36.《ネタバレ》 2023/10/17 NHK-BSで放映 録画して見ました。
この映画を見るのはおおよそ10回くらい。最初はTVの洋画劇場で。8年くらい前、福井の映画館で特別上映されて初めてスクリーンで見た。
改めて見たが、うーん。古いとは感じなかったなぁ。ともかくもカンヌのきらびやかさ。それがとても目立つし、ドロンがダクトを這いずり回る。網になっていて、下のカジノで金持ちが遊んでいるのを同時にカットに入れるのは、庶民の金へのあがきを示しているのかな?
この映画で対比的なのは、モーリス・ビロー演じる義理の兄のルイ。まっとうな人が犯罪に巻き込まれて悩むが、仕事としてはきっちりする。そこが面白い。
ギャバンは強引であるが冷静。それに引きずられるルイ。フランシス(ドロン)は確実に仕事をこなす。
昔ね、当時の彼女とこの映画のビデオを見た。「あんた、この女ええと思う?」踊り子さんのカルラ・マルリエさんを指さす。
「いいやー。そんなにいいとは思わん」そう言う痴話げんかっぽい会話を思い出した。
「フランシスは楽屋に入れれば誰でもええんよ」「あんたもそうちゃうん」「そんなことないて」、、、てな具合
だが、あの踊り子さんにはやっぱり未練があるんだろう。有名人の座るテーブルの側にノコノコ出てしまって写真に写ってしまう。そこから、歯車が狂い出す。
プールでのシーン。ミシェル・マーニュの音楽が実に効果的。まあ、最初のタイトルバックからしてかっこよすぎる。
1963年の作品とは思えない。誰かリメイクした?
プール。意味ありげにうろちょろする警察・カジノ・マスコミ関係者。彼らの動きと音楽が上手くコラージューしてる。
そして、ギャバンがほとんど動かない。観客は動かないギャバンにどうしても視線が集まる。
それが横の対比。で、下から現ナマがふわりふわりと、、、くーーー! これはかっこいい。こんなシャシンを取りたいと誰もが思う。
「御金蔵破り」を作りたくなった日本映画人の思いがよくわかるね。
んで、60超えて判る。ヴィヴィアーヌ・ロマンス姐御。ムショから出てこんな妖艶な古女房いたら、俺ならガマンでけへん。
ま、そっちの頑張りでは無いからなのね。
反対に初期計画者のサウナのオーナーは、体がもうだめなんでしょうね。年越えればそっちに意識行くわ。
ま、しばらく何回も見る。名画や。