2.《ネタバレ》 映画の主人公は確かに井之頭五郎なのだが、お話の内容は孤独のグルメじゃない感じがする。というか、年末にやるスペシャルである。スペシャルではよく頼まれ事を断れない人の良い五郎さんだが、いくらなんでも昔飲んだスープを飲みたいなんて、無理に決まってる。味なんて、人に伝えたり聞いて理解するのが一番無理なジャンルのモノではないだろうか。そういうことを独特の表現で(心のなかで)呟くのが孤独のグルメの面白さだというのに
。
始まりこそパリから始まるが、結局活動の殆どは日本と韓国。それほどのスケール感も出てはいない。
そして劇中の五郎さんの行動があまりにも愚かで驚く。パドルボードの冒険もそうだが、知らんキノコなんか食っちゃいけないものの代名詞だ。長年見続けてきて、それなりに好感度高いキャラクターなんだから、あんまりバカっぽくしないで欲しいなぁ。
さてお話の中心のスープだが、最初の老人の話から和テイストを想像していたのだが、五郎さんの頭の中では中華のラーメンスープと結びついたらしい。尋常でない違和感。ラーメン屋再生の話をやりたかったのか?というか『タンポポ』オマージュだってラジオで松重さん語っていたが、無理筋だろ。最後にお店ロゴの入った丼とスープを内田有紀に送ったのは良かった。安易に復縁しないのもホッとした。
なんだか気に入らないことばかりなのだが、井之頭五郎というキャラクタの新たな活躍に6点あげちゃいます。結局好きなんだな。