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愛を読むひと

[アイヲヨムヒト]
The Reader
2008年上映時間:125分
平均点:6.65 / 10(Review 78人) (点数分布表示)
公開開始日(2009-06-19)
ドラマラブストーリー法廷もの戦争ものロマンス小説の映画化
新規登録(2009-02-20)【尻軽娘♪】さん
タイトル情報更新(2022-05-02)【イニシャルK】さん
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監督スティーヴン・ダルドリー
キャストケイト・ウィンスレット(女優)ハンナ・シュミッツ
レイフ・ファインズ(男優)マイケル・バーグ
デヴィッド・クロス〔1990年生〕(男優)若き日のマイケル・バーグ
アレクサンドラ・マリア・ララ(女優)若き日のイラーナ・メイザー
ブルーノ・ガンツ(男優)ロール教授
レナ・オリン(女優)イラーナ・メイザー / ローズ・メイザー
マティアス・ハービッヒ(男優)マイケルの父 ピーター・バーグ
カロリーネ・ヘルフルト(女優)大学の法科習生である女子学生
ブルクハルト・クラウスナー(男優)判事
スザンヌ・ローター(女優)マイケルの母 カーラ・バーグ
シルヴェスター・グロート(男優)検察審議員
岡寛恵ハンナ・シュミッツ(日本語吹き替え版)
宮本充マイケル・バーグ(日本語吹き替え版)
櫻井孝宏若き日のマイケル・バーグ(日本語吹き替え版)
原作ベルンハルト・シュリンク「朗読者」(新潮社)
脚本デヴィッド・ヘア
音楽ニコ・ムーリー
編曲ニコ・ムーリー
撮影クリス・メンゲス
ロジャー・ディーキンス
製作アンソニー・ミンゲラ
シドニー・ポラック
ヘニング・モルフェンター(共同製作)
製作総指揮ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
配給ショウゲート
特殊メイクマシュー・スミス
特撮フレームストアCFC(視覚効果)
ダブル・ネガティブ社(視覚効果)
美術ブリジット・ブロシュ(プロダクション・デザイン)
衣装アン・ロス〔衣装〕
編集クレア・シンプソン
字幕翻訳戸田奈津子
その他アンソニー・ミンゲラ献辞(in loving memory of)
シドニー・ポラック献辞(in loving memory of)
ニコ・ムーリー(指揮)
あらすじ
15歳だった僕(マイケル)はある日帰宅途中に嘔吐し、30代の女性ハンナに介抱された。病気恢復後、お礼に行って僕は彼女と肉体関係を持つが、その後彼女は訪問する度に必ず文学作品を朗読するよう僕に命じた。だが、ハンナは突然街を去り、僕は大学法学部に進学して遡及効のナチ戦犯への適用を研究テーマにする教授のゼミに所属した。そして教授の引率で傍聴に行ったナチ戦犯の法廷で僕は被告席に座るハンナと再会した。記憶の中の彼女と法廷での彼女の答弁から彼女が文盲だと僕にはわかった。文盲をひた隠しにするハンナはどう裁かれるべきなのか。。。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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78.《ネタバレ》 【ネタバレ注意】
例によって予備知識なく視聴。
序盤はただのおばはんと若造との危険な情事の話かと思って、ダラダラと「ながら見」していたのですが、実はまった違う重~い話でした。まるで実話のような展開に少しイラっとすることもあるんだけど、その歴史的背景とか文盲に対する思いなどを視聴後に改めて調べてみると、よく練られた話だということが分かります。
これ以上の愛情の示し方はなかった。
めたもんさん [インターネット(字幕)] 6点(2021-01-29 23:34:01)
77.《ネタバレ》 見終わって腑に落ちなかった点がヒロインが文盲を恥じる点ですが、他のレビュアーさんの原作を踏まえての評価を見て、なるほど納得はしました。演出やナラティブは非常にスムーズで静かな感動を覚える点など、さずが、スティーブン・ダルトリー才能あるなと感心しました。ただ、原作を読んでから見たほうがさらによりその描いているものの深さがわかったので、映画だけではこの点数とします。あと、不謹慎かもしれませんが、生き残った告発者がアメリカで成功し、ハンナは獄死するこのコントラストも監督は狙ったのかな?(原作を読んでないのでわかりませんが)
エリア加算さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-07-25 22:56:23)
76.予備知識なしで視聴。
最初はエロい展開有りの、恋愛ものかと思いながら見ていたが、ハンナの少々エキセントリックな部分(吹き替えの声がイメージと合わなかったせいもあると思う)に嫌気がさしていたが、中盤からのガラッと印象が変わる展開にハマってしまった。
ハンナに対する印象は最後まで変わらなかったが、いろいろ考えさせられる良い映画だったと思う。
主人公が最後、本当は誰かに話したいのに誰にも話せない、安易に話せない秘め事を最愛の娘に話す気持ち、良く分かるな。
misoさん [地上波(吹替)] 8点(2019-06-19 23:48:28)
75.序盤の展開に、そういう映画かと思ったら実はシリアスで真面目な作品だった。
simpleさん [地上波(吹替)] 6点(2019-05-19 20:38:15)
74.《ネタバレ》 カメラワーク、物語のテンポ、そして出演者の名演の3点が光っていた。エンディングがちょっとダレた感じがしていたが、最後の最後で主人公が娘にハンナについて「読み聞かせ」ながらスタッフロールが始まるところにうまさを感じた。
【2019.1.26追記】久々に観直しました。ケイトウィンスレットがこの作品でアカデミー賞、納得の演技です。
珈琲時間さん [DVD(字幕)] 7点(2019-01-26 21:36:14)
73.序盤のエロなシーンと、
中盤以降の正義を確かめるシーン。
ギャップは凄いが、序盤から中盤以降への繋がりは胸をうつ。

読めない。
だから読んでもらう、
徹底してそのシーンを喜怒哀楽交えながら描かれた後に、
急に時が飛び、初めての女がアウシュビッツの悲劇に関わっており、
それを傍聴するという機会に遭遇する主人公。

罪と恥と、それらは尊厳として
映画のラストへと見事に結びつけられていると思う。
元祖さん [インターネット(字幕)] 8点(2018-04-21 20:34:12)
72.《ネタバレ》 ハンナが文盲だと明らかにするかしないか?ハンナに面会するかしないか?ハンナの手紙に返事をするかしないか?出所するハンナを受け入れるかいれないか?
マイケルはそのすべてに消極的決断をします。彼女が裁判長に聞いた「あなたならどうする?」という問いには裁判長だけでなくマイケルも答えを出せないのでしょう。ケイトの演技は見事でした。
東京ロッキーさん [インターネット(字幕)] 8点(2018-01-28 14:12:19)
71.うーん・・ 雰囲気は素晴らしかったのですが、最初から全体的に非常に重たい空気感が強い映画でした。途中から方向が変わってきますが、更に重い方向へシフトしてゆきます。シフトの理由が文学的でこの映画を詩的なものに昇華していますが、とにかく重いの一言。

まあ、ハリウッド的に安易にドラマチックにしなかったことは評価したいが、映画を観て気分が落ち込むのはあまり良いとは感じません。よってこの点数です。
アラジン2014さん [ビデオ(字幕)] 4点(2017-04-09 11:46:29)
70.ケイト・ウィンスレットのアカデミー賞主演女優賞受賞の後でDVDを借りて見た時にはあまり感慨がなかったのに、原作の日本語訳「朗読者」を読んだ時には相当の感慨があってDVDを借り直しました。

法律運用の上では文盲は処罰の相当な軽減理由になるはずですが、おそらく言語もドイツ語ではない現在のルーマニア領から未成年の時にドイツ流れてきてどの職場でもそれなりに評価されながら管理職に抜擢されそうになると転職してきたハンナの意地は「文盲だということがバレればわたしはこの国の下層階級の人々かそれ以下。」という国民のほぼ全員が読み書きができる島国日本に住む日本人には想像を絶する事実から来ているようです。これに対するマイケルの反応もこれでしかありえない、ハンナが読み書きできるようにするというものでした。でも、多民族がひしめき合うヨーロッパで国境を越えて流れてきた者がお隣の国の言葉を何とか喋れても読めないのは不思議でも何でもなく、マイケルが教授(原作では裁判官)に事実を言って情状酌量の可能性を尋ねなかったのは。。。やはり日本人の理解を越えているのでしょうか? その後にマイケルは贖罪のような行為を取りますが、ということはやはりドイツにおいても相談してみるべきだったということなのでしょうか?

遡及効というのはある事件に事件発生後に制定された法律が適用されて効力を持つことで、大多数の事件については原則として遡及効はありませんが、敗戦によって第三帝国が滅んで全く新しい政府が発足したドイツでは戦犯や戦後処理に絡んでかなり哲学的な議論が生じたはずです。哲学者を父とし、ハンナとの満たされない関係によって心理的に思春期に留まっているマイケルが学究を口実に大学に残り、裁判官として現実社会を歩む妻と離婚してハンナに尽くすようになる内面の過程は映画では描ききれていないのでこの点数です。
かわまりさん [DVD(字幕)] 7点(2016-09-27 09:53:17)
69.《ネタバレ》 無知故に自分に正直に実直にそして自由奔放に生きた女と、学がある故に成長し苦悩する男のすれ違い。社会的な正義と悪や、個人的な保身とプライドや恥、そして罪と罰等々いろんなものが混ざり合い、生きる事の難しさを感じさせられる。でも、裁判ではガツンとやって欲しかったね。その方がスッキリするし、2人とも真実を明らかにしておけば、その後もウジウジ引きずらないで済んだような。それがデキナイのが人間なんだろうけど、映画なんだからやっちゃう人間を見たかった。いろんな計算をして、いろいろと計算間違いをして、後悔を重ねて年老いて、最終的にその結果を自分で引き受けるしかないんだろうな。
東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2015-12-07 00:46:36)
68.《ネタバレ》 タイトルからして固い文学的作品かと思ったが、前半は昔のラウラ・アントネッリが出てくるイタリア映画のような少年と年上女のエロエロ展開に意表をつかれた。かと思えば、後半はアウシュビッツの収容所の話になって俄然シリアスになる。文盲であることを隠すために、裁判で真実を話さずに無期懲役を受けるというのは腑に落ちない。
それほどまでして隠すこととは思えないが。罪を全部被っても隠したかったことが納得できるように伝わってくれば、感動できたと思うのだが。これではただのプライドの高すぎるバカな女に見えてしまう。
愛情に希望を見出したかった女と、贖罪の思いの強い男のすれ違い。交じり合えないことを悟った女が、自らの命を絶つ様は哀れで切ない。
飛鳥さん [DVD(吹替)] 5点(2015-09-04 09:17:12)
67.《ネタバレ》  ケイトウィンスレット、アカデミー主演女優賞受賞おめでとう。納得。レイフファインズ教徒の私は、数多い彼の作品の一つを今日も新しく観ることができて大満足。

 少年時のひと夏の関係。序盤は思いのほか性描写が多く戸惑ったが作品の質を低めるようなことなし。彼は小説を朗読し、彼女はそれを聞く。そして関係を持つ。のめりこむ彼。なぜか急に会えなくなる。
 数年後彼は法廷で彼女と再会する。彼女はアウシュビッツ看守としての責任を問われた戦争犯罪人としての被告、彼は傍聴人として。そしてとても大切なキーワード「文盲」。

 背景であるアウシュビッツなどを含むホロコーストは大事件なのだが、この映画はそこが出すぎずとてもよいバランスを保って二人の人間ドラマを描く。このバランスというか映画としてのまとまりに感服。そこにマイケルとハンナのドラマが主軸として描かれる。熱演。
 多分初めは愛ではなかっただろう。少年は体を求め、女はそれにこたえつつも文字や文学に対するコンプレックスと憧れを。でも…最後は愛だと感じた。めちゃめちゃにすれ違った愛。
 救いのあるラストもよし(笑)
JFさん [DVD(字幕)] 8点(2015-06-29 17:09:18)
66.《ネタバレ》 原作はベストセラーになった年に読みましたが、内容は細かいところは忘れていたので割とすんなり入り込んで見れました。
また、原作を読む前にルース・レンデルの「ロウフィールド館の惨劇」を読んでいたので、文盲であることを知られるくらいなら無期懲役の方がマシという点も、ある程度納得して読めた記憶があります。

読んでもらう物語に一喜一憂する感受性があるハンナ。
でも、自分の言動についての考察は余り無く、過去の行いを考えるようになったのも裁判から。
そして、本当に物語の意味を自分や他人の心情に重ねて思い描けるようになったのは
文字を獲得してからではないかと私は思います。
書くことで、自分の気持ちを整理したり、相手に伝えたいことをまとめられたりするのではないでしょうか。
書くことで考察が深まります。
そして読むことは、もう一度記憶をなぞれることでもあります。

マイケルは、裁判の傍聴の際、自分が心から愛してると思っていた女性がナチの残党であり、自分を単なる「朗読者」としか見ていなかったのかと二重にショックを受けます。
ハンナが文盲であることを告げ彼女の罪を軽くするのと、彼女のプライドを守ること、どちらが重要か。
また、彼女の罪を軽くするためには、自分との関係も話さなくてはならず自分の将来に重大な影響を与える。
結局何もしなかったしできなかった。
15歳の夏の喪失感とこの時の罪悪感や無力感が、彼を人を深くは寄せ付けない人間にしてしまったのは容易に想像できます。

出所間近のハンナに会いにいったマイケル。
ハンナの出した手も取らず別れ際に抱きしめもしない。
テープを送り続けてくれたのは愛情からではないと気づいたハンナ。

彼女のしたことは許せないけど、そうするしかなかったことも理解している。
愛とは違うけど力にはなりたいと思っているマイケル。
でも、言わずにはいられなかった一言。

ハンナを追い詰めることになってしまった、この再会のシーンは痛々しいです。
ハンナが自殺するときに本を踏み台にするのは原作に無かったと思いますが、ちょっと悲しすぎます。

俳優陣、特にケイト・ウィンスレットは素晴らしかったです。
彼女以外は思いつかないほどハマリ役でした。

最後に、皆さんも書いているように邦題は酷いですね。
「朗読者」にしないとダメですよ。
nanapinoさん [DVD(字幕)] 8点(2015-02-22 11:55:31)
65.《ネタバレ》 物語としての完成度の高さに圧倒されました。前半のエロエロから一転、後半はイロイロ考えさせられます。まず、何を「恥」と思うかは人それぞれということ。親子ほど年齢の離れた男に裸身は平気で晒せるのに、文盲であることは誰にも明かさない。その感覚はよくわかりませんが、だからこそヒロインの人格に厚みを感じます。
そしてもう1つ、性欲と愛情と優しさと贖罪は“別物”であるということ。重なり合う部分もありますが、たいていは違います。後半の主人公の行為は優しさと贖罪によるものであり、性欲はもちろん愛情もない。しかしヒロインは、なお重なり合っていると信じることが唯一の生きる“よすが”だった。こういうズレは、両者にとって切ないですね。
眉山さん [インターネット(字幕)] 10点(2015-02-10 03:08:38)
64.《ネタバレ》 原作既読。そもそも原作の時点で、3点セットのテーマ(年上の女性との恋愛、ナチ犯罪、文盲)にちょっとついて行き辛いというか、いやそれを絡めてこその話ではあるのだけれど、テーマの拡散感をもったところがあったんですね。感動はしたのですが。
で、この作品の映像化としては出来は大変良いと思います。まあ、「読む」というキーポイントにして英語映画である点、気にはなるんですが、映画はお芝居ですから舞台劇と割り切って観ればよしでしょう。ケイトはさすがで、実にはまっており、悲願のアカデミー主演賞も素直に納得。が、、、ラルフ・ファインズちっとも印象に残りませんでした。これに対してデビッド・クロスが良かった!まあ原作のミヒャエル15歳時よりは成長しちゃってるんですが(撮影時17-18だったそうで、法的な縛りもあり、ベッドシーンなんかは18になってから撮影したそうです)、少年期の秘めたある意味無軌道な恋愛、法学生になった青年期の苦悩を見事に演じてました。そもそも自国のベストセラーを演じるのに、英語でやんなくてはいけないので苦労もしたそうです。…で、ファインズになって、もう1つ。嫌いな俳優さんでは決してないんですが。。。てなことで私的には後半失速感。贖罪の朗読テープを送るところが原作ほど響かなかったのは、正直ファインズのせいかも。エンディングはきれいにまとめてました。
あっかっかさん [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2014-12-24 08:39:56)
63.《ネタバレ》 これは「愛を読むひと」ではなく「朗読者」だと思います。

秘密を隠すことに必死な人間は攻撃的で怒りっぽい、ハンナはナチス時代の罪の意識よりもコンプレックスの方が勝っていて、他人の理不尽な死より自分自身の痛みということなんだと思います、現実的です。
上手くいってる仕事を突然辞めてしまうのも読み書きが必要な部署への配置換えが理由で、マイケルの前から突然消えたのもこれが理由なんだけど、15歳のマイケルにはそれを知る由もありません、一方的な別れは相当なダメージでその後の彼に相当影響してるんだと。実の娘でも、人と打ち解けなくなってしまいます。

裁判で真実を証言することは15歳のひと夏の出来事も言わなければいけないことで、法律家を目指す20代の大学生にそれはやっぱり容易ではないです、ましてやナチ裁判、現実的です。

そして離婚を期に朗読テープを送る、これはマイケルの一方的な贖罪なんですが、裁判を傍聴していたマイケルの葛藤を知らないハンナにとっては「愛を読むひと」です、マイケルに応えたいと独学で読み書きを学ぶハンナ。
愛のチカラです、ハンナの一方的なおもいだけど。でもこのシーンでは泣きました。
15歳の時の一途さではないというのはハンナからの手紙が入った引き出しを足で閉めることでわかります。
殺風景なハンナの独房に花柄のカーテンが付き、飾られるようになる。いつも身支度をキチンとするようになる、マイケルがいつ面会に来てもいいように準備していたように思えました、しかし手紙の返事すらないことでハンナは気付き、再会したことで確信するんですね。ナチス親衛隊の過去は受け付けられない、朗読ももう望めない。
そして再びハンナは突然消える、最後まで気持ちがすれ違い、行き違ったままのハンナとマイケルでした。
でも聖歌隊のあの思い出の場所に埋葬したのは贖罪ではなく優しさ、愛だと思います。
私の想像、勝手な解釈ばかりなんですが、ひと言では語ることのできない複雑な人の心と業を描いた質の良い作品だと思います、ケイト・ウィンスレットはハマリ役でした。
envyさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-08-30 12:44:14)
62.《ネタバレ》 まずドイツなのに英語の時点で乗りきれず、開始早々いきなりお風呂→裸になんじゃこりゃな展開。まぁそれでもこういうのも悪くはないのですがw後半いきなり重~い流れになり結構びっくり。それにしてもしかし文盲の彼女がナチスのSSしかり、路面電車の会社にしかり入ることができるのかなぁ、とやっぱり思ってしまったり。ケイト・ウィンスレットはなかなかだったけど最後まで乗りきれなかったかな~。そんな印象でゴザイマス
Kanameさん [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-03-15 09:10:16)
61.《ネタバレ》 ケイト・ウィンスレットがハンナを演じたのがこれが大正解。復興半ばの西ドイツの陰気な街並みや、古い湯沸かし器にコークス置き場といった情景が、原作から抱いたイメージそのままに眼前に展開し、そこへ楽しいことを全て放棄したようなケイトの謎めいた表情がはまる。やや情緒不安定気味な言動や、朗読を聴く時の唯一幸せそうな瞳の輝きや、教会で子供らの聖歌に打たれている姿。観てるこちらはハンナにとても興味が湧く。それほどに魅力のある演技だったと思う。原作では若きハンナはSSの制服が見事に似合う造形とされている。映像には無かったけれど、たしかにケイトなら冷徹な美貌も併せ持つこともできそう。
裁判長に「あなたならどうしましたか?」と問うたハンナの素朴な表情は、心底この問いの答えを欲しがっていた。誰も答えなど持ち合わせていないとは思う。だからこそこうして元ナチに関わった人々を裁くことが非常に難しいのだけど、私も裁判長の答を聞きたかった。
tottokoさん [DVD(字幕)] 7点(2014-03-07 00:12:53)
60.《ネタバレ》 途中から一気に話が重たくなります。決して楽しい話では無いのですが、主人公が朗読を録音している姿にはシビレました。
山椒の実さん [地上波(吹替)] 4点(2014-02-11 12:22:32)
59.《ネタバレ》 予備知識が無かったので、考えてもいない方向へ展開するお話に驚きました。文盲(これって差別語なのかな?)から強制収容所へ繋げる構成に引き込まれました。でも、この作品の凄いところは、テーマとなるべきこれらの社会問題をただの背景として扱っていることだと思います。描かれるのはあくまで男女の関係です。
彼女の文盲を知る彼は、法廷で彼女を弁護できた。そうしなかった理由は、彼女にとっての「恥」を暴露したくなかったからです。しかし、その判断は量刑が確定した後に長い尾を引きます。彼女の名誉と自由のどちらを優先すべきだったのか。答えが出ない後悔です。では、彼が朗読テープを送り続けた理由は何でしょう? 私は愛情などでは無いと思います。自身の判断に対する中途半端な贖罪です。なぜ中途半端かと云うと、文盲を暴露した方が良かったという確信も持てないからです。そして、「贖罪」が救うものは彼女では無く彼自身です。彼は自身が抱える後悔の念を軽くしたくて朗読テープを送っていた。その後ろめたさが、彼女からの手紙に返事を書けなかった理由だと思います。
出所前に二人が対面した際、彼女は朗読テープが「愛を読んだものではない」ことを、彼の態度から察しました。それが彼女の自殺のトリガーだったとしたら、彼の態度は最後まで中途半端でした。でも、私は彼を責めようとは思いません。理屈と感情の狭間で妥当な行動を選択できず、他者や自分を傷つける。そんな、人間の弱さを描いた作品だったと思います。
彼が成人した娘に全てを語ろうとするところで映画は終わります。娘も彼の中途半端の犠牲になった一人です。事実を「明らか」に出来ずに悔恨を引きずった関係がありましたが、「明らか」にすることで修復できる関係もある。微かですが、光明を見せるエンディングに救われた気分でした。
私は邦題にケチを付けることが多いのですが、この邦題も酷いと思いました。テーマとして語られる内容を逆方向へミスリードしています。あの朗読を「愛」と解釈したら、その後の展開に不可解が累積します。私に言わせれば、愛を読むフリをする人、です。デリケートな内容だけに、邦題から主人公の心情を誤解している人も多いのでは…。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-07 16:11:11)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 78人
平均点数 6.65点
000.00%
111.28%
200.00%
300.00%
456.41%
51012.82%
61620.51%
72532.05%
81417.95%
956.41%
1022.56%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review8人
2 ストーリー評価 7.57点 Review7人
3 鑑賞後の後味 7.60点 Review5人
4 音楽評価 7.25点 Review4人
5 感泣評価 7.33点 Review3人
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【アカデミー賞 情報】

2008年 81回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演女優賞ケイト・ウィンスレット受賞 
監督賞スティーヴン・ダルドリー候補(ノミネート) 
撮影賞クリス・メンゲス候補(ノミネート) 
撮影賞ロジャー・ディーキンス候補(ノミネート) 
脚色賞デヴィッド・ヘア候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2008年 66回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
助演女優賞ケイト・ウィンスレット受賞 
監督賞スティーヴン・ダルドリー候補(ノミネート) 
脚本賞デヴィッド・ヘア候補(ノミネート) 

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