ドゥ・ザ・ライト・シングのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

Menu
 > 映画作品情報
 > 映画作品情報 ト行
 > ドゥ・ザ・ライト・シングの口コミ・評価
 > (レビュー・クチコミ)

ドゥ・ザ・ライト・シング

[ドゥザライトシング]
Do the Right Thing
1989年上映時間:120分
平均点:7.49 / 10(Review 39人) (点数分布表示)
公開開始日(1990-04-21)
ドラマコメディ
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2022-12-20)【TOSHI】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督スパイク・リー
キャストダニー・アイエロ(男優)サル
オシー・デイヴィス(男優)ダー・メイヤー
ルビー・ディー(女優)マザー・シスター
リチャード・エドソン(男優)ヴィト
ジャンカルロ・エスポジート(男優)バギン・アウト
スパイク・リー(男優)ムーキー
ビル・ナン(男優)レディオ・ラヒーム
ジョン・タトゥーロ(男優)ピノ
ポール・ベンジャミン(男優)ML
フランキー・フェイソン(男優)ココナッツ・シド
ジョイ・リー(女優)ジェイド
ミゲル・サンドヴァル〔男優〕(男優)ポンテ
ジョン・サヴェージ(男優)クリフトン
サミュエル・L・ジャクソン(男優)DJミスター・セニョール・ラブ・ダディー
ロージー・ペレス(女優)ティナ
マーティン・ローレンス(男優)シー
レナード・トーマス(男優)パンチー
フランク・ヴィンセント(男優)チャーリー
土師孝也サル(日本語吹き替え版)
宝亀克寿ダー・メイヤー(日本語吹き替え版)
宮寺智子マザー・シスター(日本語吹き替え版)
脚本スパイク・リー
音楽ビル・リー〔音楽〕
撮影アーネスト・R・ディッカーソン
フランク・プリンツィカメラオペレーター(補足)
製作スパイク・リー
ユニバーサル・ピクチャーズ
ジョン・キリク(ライン・プロデューサー)
配給UIP
美術ウィン・トーマス(プロダクション・デザイン)
ジョナサン・グレアム[美術I]construction grip
ランドール・バルスマイヤー(タイトル・デザイン)
振付ロージー・ペレス
衣装ルース・E・カーター
編集バリー・アレクサンダー・ブラウン
録音トム・フライシュマン
スキップ・リーヴセイ
ユージーン・ギーティ
フィリップ・ストックトン(セリフ監修)
字幕翻訳戸田奈津子
スタントダニー・アイエロ三世
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想】

別のページへ
新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順】
12
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
39.《ネタバレ》 人種問題を扱った映画は多くありますが、これほど核心を突いた映画は珍しいと思います。人種映画は白人の手によって贖罪の意味で作られたものが多く、そのためどれもが腫れ物を扱うような作りで、黒人は決まって立派だが言われなき偏見を受ける人と決まっています。そこに来て本作は黒人社会から見た人種問題という他にありそうでなかった視点で、自身が黒人であるスパイク・リーだからこそ作れた映画だと言えます。異人種がすぐ隣に住んでいることの人種的緊張は「被差別者=一方的な被害者」という単純な図式には収まらないものであり、この映画では黒人側の問題点を浮き彫りにします。言葉が満足に通じないにも関わらずわずか1年で店を成功させた韓国人、彼らは人の何倍もの苦労をして成功を手にしたのでしょうが、一方おしゃべりをして1日を終えるような黒人のじいさんは、彼らを見て「古顔の俺たちより成功するとは何事だ」と自分を棚に上げて八つ当たり。またクライマックスの暴動のきっかけを作るメガネの黒人バギン・アウト。彼はイタリア人のサルが経営するピザ屋にイタリア系の有名人の写真しか飾られていないことに腹を立て、「黒人の写真を飾れ」と怒鳴り込みます。同じく暴動のきっかけとなるラジオ・ラヒームも、あれだけのボリュームで店に入られれば迷惑に決まっているのに、それを注意されると「黒人差別だ」と問題をすり替えてしまいます。水戸黄門の印籠かのように「差別だ」という言葉を使い、自分の都合のいいように相手を黙らせようとする黒人のずるさがきちんと描かれているのです。そして、そうした人種間の行き違いは登場人物の中でもっとも人種的にフラットなイタリア人サルへと向けられます。人種の違いを意識せず、誰とでも同じように接してきたサルは、そのフラットさゆえに「差別」という無敵の言葉を振りかざすバギン・アウトやラジオ・ラヒームとの関係をこじらせ、25年間同じ街で暮らし愛着を感じていた黒人の隣人達から店の襲撃を受けることとなる皮肉。その挙句、不真面目な勤務態度も大目に見て「お前は息子みたいなものだ」と愛情をかけてきたムーキーまで、襲撃でショックを受けているサルの気持ちも考えずに「俺の給料をくれ」と平然とやってくる始末。人種が絡むと思考回路が停止する黒人に対して「正しいことをしろ」と訴える実に珍しい映画で、人種問題をよく知るのには欠かせない作品だと思います。
ザ・チャンバラさん [DVD(字幕)] 9点(2006-11-04 03:21:31)(良:2票)
38. みんなうるさい。
 タイトルがすべてを物語っている映画ですね。
 社会全体で見れば当時黒人は白人から差別を受ける側だったのでしょうが、この映画では、差別を受けている側の黒人が実はマジョリティに摩り替わっていることが最大の問題点だと思います。
 環境、状況、比率によって誰でも差別される側にもなるし、差別する側にもなることがよくわかる映画。
 でも映画としてはまとまりがなく散漫でとにかくうるさい。
 メッセージ性のあるドラマなのに、感情移入できる人が一人もいない。
 唯一共感できるのはサルぐらいですか。
たきたてさん [DVD(字幕)] 2点(2012-04-26 15:47:42)(良:1票)
37.カメラ目線で、怒鳴り散らす登場人物たちにムカムカ。しかしすげーエネルギーのある映画だ。しかしそのエネルギーが(特に黒人たちが)、自分たちの境遇を黒人だからとか、人のせいにしたり妬んだりしていて、せっかくのエネルギーを無駄に使っている、の一言に尽きている。真面目に働いてきた人々が迷惑を被り、被害者面している者が破壊する。そんなひどいことをしておいて、自分の身内には正しいことをしろとのたまう。しかも作った監督本人が黒人で主人公…、すごくメッセージ性のある映画だった。
どんぶり侍・剣道5級さん [DVD(字幕)] 8点(2009-03-31 21:42:36)(良:1票)
36.《ネタバレ》 「正しいこと」とはいったい何なのか?それはいまだわからない、それがこの映画の結論だと思います。この映画の登場人物たちの行動で目に付いたのは最後に暴動を起こした黒人たちの多くがサルに対して何の恨みも持っておらず、むしろ「俺たちはあのピザで育ったんだぜ」とさえ言っていることです。つまりあの暴動の発端はサルに対する怒りではなく、差別や苦しい生活の現状そのものに対するぶつけどころのない怒りがサルを引き金に爆発したということなんだと思います。それは暴力の矛先が何の罪もない韓国人にまで広がっていく様子からもわかります。サルはこの映画の登場人物の中では善人です。ムーキーに対しても息子同然というほどで、黒人に対する差別的な態度もあまり見受けられません。閉店後に来た黒人客にもピザを出す(そして、これが暴動の原因になっていくというのも興味深いところ)しかし、その関係性がラジオを壊すという一つの行為によって崩壊する。ピザボイコットに反対した若者たちが次の瞬間にサルを襲う。止めに入っていたムーキーが最終的に店を破壊する。破壊された店の中で「権力と闘え」という歌声が響く。しかし、サルは権力ではない。むしろ同じマイノリティの反権力です。結局あの暴動は普段から蓄積していた矛先を知らない怒りが引き起こした発作です。権力とはラヒームを殺した警官たちです。しかし、人々は彼らのことはみすみす見逃す。権力には抗えないからです。「正しいことをしろ」と言った市長とそれを聞いたムーキーが最後にとった行動はまったく別のものでした。それが最後のキング牧師とマルコムXの言葉ともリンクし、さらにそのどちらが「正しいこと」なのか結局は何もわからない。とても考えさせられるラストでした。
スー・ミー,スー・ユー・ブルースさん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-12-01 00:04:40)(良:1票)
35.《ネタバレ》 スパイクリーはマルコムを尊敬しているが、私はキングの考え方に近いので相容れない。正直、事なかれ主義で民族意識の希薄な日本人に人種問題は対岸の火事かもしれない。実際、世界に目を向ければ、宗教上の理由も複雑にからみ、人種、民族問題で多くの命が奪われているし、目の前で身内を殺されれば正気を失い、「行動」する人もたくさんいるだろう。だが、「戦いからは憎しみしか生まれない」のキングの言葉を貫くほうが犠牲が少ないと思うし、“先祖の憎しみを晴らす為の戦い”よりも“子孫への愛情を守るための調和”のほうが、はるかに建設的だと思う。タイトルの「Do the right thing」=間違ったことを正す為の行動(暴動)は是と言う意味なら余計に悲しいと思った。アメリカでは人種問題=黒人対白人の構図だけど、黒人からも迫害されているマイノリティだってたくさんいるよ。問題作としての評価。
小僧さん 7点(2004-09-22 03:02:42)(良:1票)
34.90年代のある年、私はアカデミー賞の中継をTVで観ていた。リポーターとして現地に行っていたある日本の俳優が、通行中のアカデミー会員らしき中年の白人男性にインタビューをした。彼がおそらく何気なく言ったであろう言葉に、私は衝撃を受けた。「白人は黒人の映画なんて観ないんですよ」。公正に審査をすべき立場の人間の放った言葉とは思えなかった。今でも忘れられない。アメリカの人種差別というものは根深いどころの話ではない。なんてアンフェアな国なんだ、と気分が悪くなった。この作品も草の根レベルでは熱狂的に支持されつつも、あらゆる映画祭から無視された。アンフェアだ、と各界から声が上がった。そして少なくともこの作品は非常にフェアだ。人種差別を提起しつつ、差別される人間をそれでも全く美化しない。そして黒人だけでなく、イタリア人、韓国人、と被差別側の様々な人種の視点も盛り込んでおり、独りよがりの展開を押し付けていない。メッセージ性をいかにもというように押し付けず、個々の観客にその読解を求め、思考を促す。私も私なりに考えるものはかなりあったのは確か。でも私はアメリカの人種差別の体感温度は分からない。日本にどっぷり浸かっているから。だからこの映画のメッセージなり何なりをきちんと受け取れたかどうかはかなり怪しい。そういう意味で高得点はどうしても付けられない。私の理解、精進を促す意味も込めて、この点。
ひのとさん 6点(2004-01-04 13:31:26)(良:1票)
33.パブリック・エナミーが好きでねぇ~。タイトル曲を監督がチャック.Dに頼んで作ってもらったって言うだけで観に行こうと決めてた。当時は黒人として監督自身が「何かをしなきゃ!」という気迫に満ちていた。(金も自分で集めに廻ったんだしね)アクセ、ファッション、壁の落書き・・・多数に散りばめたメッセージ。キング牧師かマルコムXかと言えば本音はマルコムXなんだろう(?)けど、もう監督自身は言いたい事を言い切っちゃったのかな。日本の若者がヒロシマ/ナガサキを独自のカルチャーにまぶして表現し、そして次世代に伝えていくって風潮は出てきゃしないのを考えてもアンタはエライ。それにしても最近はどうしちゃったんだ?スパイク・リー・・・。もっともっと「ドゥ・ザ・ライト・シング」しろよ!
シュールなサンタさん 7点(2002-10-21 11:40:28)(良:1票)
32.《ネタバレ》 考えさせられる作品といえばそうなんだけど
映画作品としてはそこまでかな。
イタリア人のサルははどちらかというと口は悪いが街の黒人たちを愛している。
ムーキーにも息子だとさえ言っている。
そんなサルにムーキーは率先して店を破壊して見せる。
うーん理解できないなぁ。
黒人なら正しく理解できるのだろうか。
Dry-manさん [インターネット(吹替)] 6点(2022-05-23 00:10:33)
31.たった1日の出来事だったんだね。
この時代をこの地で生きた人にしか解らないだろうけど、黒人住人たちのいつどこでこぼれ落ちてもおかしくない溢れかけた怒りのコップの矛先が白人ではなくマイノリティっていうのも深すぎる!
人が不快に感じる僅かな事は積もり積もれば間違いなく暴動のきっかけになるよと、怒りや悲しみはその時の感情にまかせると周りのものすべてが見えなくなるものなのだよと…
でも意外とフラットなスパイク・リーの目線がホームレスの“市長”の目に感じた映画だったな。
潤平さん [インターネット(字幕)] 10点(2022-01-24 09:40:01)
30.《ネタバレ》 黒人が悪いのかレイシストが悪いのか?
この物語で、この黒人監督はそう問いかけていて、そして、それはお互い様という立場をとっている。
なので、単なる差別映画ではなく、黒人たちもちゃんとしろよと、そういう映画である。
映画としても、飽きさせず、中立な立場が好感を持てる。
シネマファン55号さん [インターネット(字幕)] 6点(2021-09-17 20:26:34)
29.高評を目にし 鑑賞..アメリカ社会が抱える問題を ただただ 滑稽に シンプルに 皮肉った作品..コメディーでもなく シリアスでもない、デフォルメ感たっぷりの演出で 平凡な日常が描かれていきます..(台詞が多くて疲れるし少し退屈に..) そうこうしてると、突然 クライマックスに突入! 予想だにしなかった 結末が!!! ふ~ん そういうことね~ なるほどね~
コナンが一番さん [DVD(字幕)] 6点(2020-09-07 23:39:04)
28.この監督は、自分の作品は20年後も30年後も見られるという意識がないのか、意識して(当時すでに)古臭くしていたのか、単に古くなったのかがわからない微妙な選曲と演出をいつも感じるのだが、この作品は特に違和感を感じる。とにかく古いしダサいしうるさいしついて行けない。ただ価値があるのはLA暴動よりも前の作品ということだ。偏らずリアリティのある群像劇。なぜ今やセンスの無いプロパガンダしか生み出さないようなしょうもない監督と化してしまったのか謎である。
Arufuさん [インターネット(字幕)] 7点(2020-08-10 02:07:32)
27.《ネタバレ》 うだるような暑さが、ストレスを加速させてゆくようなある一日。昼間から働くでもなく徒党を組んでる黒人の若者はホームレスの“市長”を蔑み、年寄りたちは韓国人の悪口を言いながら座っているだけ、店の写真に因縁をつけ、大音量のラジカセのボリュームを絞ろうともしない迷惑客。白人も黒人もアジア人も、それぞれが相手を悪く言い、建設的な意見を言う奴なんかいやしない。愚かで浅ましい略奪行為。“白人警官に殺された6人の黒人に捧ぐ”と掲げてはいたけれど、S・リーの目線は実にフラットで、「差別は許しがたいけど、俺らだってどうよ?」とぶちまけられたかのよう。自らも黒人ゆえに、逆に遠慮の無い抉りっぷりにはたまげた。
tottokoさん [映画館(字幕)] 7点(2013-04-04 17:29:17)
26.《ネタバレ》 終始不安定で危なっかしい。誰が主人公で誰が善で、誰に感情移入して見れば正しいのか全く分からない。そもそもそういう性格の作品ではなかった。スラム街の危ない日常、言語思想の異なる民族が自分勝手に無遠慮に生活している。差別反対、権力反対とソレらしいことを言っているが、正しいことをやれよと。漠然としているがそれがメッセージ。自衛の為の暴力は知性だ、というマルコムXの言葉。この作品に知性と呼べるような自衛的暴力のシーンはあったのか?強いて言えばサルのラジカセ破壊?だとするとこの作品、深い。良い意味で。
ちゃかさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-10-03 17:21:00)
25.《ネタバレ》 戯画化されたスラム街の日常。個性の強い登場人物たちが入れ替わり立ち替わり、繰り返し画面に登場し、この狭いコミュニティの中で、互いに協力し合うのか、反目し合うのか。スパイク・リー監督自身が出演しており、いかにも黒人映画です、という体裁のようで実は必ずしもそうではないのは、映画の中心に置かれている店というのが、イタリア系の一家の店である点。そして映画を見ている我々が最も感情移入するであろうその店が、警官による黒人殺害事件から起こった暴動により破壊されてしまうのだけど、その事件のもともとの発端というのが、黒人青年の起こしたしょうもないイザコザであること。危険な綱渡りでもあるこの映画。白人が観たら「これだから黒人ってやつは」と思われかねない、あえてその設定を選んだスパイク・リー。だけど、おそらくこの作品を観た多くの人は、そんな単純な感想を抱くだけでは済まない、居心地の悪さを感じるはず。その居心地の悪さは、紙幣を丸めて投げつけ合うシーンもそうなんだけど、特に最後にテロップがキング牧師⇒マルコムXの順に流れた時、居心地の悪さは最大限に達する。このようなことは愚かな事だ、という認識も、しかし何もせずにはおれないのだ、という怒りも、どちらも「ほんとう」であることが、キング牧師とマルコムXの二人が並んだ写真かなひしひしと感じられる。この映画、確かに何らの解決を示している訳ではなく、どこか投げ出したように終わってしまう印象もあるけれど、しかし、ユーモアとともにある種の方向性を指し示しているのが、「市長」の存在で、そこに救いも感じさせるところ。あと、これはどうでもいいことかも知らんが、ダニー・アイエロのピザ作りの手つきがかなりテキトーに見えてしまうのだけど(笑)。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-16 16:44:21)
24.《ネタバレ》 ラジオ・ラヒームはラブとヘイトの話をする。正しいことは何なのか、わかっているとも思われるが、行動が伴っていない。でかいラジカセで権力と戦えという音楽をかけて、大儀があるかのように自分の主張でねじ伏せようとする、しかし馬鹿でかい音でコミュニケーションもままならない。その暴力はキング牧師はおろかマルコムXも容認しないであろうが、掲げられるのは彼らの写真という皮肉。誰もが熱くなり過ぎて冷静さを失った夜が明け、DJはこう言うのだ。「今日も暑い!目を覚ませ!」
長谷川アーリオ・オーリオさん [DVD(字幕)] 7点(2012-03-17 14:32:27)
23.黒人・白人という単純な図式ではない点が最大のポイント。黒人たちの愚かさ、ずるさが執拗に描かれており、むしろ黒人たちを戒めるかのような内容に思えた。ただ、彼らが望んでいるのは「平等」などという立派な理念ではなく、雇用や社会保障、教育など、より現実的な支えなのだろう。あの事件の後、ムーキーはあれだけ楽をして給料を得るところがなくなったことを後悔するであろうし、住民たちも美味いピザを食べられなくなって寂しく思うに違いない。あのやるせないラストに最も当てはまるのは明らかにキング牧師の言葉である。マルコムXの言葉もその後に続き、「どちらが正しいのかは分からない」とする解釈が見受けられるが、この映画を観る限り、スパイクリーがキング牧師の言葉の意味を表現したことは明白だ。そもそも彼らは自衛のための暴力などふるっていない。フラストレーションを発散させる暴力に過ぎず、その結果もキングの述べている通りである。メイヤーの像もキングに重なる部分があり、その意味でDo the right thingの「right」をあまりに相対化しすぎることはこの映画の真価を見誤ることになる。この映画におけるthe right thingは少なくともムーキーの選択したようなようなことではない。スパイク・リーの主張が鮮やかに表現されている傑作である。
Balrogさん [DVD(字幕)] 8点(2011-11-14 00:18:42)
22.ちょっと逸れたところから入るが、以前ジョナサン・デミ『レイチェルの結婚』のレビューの中で同監督『サムシング・ワイルド』がスパイク・リーの映画のように云々と書いたことがあったんだけど、そのとき念頭にあったのがこの『ドゥ・ザ・ライト・シング』。でかいラジカセを担いで歩く黒人が印象的だったり、劇中に多彩な音楽がかかったり。あと、『サムシング・ワイルド』は劇中の人物がエンディング曲を歌い『ドゥ・ザ・ライト・シング』は劇中の人物がオープニング曲をバックに踊る。『サムシング・ワイルド』で使われる歌「ワイルド・シング」と「ライト・シング」まで言っちゃうとこじつけか。スパイク・リーのほうが後なので同じニューヨーカーのデミに敬意を表し、また人種のるつぼとしてのニューヨークを描いていることに対してのリスペクトなのではと。いや知らんけど。と、そんなことを書いてると内容に触れるスペースがなくなってきたのだが、要するに何が言いたいのかというと、何かとメッセージ性を語られる監督だけど、実はメッセージよりも映画としての見せ方の工夫とかのほうにしっかりと力が入ってて、それゆえにメッセージがどこか冷めた視点となり、結果映画がより深みを得ているんじゃないかと。この作品は特に。
R&Aさん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-19 15:15:24)
21.《ネタバレ》 ○黒人を題材にした映画では外せない一本。スパイク・リーのデビュー作であり、集大成に様な気もする。俳優としても重要な役割を演じている。○いろんなエピソードが一気にラストへ集約され向かっていく。そして終盤、一度火をつけてしまった花火のように画面の中で次々に爆発していく。非常にエネルギッシュな映画だった。
TOSHIさん [DVD(字幕)] 9点(2009-05-10 22:09:06)
20.とにかくやかましい黒人映画で、みんながみんな怒鳴り散らすので嫌になってしまいます。それに加え、登場人物たちのほとんどがクソヤローです。これじゃわかりあえないよな・・・。
すべからさん [DVD(字幕)] 6点(2008-06-24 18:10:56)
別のページへ
新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順】
12
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 39人
平均点数 7.49点
000.00%
100.00%
212.56%
300.00%
425.13%
500.00%
6615.38%
71128.21%
8512.82%
91128.21%
1037.69%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.50点 Review2人
2 ストーリー評価 6.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.33点 Review3人
4 音楽評価 8.00点 Review2人
5 感泣評価 Review0人
chart

【アカデミー賞 情報】

1989年 62回
助演男優賞ダニー・アイエロ候補(ノミネート) 
脚本賞スパイク・リー候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1989年 47回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
助演男優賞ダニー・アイエロ候補(ノミネート) 
監督賞スパイク・リー候補(ノミネート) 
脚本賞スパイク・リー候補(ノミネート) 

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS