隊を準備するとか。
あぁ、そんなことを言ったら野暮なんですね。やっぱエンターテインメントだからいいのかな?やっぱ微妙だな。なんだかんだ言っても、長尺作品を一気観させられたのだから、ここは素直に認めるべきなんだろうな。
タコ太(ぺいぺい)さん [DVD(邦画)] 6点(2017-01-09 00:23:19)(良:2票)
94.松方弘樹が釣り師ではなかったことを久しぶりに思い出した.
マー君さん [DVD(邦画)] 6点(2013-12-08 01:20:50)(笑:2票)
93.これは決定的に何を伝えたいか?が欠けている。ただチャンバラしているように思います。226とか戦争映画のノリを単に時代劇に移しただけだと思います。桜田門でも感じたがワンイッシュー(一つの目的)だけだとそこまでの導入が長く長く感じます。これは監督の技量が問われるものであり、日本の映画作りの限界なんではないでしょうか。それにしても俳優と呼べるのは役所さんと松方氏の二人だけ。あとは素人!これだから日本映画というものから皆が離れていくのだと痛感しています。
たかちゃんさん [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-02-10 13:54:21)(良:2票)
92.《ネタバレ》 東映集団抗争時代劇のハシリとなった工藤栄一監督の「十三人の刺客」の三池崇史監督によるリメイク版。先週再見したオリジナルと比べると格段に娯楽性が増していて、グロい描写も加わっているが、うまく現代風にアレンジされていて面白く、成功作と呼べるものになっている。オリジナルであまり存在意義のなかった十三人目の刺客の設定を山男に変え、山で道に迷った島田(役所広司)たちを案内するかたちで登場させ、その後に仲間に加わるという展開にしたことで存在意義を持たせたり、暗殺の標的にされる松平(稲垣吾郎)の残虐性を強調する演出(生首を蹴り上げるなど。)を施すなど、オリジナルと違う部分も効果をあげている。ただ、オリジナルにはあった重厚さがなく、とくにクライマックスの乱闘シーンが派手になった分だけやたら軽々しく見えたのは残念だった。(オリジナルが30分に対して50分というのもいくらなんでも長すぎる。)オリジナルでは島田は半兵衛にわざと斬られることで己と半兵衛の武士道を通しているが、本作では普通に決闘をして倒しているのも少し違和感を感じた。その後の松平との対決で稲垣の見せ場を作りたかったのかもしれないが、ここはオリジナルのほうが良かった。オリジナルで工藤監督の演出意図を理解しながらも戸惑った平山九十郎が無様な死に様を見せるシーンはなかったが、そのかわりに本作では首を刺された山男が最後に何事もなかったかのように登場するというシーンがあり、ここは三池監督の演出意図がよく理解できず、幽霊とか深読みはしてみたものの、はっきり言ってこのシーンはいらないとしか思えない。出演者としてはやはり松平役の稲垣。菅貫太郎がハマリ役だったので心配だったが、なかなか印象に残る演技を見せていて、とても良かった。(稲垣は「踊る大捜査線」でも犯人役を演じているが、ジャニーズ事務所の看板タレントがこういった非道な悪役を演じるのは珍しいのではないかと思う。)オリジナルに出演していそうで出演していなかった松方弘樹の殺陣もよく、流石は近衛十四郎の息子である。オリジナルで気になった部分が直された一方で、新たに気になる部分や不満な部分も出てきたリメイクで、いろいろと書いたが、純粋な娯楽時代劇としてはじゅうぶんに楽しめたので少し甘めかもしれないが7点。でもどちらかといえばやっぱりオリジナルのほうが好きだな。こっちの方が見ていて爽快だけど。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 7点(2013-01-03 16:44:23)(良:2票)
91.《ネタバレ》 グロい映画でついていけません。四肢切断など趣味が悪いです。まず言いたいのはあの手の大名はいないということ。江戸後期にもなれば大名はみんな物わかりがよく大人しい。非道の振る舞いをすれば、いくら将軍の弟でも乱心扱いで押し込め隠居させられます。朱子学、儒教に基づいた倫理観(御世道)が許しません。それよりあの大名が剣豪だったら面白いのにと思いました。たいてい馬鹿大名は武道に疎い青瓢箪ですが、その裏をついて欲しかった。そうすればラストの対決は見どころがあった。あっさりを首を刎ねられて残念。面白い性格だったのに。【疑問点】①参勤交代の行列が出発してから何故三日間ものんびりしてたのか?②宿場は公共のもので買い取ることなどできない。毎日何百人も宿泊するのだ。宿場に村人がいないのも変。③大名行列には常に先遣隊がいて、宿泊する陣屋などと打ち合わせをする。先遣隊があの大仕掛けに気づかない筈がない。④当時は家の改修でも役所の承認が必要。大仕掛けを見た誰かが役所に密告する。⑤当時の大名はお金がなくて、江戸に出入りするときと出帰藩するときだけ人足を雇って格式通りの大名行列をするけど、それ以外は少人数だった。途中で手勢を集めたといってるが、どうやったのか。⑥新左衛門は「小細工はここまでだ!」と弓矢攻撃をやめるけど、まだ130人も残っているんだよね。⑦火まみれになって暴れる牛がかわいそう。動物虐待です。⑧山の男が強すぎる。山の男が不死身すぎる。山の男がどうして参加したのか不明。⑨明石藩士達は鉄砲、弓矢、槍を使わないのが不思議。鉄砲手は射られる場面があるが。⑩真っ先に屋根の上に登り、射者をうつべし。⑪街道の両側を塞いだところで、いくらでも脇に抜け道はある。⑫大名暗殺が目的なら行列の伸びきる山中で待ち伏せて鉄砲で狙えば良い。井伊直助暗殺の事例(18名、ピストルを使用)をみてもわかるが側面から襲撃すれば比較的容易い。宿場で待つのは阿呆。全員を殺すのは無駄な殺生で、大名の被害者より人数が多い。⑬新左衛門が大名にわざと刺されるのはどうして?⑭陣笠、編傘などは視界が悪くなるので真っ先にはずす。⑮大罪を犯した武士は類が家族郎党に及ぶので離縁したり、息子と縁を切っておく。⑯四肢切断女の目から流血してるのはなぜだろう。⑰どう考えても明治維新や原子爆弾とは無関係。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 5点(2011-09-17 04:55:59)(良:2票)
90.《ネタバレ》 Wikiで調べてみたら、昔の時代劇のリメイクだそうで。
まあ、いわるるアクション映画だから、何か考えさせられなくても別にいいんだけど、異常に強いね、この人達。そこんところが少し不満。
せっかく待ち伏せて、事前に仕掛けを作っているんだから、そういう作戦的な部分ももっと見せて欲しい気がした。例えば、木組みの隔壁なんかは、閉じ込めて、その部分部分のカタマリを弓矢で殲滅とか、逃げられない人たちの頭上から油降らせて火の海とか。そうでもしないと、200人対13人って無理ありすぎでしょう。入り組んだ逃げ道がおびき寄せの罠である部分も、俯瞰の撮影で、「地図的」に見せて欲しかった。
最後の市村さんと役所さんの決闘は、良かったけど、ここでの卑怯な手について、戦を遊びか何かと思っているフシのある殿様に「戦に武士道も卑怯もない」という信念を明確にぶつけて欲しかった。それにしてもこの人、悪逆非道なクズに最後まで敬語なんだよな。ここもしっくり来ない。最後の最後「名もなき娘のために」の件で、もっと怒りを爆発させて、そこだけでも普通の言葉づかいで、啖呵を切ってくれるのが、時代劇のカタルシスというものではないかい?
また、どうしても解らないことがある。山の男は、クビに刀を突き刺されたはずだが、何で最後ピンピンしてたんだ?いくら「熊に比べて屁みたいなもん」でも、おかしすぎだろ?ココだけどうしても、納得できなかった。
Tolbieさん [DVD(邦画)] 6点(2011-06-04 15:47:16)(良:2票)
89.《ネタバレ》 昭和38年に公開された東映映画のリニューアルとはいえ、久々の時代劇大作でした。美しい山並み、CGとは思えない堂々たる大名行列、乱戦・混戦の斬り合い、体中にこびり付いた血糊、暗い室内等々、これぞ時代劇と感心いたしました。しかし、幾つかの気になった点を挙げます。▼冒頭の間宮図書に切腹の作法が通常とは異なっていたような?小生が知っている作法とは、腹を一文字あるいは十字に切った後、喉を突くか右首の頚動脈を
切るかして絶命させる、といったものです。「日本の最も長い日」で阿南大将は腹を一文字に切った後、右頚動脈を切っていました。▼松方弘樹のようなベテラン俳優が出ていたおかげで、殺陣が引き立ったのは認めますが、武士同士の話し合いの場で、あの江戸っ子言葉は、妙に映画軽くしてしまっていました。▼獣のような野人はまったく重厚な雰囲気を一気に壊してしまいました。名主のオOOを掘るなどというジョークにもならない、どうしょうもない場面を挿入するとは??左頚部に小刃をつき立てられていながら、生き残ってしまったとは?唖然としました。さらに、訳のわからない台詞を何度も何度もはいて、意味のない役だと感じました。▼原作には、その野人も出ず、最後の対決時もあんなにだらだらと言い合いをしておらず、そのほうが武士同士の対決らしいと感じました。
▼挙句の果てに、最後に「23年後に明治となった」などと理解に苦しむ文章が出てきたのには、今までの緊張感が一気に崩れ落ちてしまいました。それやこれやで、緊張感を削ぐ設定等が多く減点が大きくなりました。▼最後の吹石一恵さんの素敵な笑顔でそれらが一掃されましたが・・・。
亜酒藍さん [映画館(邦画)] 5点(2010-09-27 16:10:31)(良:2票)
88.《ネタバレ》 いやー、これは良い!
近年の邦画大作のしょぼさを見ると、これだけのスケールを持ったアクション娯楽大作が見られるとは思えなかった。
序盤は粛々と、しかし緊張感を持ったままストーリーが進むが中盤以降は、もう切って切って切りまくる。もう、その辺にしときんしゃいって思っても斬りまくる。
爆薬もドカーン。罠ドーン。で、迫力満点。
相手側がもっと頼りになる用心棒(中ボス)を数名用意しといてくれればもっと盛り上がったんでないかな。敵は、誰も飛び道具持ってないし、弱すぎる。
13人が強すぎるのかもしれないけど。
13人ものキャラを描き分けろとは言わないけど、それぞれ得意分野で戦い方が違ったりするような工夫があれば、もっと良かったんでないかな。
薄い人もいたけど、キャストの顔つきもギラギラしてて良かった。
だが、やっぱこの作品でもっとも語られる役者は、稲垣吾郎だろう。戦場でただ一人涼しく冷たい顔したり、ヘラヘラしたりする姿は異様で良かった。
というわけでアクションに次ぐアクションと、セットの豪華さ、キャストの本気具合も相まって中々レベルの高い娯楽作となっており、俺は十分に満足した!!
細かい事はどうでもいいんだこういう映画は。
邦画にも娯楽大作を撮る力があったという事を知らしめる作品なのである。

俺はあんまり長いと感じなかったけど、
たぶん乱闘(チャンバラ)がクソ長いので、アクション嫌いな人は見ない方がいいです。
すべからさん [映画館(邦画)] 8点(2010-09-25 23:24:10)(良:2票)
87.作品のテーマとしてはおそらく封建社会や武士道の矛盾や欺瞞を暴くことを目指しているのでしょうが、結局は稲垣吾郎演ずる殿様の頭がおかしいだけで侍たちを含めた他の人間をその犠牲者以上のものとして描けているようには思えません。劇中の台詞にもあったように下が支えなければ上は成り立たないですから、その共犯関係をちゃんと描かなければ社会風刺としては不十分でしょう。伊勢谷友介演ずる山の民がもうちょっと侍社会を相対化する視座として機能すれば良かったのですが、それもコメディリリーフ程度の存在で終わってしまっています。映画としての最大の欠点は登場人物の人となりからその心情、戦略に至るまでとにかく一から十までご丁寧に全部台詞で説明してしまっているところです。一応本格時代劇の体裁を整えるよう努力はしていますが、やはりこれは当時のテレビ局製作の日本映画の限界が見えてしまっていると言わざるを得ません。そんな中松方弘樹だけはその人物像がろくに説明されないにも関わらず立ち振る舞いや顔つき、台詞の発声だけでこの人は何か違うと思わせる異様な迫力を漂わせています。何をやらせても様になっており若い頃に自分がどう動けばカメラに一番カッコよく映るか相当訓練されたんでしょうね。この映画が存在する一番の価値は松方弘樹の殺陣をある程度まともな一本の作品の中で後世に残したことでしょう。
Сакурай Тосиоさん [DVD(邦画)] 3点(2023-08-14 23:46:29)(良:1票)
86.《ネタバレ》 これ、すごい名作になれたかもしれないのに三池崇作品でほとんど出てくる面白くないセンスのない下ネタは省いて他に時間使えや!

というのが、ちょっと付きまとちゃった感じの作品。

13人というメンツが所々、あれ?結構あっさりやられちゃったこの人?っていうのが多すぎるし、
せめて松方弘樹、伊原剛志、古田新太、沢村一樹くらいが死ぬところはもう少し時間使おうよと思う。

そう思っても仕方ないくらい、これ必要でした?っていうシーンが多い。

各所で言われてる通り、稲垣吾郎の怪演の凄まじさだけが結果、記憶として残るんだよね。

面白かった。面白かったけど、やっぱり三池崇のセンスは自分と全然違うところにあるんだな、と思った。

これだけの映画を作れる才能があるのに、なんであんなセンスのない下ネタぶちこんじゃうのか。

それが、面白きゃいいのだが、どの作品も、これわざわざ時間を割いて入れる必要ありました?
って正座させて小一時間説教したくなるくらい、この人の下ネタはセンスないわ。
バニーボーイさん [DVD(邦画)] 7点(2018-05-05 17:49:54)(良:1票)
85.《ネタバレ》 稲垣吾郎演じるお殿様を観ていると、漫画シグルイのあの狂ったお殿様を思い出しました。なんかキャラが似てるんですよねー、知的に狂ってて、無表情で残酷なことをするとことか。リメイク元の作品を観た事がないので、なんとも言えませんが、単純なチャンバラ娯楽作品としては、それなりのスペクタクル感や、エグさもあって、普通に楽しめました。ただ三池監督のギャグ感がこの作品には強烈にあって、それがダメな人も多いかも。主に伊勢谷友介まわりなんだけど。僕は一徳とのまぐわいまではなんとか許せましたけど、首を刺されたのに、傷跡もなしで復活はちょっと作品自体の世界観をぶち壊しかねないギャグなので、普通にダメでした。いや、山田孝之の「え?」には、思わず笑ってしまいましたけどね。でもまー、ラスト50分のクライマックスは普通にテンション上がりまくって、うひょーーーってなったし、お殿様の狂いぶりも良かったので、7点かな。鑑賞後はなーんも残らないんやけどね。
なにわ君さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2016-10-05 11:21:03)(良:1票)
84.《ネタバレ》 時代劇を撮るといって、現代劇になっています。フィルムではないので、デジタル感が満載で、キャスティングに冴えがありません。
ネタバレしちゃいますが、
前半のバカ殿突き抜けて、キ〇〇イエピソードの羅列に、リアリティがありません。
カリギュラ風エピソードは、違和感満点でした。
ストーリーは、赤穂浪士や7人の侍とどこが違います?
しかも、現代アクション劇でしょ?
若い観客が知らないからって、これはないでしょ。
がっかりでした。
SMAPつながりで、ゴローちゃんの役者っプリをみたかったのですが、これまた残念。
本編に命を掛けているような"映画人″の仕事を鑑賞したいです。
高く評価している方々には、申し訳ありませんが、うっかり見てしまった感がいっぱいでした。

声を大にしていいたいのは、『これは映画でなくて、劇画かマンガの類です!』ということです。
クゥイックさん [インターネット(字幕)] 3点(2016-08-14 22:08:23)(良:1票)
83.最後の長々と続くチャンバラシーンですが、次から次からと出てくるさまはまるで無双シリーズです。劇中でざっと○○人と言ってたシーンがあったと思うのですが、それ以上の人数がいるような気がしてなりません。あと、みんな同じような格好しているので人の見分けが苦手な私には、主要な何人かを除いて誰が誰やら分からないまま最後まで観てしまいました。
いっちぃさん [地上波(吹替)] 5点(2015-07-04 09:21:34)(良:1票)
82.肝心かなめの殺陣シーンにまるで切迫感がない。ただただ質の高くない物量あるのみ。「一命」の殺陣シーンしかり、「悪の教典」の殺戮シーンもまたしかり。結局、三池崇史監督はアクションやサスペンスをうまく撮れないのだろう。
えぴおうさん [DVD(邦画)] 4点(2014-11-12 16:44:57)(良:1票)
81.この監督の映画は合わない。
aimihcimuimさん [DVD(邦画)] 4点(2014-09-18 01:30:46)(良:1票)
80.《ネタバレ》 三池映画にしては普通でまともで、特別に面白いわけでもないが、つまらなくもない時代劇。だからこき下ろすところもなければ、褒めるところもない、特にグロくもなければ爽快でもない……という映画。悪い奴は殺す、ただそれだけ。
ブラック武藤さん [DVD(邦画)] 5点(2012-08-28 00:42:01)(良:1票)
79.《ネタバレ》  気合いの入った時代劇だと思います。ただ、13人分の個性は描けていないかなという気がしました。それから、「小細工はここまで」がちょっと早くないでしょうか。卑怯な手をつかっても大願成就するという考え方とちょっとずれています。
海牛大夫さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-08-07 22:45:59)(良:1票)
78.なかなか良かった。伊勢谷と岸部のシーンはいらないな。シリアスに、リアルに撮ったらもっと良かったと思う。
nojiさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-06-19 20:58:38)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 97人
平均点数 6.19点
000.00%
100.00%
233.09%
344.12%
466.19%
51515.46%
62424.74%
72525.77%
81616.49%
944.12%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.55点 Review9人
2 ストーリー評価 5.00点 Review15人
3 鑑賞後の後味 5.60点 Review15人
4 音楽評価 4.70点 Review10人
5 感泣評価 3.40点 Review10人
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