124.《ネタバレ》 素晴らしい。
この企画が製作会社の審査を通り予算を得て、こうして世に出てくると言う正に奇跡と言える出来事にまず感謝したい。
ほんの数年前まで、まさかQueenが題材の映画がドキュメンタリーでは無く生身の俳優による演技で製作されるとは夢にも思わなかった。
私は30年超の自称「筋金入り」のQueenファンだ。なので以下レビューには思い入れが大量に盛られている事をご了承頂きたい。
Quennの魅力は本当に沢山ある。代表的なものは煌びやかなメロディ・音飾による世界観や、フレディ・ブライアン・ロジャー・ジョーンと言う
個性的且つ才能溢れるメンバーの集合体である事だろうか。
本作を観て、私は改めてQueenの楽曲に込められた詩のもつ意味・そして素晴らしさを再認識した。
全ての楽曲には生み出された当時の各メンバー達の境遇や思いが色濃く反映されているのは当然だが、
本作を観て私は彼らが送り出している曲は、市井の人々への普遍的な応援歌なのだ言う思いを新たにした。
共感出来る所が沢山あるからこそ、国境や言葉の違いを超えてQueenの楽曲は拡がり続け、言語は違ってもコンサートで皆が大合唱し、
沢山の楽曲が今も尚世界中で聞かれ続けている。
見事なまでに再現されたLive Aidの一幕、We are the Championsを泣きながら嬉しそうに歌う会場の人たち、
楽しそうに観客と呼びかけ合うフレディの表情、そしてフレディを見守る(そう、まさにQueenとは他3人のメンバーがフレディを見守る事で
成り立っていたバンドなのだと私は今でも信じている)メンバーの優しい表情、的確な歌詞の翻訳も有り、涙腺崩壊とはまさにこの事だ!!
一番好きな曲であるRadio Ga Gaが取り上げられた事も嬉しい。
次回は一番後ろの席で観て、他の皆さんに迷惑を掛けぬ様にQueenやウェンブリーに集った観客と一緒に両手を高く掲げたいと思う。
最後に、本作を鑑賞される方は言うまでも無くLive Aidの再鑑賞と、可能ならばアメリカのTVドラマ「The Pacific」の鑑賞を強くお勧めしたい。
フレディを演じたラミ・マレックとジョーンを演じたジョー・マッゼロが競演しており、特にラミ・マレックは観る側に強烈な印象を残す役柄を
熱演している。 個人的には二人の再共演も嬉しいサプライズだった。