1.《ネタバレ》 川島先生日活第1作。
蛙とその鳴き声から物語が始まり、日本の人口増加問題の深刻化について加藤武のナレーションが入るのですが、途中、どんどんテンション上がっていく。もう川島独特の切り口が堪らない。
序盤の国会(厚生委員会)シーンでの山村聡(厚生大臣)と菅井きん(野党議員)の質疑の応酬、秘書官(小沢昭一)が答弁書を大臣にサッと入れたりする場面などは、本物さながらリアルです。ヤジとそれに反応して爆笑する場面まで演出されていて面白い。
風刺喜劇と言っても、トーンは若干落ち着き加減。その分、洒落ていて川島監督独特の癖・ドタバタも所々に出ている。とにかく人を動かしてテンポを出す演出方法には恐れ入ります。
豪華なキャストも魅力で、小沢昭一やフランキー堺、三橋達也に山田五十鈴も出演。その中でも、東野英治郎の仮病を使うシーンなんかは好きですね。山村聡を仮病を使って丸めこむのですが、娘が「まるで東野英治郎のようだわ」ってウケました。
北原三枝のナイスプロポーションにうっとり。才色兼備の大臣秘書役はピッタリ。
ラスト、みんなが倒れてドタバタする川島らしい終り方が○。