51.《ネタバレ》 この『マタンゴ』というタイトル。コレに惹かれて観る前から「マタンゴ!マタンゴッ!」と盛り上がっていた。ドラクエの敵キャラ“おばけきのこ”を見ては「マタンゴ!」と言い、自らを鼓舞してきた。なもんだから、実際に観て失望しないか?という不安が……。そんな不安はさておき、観ました、観ましたよ。ちょいセレブな感じの若者7人のヨットクルーズ。そのときの音楽がとても楽しくで期待感が増幅。それもつかのま、嵐に合えば、あっと言う間に仲間割れの予兆が!期待どおりに話が進む。ラジオはすぐに電池切れ。マタンゴがいつ出てくるかと楽しみに待っていた30分。マタンゴと名付けられた巨大キノコの標本?が出てきたときに期待感は最高潮へ。難破船の中がむせそうになるくらいカビ(胞子)にまみれているのも、観ているだけで気持ち悪い。その後もオキマリのパターンでストーリーが突き進む。仲間割れどころではなく、狂ったうえでの喧嘩、殺人、裏切り、出し抜き……人間のエゴが露になって、なかなか醜い展開となる。はっきりいって後味は悪い。それにしてもどーして、マタンゴが人間を襲うのか?がわからなかった。それが明らかになったのはDVDの特典映像「予告編」を観たとき。じ、実は、マタンゴ……吸血モンスターだったのだ!!いやぁ、気付かなかった。それはともかく、私もプロフェッサー同様、あの島に行ったとき、愛する人と一緒にキノコとして生きるのが正しい道だったよーな気がしてならない。《印象に残ったセリフ》「あいつら半分キノコだ!」←真剣に言っているのが、妙におかしい。 【元みかん】さん 5点(2005-01-13 23:39:11) (笑:4票) |
50.《ネタバレ》 TOHOSCOPEと誇らしげに始まるカラーシネスコの気合の入った映画で、出だしの東京の夜景もカラーならではの美しい映像、期待が膨らみます。しかし、だんだんと期待はずれ感が大きくなり、途中からはガッカリ感のみ。尺が短かったので最後まで見れた感じ。 基本となる設定、ストーリーの幹は名作にもなり得るアイデアなのに、ぶち壊すような展開、脚本にガッカリ感が漂う。カラーシネスコの威力と、特撮(特殊メイク)技術と、水野久美の妖艶さとに頼って、脚本をサボったような印象が否めない。 漂流する7人のキャラを、緻密な心理描写もなくあざとい演技だけで安易に見せすぎ。難破船の成り立ちも、マタンゴの行動も納得出来る理由提示もなく投げっぱなし。 といいつつ、この映画全体の雰囲気は、ガッカリ感を含めて、不思議に魅力があり、ツッコミまくって見るタイプの映画ではないのだが、何故かB級映画ファンとして心にひっかる。 しっかりとシナリオを練りなおしてリメイクしてはくれないだろうか、、「マタンゴ」が地味で不気味すぎて多分無理だな。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-02-11 23:09:53) (良:2票) |
49.《ネタバレ》 もう60年以上前の怪奇特撮映画ですが、意外と本質的にはホラーや特撮ものよりはハード系人間ドラマ=極限状態での浅ましい人間性の描き出し、の方がワリとメインって作品に見えてまして、その意味ではロメロの初期ゾンビ映画とかの先行作的な位置づけ…みたいな感じも覚えますかね。ドラマにせよ・特撮にせよ、今観ると多少チープ+まま娯楽映画的なつくり込みの深さ、だと思われるのも確かではあるのですが、それでもその(実は上映時間の大半を占める)ドラマ部分の陰湿な居心地の悪さとゆーのは、今作が多くの人の記憶に鮮烈に残ってるってコトのワケがいとも簡単に理解できる…みたいなショッキングな代物だったと思うのですよね。登場人物にはモデルが居るってコトらしーのですが、そーいうの関係無くとも比較的みんなキャラクターのつくり込みが上手くいってたと思いますし、演技の方も総じてソレにハマってた…とゆーのがひとつのポイントかな~と思われますかね。またもう一つ、現代社会に毒されたこの連中は結局マタンゴなんて居ても居なくても(同じ状況ならば)いずれは破滅しただろう…みたいな全体構造が在るコトにも(個人的には)一応筋が通ってたと思えたコトも含めて、今回再見してもやっぱドラマとして全体的に好く出来てるよな~と思っちゃったのですよね⇒なので1点加点しておきます。 プラスその上で、終盤はやっぱシンプルにかなり怖い・悍ましいのですよね⇒いま観直しても尚、ちょっとゾクッとしちゃいました。昔の特撮のこの感じの不快な「音」とか、あとは前述どおり(ココでも)演技のハマり様=作中イチバン印象的なのってやっぱ水野久美さんだと思うのですが、彼女が妖艶にも人間でなくなってゆく様子なぞも、やっぱ素晴らしかったと思うのですね。観てないって方は、ぜひ一度は観た方が好いかもな~と思ってしまう様な良作クラシックでありますね。 【Yuki2Invy】さん [DVD(邦画)] 7点(2024-03-26 16:42:00) (良:1票) |
48.《ネタバレ》 東宝特撮にはいわゆる“変身人間シリーズ”というジャンルがありますが、本作はその作品とは明らかに違う独特なテイストを持つ異色作だと思います。これは星新一や福島正美が原案に係わっているところが大きいでしょう。「観客対象が大人なのか子供なのか判らん」という声も聴きますが、東宝特撮は『怪獣総進撃』あたりまでは(これでも)アダルトを想定して撮られているので、こういうダークなストーリーテリングは見受けられないことはない(変身人間シリーズも総じて暗いお話し)。この映画が他の東宝特撮とは決定的に異質なのは、「明るく楽しい」がモットーの東宝としては珍しく人間の闇というかドロドロの関係性を強調した脚本で、これは大映の初期ガメラにも相通じるところがあります。残念なのはやはりマタンゴ人間の造形センスで、誰が見てもキノコ雲のカリカチュアだと感じると思います。これはもともと製作側の意図するところでもあり、初期デザインはもっと露骨にキノコ雲に寄っていてこれでも修正されたものなんだそうです。 とは言っても久保明に始まり久保明で終わるストーリーテリングは、初見の時は凄まじい衝撃を受けましたよ。あの難破船の正体が最後まで謎のままで終わる不条理さがこの映画に深みを与えている感じがします。そして個人的にいちばんショックを受けたのは、あの小泉博がすました顔してヨットで単独逃亡しちゃったことですね。ふつう上手い俳優なら、表情なんかにこの艇長の人間的な弱さを伏線みたいに表現するでしょうが、役者としては不器用な小泉博なんでいつも通りの真面目キャラの演技で通し、それがかえってサプライズを強調させる効果があったのは皮肉です。そしてこの映画の最大の謎は、果たして久保明はマタンゴを食べたのか?ということになるでしょう。昔から自分なりの解釈は、彼は歯をくいしばって頑張ったのに島に君臨するスーパーナチュラルな作用で、結局マタンゴ人間化してしまったというところです。だからこそ、好きな女性と供にマタンゴ人間になって幸せに暮らすという人生の選択に失敗した結末が強調されるんじゃないでしょうか。 余談:こんなドロドロ人間関係の七人でしたが、水野久美がインタビューで語っているところによれば、ロケはキャンプ気分でみんなとても楽しかった思い出になっているとのことです。役に成りきらされるメソッド演技で撮影されなくて良かったですね(笑)。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-03-18 20:37:35) (良:1票) |
47.《ネタバレ》 60’s意識高い系リア充共が乗ったヨットが難破。漂着した先は鳥も近寄らぬ謎の無人島。 和気藹々としていた彼らも不安と空腹が心を狂わせて行く。今でも全然古臭く感じない弱い心のぶつかり合いっぷりはなんとも生々しい。だんだん感情と暴力がエスカレートしていく様はそれだけでも十分サスペンスとして成り立っている本作。しかし本作の主人公はなんといってもキノコ!マタンゴ! キノコの誘惑!そして恐怖はシュールだけど恐ろしい!美味い!そしてトリップしちゃって気持ちが良くなっちゃうキノコにみんなメロメロ!でも危ない!食ったら最後キノコ人間になってしまう!だがキノコの甘美な誘惑に次々と負けてくリア充達。キノコ人間に囲まれる様は側からみればシュールですが本人にとっては絶叫するくらいの恐怖! ラストの締めもなかなかキマっていて最後の最後までまでドキドキハラハラの映画でした。 ちなみに特撮的にはキノコ人間も良いですが病院から見えるイカれたネオン街のミニチュアもイカしてました。うーん、マタンゴ! 【えすえふ】さん [映画館(邦画)] 6点(2018-09-26 11:38:55) (良:1票) |
46.《ネタバレ》 アダムとイヴの昔から禁断の果実・食物は人を惑わせる。本作は漂流サバイバル+怪奇映画の形を取りながら人間の本質に迫ったもので、マタンゴが核実験の産物と臭わせるところに批判精神が読み取れる。文字通り「キノコ雲」を想起させる造形だが、デザインは小松崎茂?ほほお―。 孤島を舞台に、極限状況に追い詰められた人間がむき出すエゴイズムと欲望が描かれ、ネオン輝く大都会と無人島の対比を通して、生きるとは何かを問いかけてくる。所詮、一皮むけば大都会に渦巻く欲望も孤島の欲情も似たようなものだろうが。 理性(人としての死)か欲望(キノコ化しての生)か究極の選択を迫られたとき、人はどのような行動をとるか。人間本位で考えがちであるが、一歩引いて考えればマタンゴ化して生きるのも自然の営みの一部といえる。生き残った村井が発するセリフ(島に残った恋人への思い)が象徴的だ。 7人の登場人物中、妖艶な悪女を演じる水野久美は最もインパクトがある。マタンゴ化して姿が変り果てる男たちに対して、キノコを食べるごとに妖しさ・毒々しさを増してゆく久美サマは怖く、美しい。 マタンゴの襲撃を逃れ、最後まで人間性を保った男が精神病院の中で後ろを振り向く一連の展開は、「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」に先立つこと5年、ゾンビ映画の先駆者的な位置付けができるだろう。衝撃的なラストシーンはトラウマのごとく記憶している。 この映画を観てからキノコを食べられなくなった体験談がネット上で散見されるが、自分は何ともなかったなあ。いろんなキノコを喰ったが、幸か不幸かマタンゴには成ってない・・・・・フォッフォッフォッフォッフォッ。 【風小僧】さん [映画館(邦画)] 7点(2016-07-10 10:58:41) (良:1票) |
45.《ネタバレ》 先ずレビューの前に私が高校生の時、この映画『マタンゴ』のことを豪く熱く語る同級生が居て、事ある毎にマタンゴ、マタンゴと連呼し、そのしつこさからソイツ自体がマタンゴというあだ名をつけられ、3年間みんなから“マタンゴ”と呼ばれ過ごすことになった同級生(今、思い返すと何となくキノコっぽい奴でした・・・確かに)を思い出しつつの、念願叶っての鑑賞です。 最初のスタッフロールで原案・星新一って出たから期待したんだけど・・・ 観終わっての素直な感想は、よく私の同級生はこの映画を熱く語れたもんだと感心しました。 だってキノコが・・・ キノコの怪物が滑稽で襲われているのに、戯れて遊んでいるように見えるんだもの・・・ 何か、中途半端に漂流モノとして真面目な作りなので退屈しちゃうとこもあり、どうせならもっとオチャラケて作っちゃえば良かったのに・・・と。 まぁ、観る年代でも印象変わる映画なのかもですが、オッサンになってからの初見はキツカッたです。 気になったのは、生き残った人は、キノコを食べてないけど胞子を吸い込んだかしてマタンゴ予備軍になったんですかね~? それとも誘惑に負けてコッソリ隠れて食べてたんですかね・・・? おっと結構熱く語っちゃいましたが、マタンゴとは呼ばないで下され~。 【ぐうたらパパ】さん [DVD(邦画)] 3点(2012-05-15 13:43:38) (笑:1票) |
44.《ネタバレ》 (2008年映画メモをもとに) 気持ち悪いです。 ついにおマタンゴ拝見しました。 マタンゴとはなんとも毒々しいく強烈なネーミングなんでしょう。 作品も同様に毒々しい作品です。 この迫りくる恐怖と気持ち悪い感じはホラーの傑作です。 (それとは違う意味で)冒頭で船内のセレブな感じがキモかった。 廃船の国籍が分からなく得体の知れない研究がされていたという不気味さは効果的。 突然変異ってバイオハザードやん。 ゾクゾクする。 そしてこの作品最大の功績はキノコです。 毒キノコをテーマにした着目点はレベルが高い。 僕はキノコやコケやカビみたいに湿気の多いジメジメした感じが大好き。 んで、そういうのがじわじわと迫ってくる恐怖感がこの作品は素晴らしい。 とくに、不気味な足音を響かせて夜の船内に入ってくるあれには参った。 、、、、こういう恐怖のサバイバル状況におかれると、女性がいやにも色っぽく見えてくるのが不思議だ。 森に入ったときの不気味な声がヤバい。 最後の「センセー」って声が不気味だった。 精神病院の窓からみえるネオンの光も、華やかだけど毒々しいのかも。 マタンゴ島も現実もそう変わらないってか。 この迫りくる恐怖と快楽からは決して逃れることのできない!究極の毒々サバイバル・ホラー! 【ゴシックヘッド】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-03-01 01:20:06) (良:1票) |
43.《ネタバレ》 怪獣ものかと思ったらシチュエーションスリラーに近い。無人島ってことで「蝿の王」にも近い。そこに怪奇ものが加味されるからんだけど、マタンゴなかなか出てきません。引っぱります。だからシチュエーションスリラーとしての面白さがあるわけなんだけど、まあ面白いと言っても知れてます。だって、こいつの本性ってこんななの?とか、こいつが裏切っちゃうわけ?とかないし(最初から本性悪そうにしか見えない)。で、いよいよマタンゴ登場です。襲ってきません。いや、襲ってるんだけど全然怖くないです。気持ち悪いだけです。『エイリアン』みたいな密室パニックになりません。マタンゴが出てきても相変わらず人間ドラマです。キノコを食うか食わないかの葛藤ドラマです。そのキノコはめちゃくちゃ美味しいらしい。で、最後まで食べなかった大学の先生だけが日本に帰ってこれるのだ。彼は欲望に勝ったのだ。葛藤を克服したのだ。多勢に流されずに人間であり続けようとした男。空腹に惑わされずに生還した男。最後に勝者の顔が映される。食っとるやんけ! 【R&A】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-03-11 17:45:40) (笑:1票) |
42.《ネタバレ》 「マタンゴ」何てタイトルなんだ?たった一文字「マ」があるとないとでかなり違ったイメージを抱かせる。「タンゴ」と「マタンゴ」では明らかに違うだろう!「タンゴ」だと踊りだしたくなる。ところがこれがたった一文字「マ」の字が加わるたけでかなり違ったものになってしまう。「マタンゴ」だと踊りだしたくはならないだろう!踊るよりもまず間違いなくぶっ倒れてしまうだろう!「マタンゴ」いやあ~何だかわけの解らない意味不明なタイトル、そして、見ているとこの映画のマタンゴなるあの何とも不気味な形と色をしている物体、その正体がキノコであるという恐ろしさ、もしもこれがキノコでなくて違う食べ物だったら?マタンゴの正体が毒キノコであるからこそのこの不気味さ、そして、そんなマタンゴに囲まれ美味そうにキノコを食べる水野久美の顔付き、あの口元のいやらしさ、もしも、私がキノコだったらスーパーマリオに喰われるよりも絶対に水野久美に喰われる方が良い。そのぐらい水野久美のキノコを食べる時の美味しそうな食べ方が忘れたくても忘れられなくなりそうです。えっ?何々?水野久美に喰われるならスーパーマリオに喰われる方が良いって?そうかなあ?どうせ喰われてしまうならスーパーマリオよりは女性としての怪しさ、フェロモン全開の水野久美に喰われる方が良いじゃん!私が男だからだって女の人ならそう言うかもしれないけど、男ならきっとそう思うはずです。これは男心を上手くくすぐりながらも人間のエゴイズム、嫌らしさを描いた何とも不気味で本当に恐い恐い映画です。間違っても幼い子供に見せる。お奨めする。一緒になって見るような映画ではありません。 【青観】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-02-24 17:17:59) (良:1票) |
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41.「 飢え知らず 無人島での 非常食 心も体も トリップできます 」 詠み人 素来夢無人・朝 |
40.この映画は、20数年前にテレビで見たことがある。その時のラストシーンの印象が強烈だったのを覚えています。DVDになったので、あらためて観ましたがラストが分かっていてもけっこうどきどきしました。隠れた名作だと思います。ただ、鏡を割った事情などをもっと不気味に引っ張ってほしかったですね。一緒に鑑賞していた中学生の息子が、ホラー映画では恐がらないくせにとても恐がっていたのが印象的。 【ジブラルタの星】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-08-10 16:01:10) (良:1票) |
39.どーしても観たい、観てみたい、衝動にかられてDVD買ってしもたんよね。結構高かったけど。だって、あのキノコの怪物、とっても興味ひかれる造形してるんやもん。んで観てみたら、役者の演技が昔風やし(あたりまえか)、マタンゴがイマイチ何をしたいのかが、よくわんないっていうか(なんか人の襲い方が驚かしてるだけ?)、全体的に、あんまりたいした映画じゃなかった。買って観るほどの映画じゃなかった。だからマタンゴ買って後悔しました。ある意味これもマタンゴ効果かな。人間、欲求を抑えるのは難しいなー。マタンゴになる気持ちちょっとわかります。そんなマタンゴな自分に3点。 【なにわ君】さん 3点(2004-09-02 14:11:17) (良:1票) |
38.《ネタバレ》 点数をつけるのがかなり難しいです。途中までかなり真剣にみてしまいました。難破船の中で互いにもめながら統率をとっていくのかと思いきやそういう映画と違うんですね。ラストは社会派ってな感じでちょっとすくい用の無い終わり方なんですがこれまた,ありそうで最近見かけないラストでインパクトあるなあ。マタンゴにやられた人間も多数いるが人間同士で殺しちゃったのもいるよっていうのが,これまた在りがちなんだけどとっても緊迫感がある。殺すときはあっという間だけど。現在見るとかなり笑える部分があるけど当時はどうだったのかなあ。「マタンゴ」を見られた方は「奇岩城の冒険」も是非御覧になって下さい。頭の中がかなり混乱してきます。マタンゴに酔っちゃうシーンに3点とキノコ人間に2点。閉ざされた空間ドラマに1点。ラストのネオンの明かりに1点。 【蝉丸】さん 7点(2003-11-05 22:36:35) (良:1票) |
37.《ネタバレ》 特撮ホラー。友人同士男女7人が、ヨットで航海中に嵐に会い、無人島に漂着し、サバイバル生活を送ることになるも、食料が絶対的に不足しており、パニックに陥いっていく一方で、島に潜む謎に侵食されていくというようなお話。シンプルながら、サバイバル要素、パニック要素、ホラー要素が盛り込まれていて、飽きさせません。ホラーの部分では、敵の攻撃力も大したことないし、見た目も大して怖くないのに、ハラハラ、ドキドキ感はかなりのもので、大したものです。嵐の中、波に翻弄されるヨットや、カビに覆われた難破船内部や、きのこに覆われた森の中など、妙に力作で感心してしまうところがある一方で、航海シーンの明らかな合成や、着ぐるみが襲ってくるシーンなど、安っぽくて苦笑してしまうところもあり、ムラが激しいのですが、何とも言えない味わいということにしておきましょう。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 5点(2024-02-26 19:27:51) |
36.《ネタバレ》 「あいつら半分キノコだ!」 これに爆笑。 でもこれって笑っていいとこなのか? 見るべきスタンスが最後まで分からず。 都会の暮らしに対する風刺も効いていたし。 愉快に見られたので、小難しく見ていて苦痛な映画よりだいぶマシだった。 人間は窮地に陥ってこそ理性を保ち、利己的にならずべしと勉強になった作品でした(これはマジ)。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-09-10 20:26:06) |
35.《ネタバレ》 子供の頃にTV放送(〇〇映画劇場的な)で観た時の恐怖は今でも強烈に印象に残っている。私の中では日本の恐怖映画(ホラー映画ではない)の中で5本の指に入る傑作として認知していたが、久しぶりに観るとやはり粗が目立つ。が、丁寧な造りで構築された人間の弱さゆえの狂気の沙汰は、今の時代にも通用する恐怖を色褪せさせることはない。 【リニア】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2017-09-18 01:27:18) |
34.《ネタバレ》 いい意味でひどい映画だった。 オープニングが精神病院からやし、船内の人間関係が最初っから良くないので始終暗い。 無人島に漂着したのに海洋ロマンのかけらもない。 マタンゴ自体はそれ程印象に残らなかった。 それよりも役者達の怪演が印象に残った。 この映画一体誰が対象だったんだろう。 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-02-13 21:40:50) |
33.《ネタバレ》 処女性・人間性の象徴である明子と食欲・性欲の象徴である麻美の奪い合い。弱い男は欲に負けて麻美を奪い合い、無事食欲・性欲を手にしたら今度は人間性も…ってそんな都合のいい話はなかったね、という話。あんまり好きではない。 思ったよりもキノコ人間が人間らしくてがっかりしたけど、特撮は良かったのではないかと思います。異世界感がありました。徐々にキノコが身体を支配しつつある光景は怖かったし、ラストのドッキリもいい感じでした。筋肉少女帯の『マタンゴ』という曲は「タバタバ胞子を振りまくよ」と歌っていたので、多分胞子にやられたんでしょうね。あの島に流れ着いたが最後、キノコを食おうが食わまいがキノコになるということか。 【カニばさみ】さん [レーザーディスク(邦画)] 5点(2015-05-22 21:14:52) |
32.《ネタバレ》 最初にこれを見たのは比較的若い頃だったと思うが、その時点では、極限状態のもとで脆い人間関係が崩壊し、個人の欲望が剥き出しになる展開に嫌悪感を覚えた。また普通、この手の話では最低でも主人公とヒロインがペアで助かるのが常識だったが、この映画では「恋人にもキスさせない」清純派の女性が快楽の森に取り込まれてしまう結末が衝撃的で、とにかく感覚的に嫌な映画という記憶が残った。しかしいま見ると、そういった人の神経を逆撫でする要素もそれほど気に障らないのは、要は自分が歳をとったせいかと思う。 一方で、同時上映の若大将映画の主人公がヨット部員だったというのは偶然とも思われない。この映画では、大学で同期だった金持ちと貧乏人の息子が友人のようでいて実は越えられない壁があるという設定になっており、若大将映画では表面化していないものをわざわざほじくり出して見せたようなのが皮肉に感じられる。 ところで、この映画にはホジスンの原作から直接翻案した小説版があり、読むとシンプルな内容で不可解な点はない。しかし映画化に当たって付加したと思われる部分に関しては少々難があるように思われる。文明批評的な意味があるのはわかるが、生存のためにキノコに手を出すことと、快楽への欲求を区別なく扱っているのは納得できず、また最後の特殊メイクについても製作側の意図がはっきりしない(ネット上には非常に興味深い解釈もあるが転載は控える)。そのため全体として収まりの悪いストーリーになっていると感じられたのは残念である。 なお個別の場面としては、女性二人が雨の中を食料採集に出て、海岸で岩海苔か何かを取っている間、二人の頭の中でそれぞれの“東京の音”が鳴っているところは印象に残る。ここで流れる「水の溜まった…」の退廃的で物悲しい歌と、病院の場面で見える毒々しいネオンサインが、自分にとってこの映画のイメージを決定づけており、そのおかげで難はあっても低い点をつける気にはならない。また自分などが指摘するまでもなく、水野久美さんの魅力満開の映画でもある。 【かっぱ堰】さん [映画館(邦画)] 7点(2013-05-27 18:59:14) |