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密告(1943)

[ミッコク]
The Raven
(Le corbeau)
1943年上映時間:94分
平均点:7.40 / 10(Review 10人) (点数分布表示)
公開開始日(1950-12-23)
ドラマサスペンスモノクロ映画犯罪ものミステリー
新規登録(2003-10-22)【へちょちょ】さん
タイトル情報更新(2024-08-27)【にじばぶ】さん
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監督アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
キャストピエール・フレネー(男優)ジェルマン
ピエール・ラルケ(男優)ボルゼ
ジネット・ルクレール(女優)ドニーズ
エレナ・マンソン(女優)
シルヴィー(女優)
ロジェ・ブラン(男優)
脚本アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
ルイ・シャヴァンス
撮影ニコラ・エイエ
配給新外映配給
東宝
あらすじ
フランスの片田舎のある小さな町で起こった奇妙な事件、それは一通の手紙から始まった。差出人は”からす”と名乗り、謎の投書を通して医師ジェルマン(ピエール・フレネー)以下、町の住人たちのプライバシーを次々と暴露し町を大混乱に陥れる。”からす”の投書によって死者まで出るに及び、遂に警察は犯人と思しき人物を逮捕する。一件落着かと思われたが、それを嘲笑うかのように”からす”の投書は再開される。果たして”からす”の正体とは…?
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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1
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10.謎解きサスペンス作品としては磐石の内容で、さすがはアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督という感じ。
謎解き作品があまり好きではないので、そこまでハマらなかったが、それでも十分に楽しめるレベルにあり、更に、ラストの犯人と思しき人間が、二転三転する急速な展開は見事。
にじばぶさん [DVD(字幕)] 6点(2024-10-06 08:38:36)
9.《ネタバレ》 それにしてもこの、全編通じての不穏な空気。ただ事ではありません。
「からす」を名乗る人物が次々にばらまく怪文書。そこには、主人公である医師への糾弾が綴られている。となると、映画の描き方としては例えばこれを医師の目から描き、追い詰められた彼の焦りなどでもって、ハラハラドキドキ、ってなテイストもあり得ると思うんですが、この作品はちょっと違う。
主人公はむしろ冷静にも見え、いやどこか冷たい人物に見える。実際、まったくの清廉潔白な人物という訳でもないらしい。作品を見ていると、この人が被害者であることは間違いなさそうなのだけど、それが判っててもなお、「からす」の正体はコイツなんじゃないの、と疑いたくなるくらい、突き放した描写になっています。
真犯人は誰なのか。終盤は二転三転し、一応は真相が明かされて物語に決着はつきますが、単純な安堵感には全く結びつきません。むしろ、「からす」はこの人ひとりではなく無数にいるんじゃないか、とも思わせるし、因果応報ともいうべきラストも、どこかしっくりきません。言いようによっては「死人に口無し」とも言える訳で。というぐらい、ラストシーンが不気味。立ち去る後姿は、まさに死神のそれ。
メタ・ミステリ、あるいはアンチ・ミステリの先駆け、とでも言いたくなるような。
全体の不穏な空気感は、作品中のさまざまなイメージによってももたらされますが、私が特に印象に残ったのは教会で怪文書が降ってくるシーンですかね。人々が次々に上を視線を向けると、一枚の紙が舞い降りてくる。静的な大空間に、劇的な要素が撃ち込まれる瞬間。他には、「割れた鏡」なんかも、実にイヤらしいです。街が騒動に包まれ、女性が走る姿を傾いたカメラが捉え、彼女が家に辿りつくと、そこに待ち受けるのは、割れた鏡に写る自分の歪んだ顔。
鱗歌さん [インターネット(字幕)] 9点(2024-10-06 07:39:43)
8.《ネタバレ》 影の使い方が印象的なモノクロの映像が陰気な話にぴったりの不気味さ。ナチス占領下のフランスにて撮られた、という状況ですからまあ暗い。密告文書が出回り疑心暗鬼になる人間模様、というのは一級のサスペンス素材であると思いますがそれにしても暗いです。
戦時下でやむなしとはいえ、娯楽性は低くサスペンスフルな盛り上がり演出やキャラクターのふくらましが乏しいのでちょっとノリ切れずに観終わってしまいました。
台詞も持って回った言い回しで理解しづらいな。医者が校長の妹と恋仲だったとはちっとも伝わらなかったので妊娠させてたの?!とびっくりです。犯人の動機もわからないなあ。現代でならゆるがせにしないだろうこの辺の細部が脚本に盛られてなくて、観辛く感じました。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2022-06-22 23:43:35)
7.えっ?まさかのあのラストの展開、カラスが誰か?犯人は?その流れ、流石クルーゾー監督、予想を裏切るストーリー展開、殺人シーンなんてなくても緊張感を持って見せる演出、この監督さん、本当に外れ作品が1本もない。
青観さん [DVD(字幕)] 8点(2021-01-30 19:13:49)
6.カラスは誰なのか? 全員が胡散臭くて最後まで分かりませんでした。二重三重のどんでん返しを経て「誰が」は分かったものの動機が釈然とせずモヤモヤが残ります。お目当てピエール・フレネーの色気に欠ける一本調子な演技にも惹き込まれず。ただ、ナチス占領下のContinental Filmsにて製作された本作は、親ナチスと見せかけた密告奨励の反ナチス作品である点に感じた監督のしたたかさに+1点。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 7点(2019-06-06 16:47:42)
5.ミステリーものとしてはよく出来てると思うし、
上映時間もだらだらと長くなくて、本来は面白いはずなんだけどなぜか楽しめない。
セリフがとても多い映画で、翻訳が悪いのか、わざと複雑なセリフにしているのか、
たぶん字幕を読むことに神経が集中しすぎてしまったせい。
とにかく本筋に関係のないセリフがポンポンと入ってきて、それがとてもわかりづらい。
機会があれば、日本語で再視聴したいと思う。
MAHITOさん [DVD(字幕)] 5点(2011-08-25 08:16:28)
4.《ネタバレ》 これは読めない。あのラスト直前での二重三重の返しはすごい。
手紙という古典的手段で、人々が混乱していく様はなんか妙に現実的。

それにしても、人は噂でもあそこまで踊らされ、死者まで出してしまうものなのか。。。

そういえば、○○は精神病院に入れられたままなのだろうか。
かわいそうといえばかわいそうだが、まあ一応かかわっているし。
θさん [ビデオ(字幕)] 8点(2010-08-30 01:23:55)
3.《ネタバレ》 現在でも十分に通用するような入り組んだ物語はサスペンスとして一級ですが、そういうのに限って活字媒体での方が断然面白いという事が往々にしてあります。しかし本作は、全編にわたって流れている怪しい雰囲気であるとか、主人公の疲れ切った様であるとか、クセのある登場人物たちであるとか、犯人をミスリードするような演出であるとかが実に巧みです。
 (完全ネタバレなので注意)犯人が分かった後、振り返って見てみれば、あの剃刀が初登場した時の印象深いショットがちゃんと伏線になっていたのですね。私などはお金をせびってきた小さな眼鏡の女の子まで疑ってしまう始末でした。何せああいう状況でのあのボール遊びなどは神経を逆なでし、とても不穏な心持ちにさせるものです。
ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 8点(2009-03-27 18:14:37)
2.エイプリルフールに観るのに適した映画というご推薦があり鑑賞。しかしながら、四月バカ向けの、人を楽しくさせる嘘とは異なり、人を困惑させるための怪文書が飛び交うストーリーでちょっとビックリ。モノクロの昔の映画ながら、ネットカフェなどから誰でも簡単に匿名で怪文書を送りうる今、もっと再評価されて観られていい内容で、大いに引き込まれたのを覚えている。さしずめ「カラス」は今でいえば「名無し」であろうか。ちょっと残念なのは、主人公の背広姿、とりわけレジメンタル柄のネクタイが登場するときいつも同じなのが目立ったこと。数ヶ月にわたるストーリーなのでいつも同じネクタイなのはどうみても不自然だ。クルーゾーのような巨匠の作品だから演出なのかなとも考えたが、やはり手抜きだったのではないかと自分では思っている。とはいえ、科白のない場面場面にこの映画は見所が多く、とりわけ裸電球の揺れるシーンは秀逸。ラストの急展開は完全に自分の読み筋を超えていて意外感があった。
南浦和で笑う三波さん 7点(2004-09-27 18:17:44)(良:2票)
1.《ネタバレ》 クッソォォォォォ~!”からす"の正体は絶対☆★◇≧*だと思ったのに~!!まさか、まさか♂♀@±§◎が犯人だったなんて、そんなぁぁぁぁ!!見事クルーゾー監督にしてやられたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ミステリ通を広言して憚らぬ身としては自信満々いっぱしの名探偵を気取って散々推理を働かせてみたものの、クルーゾー監督が巧みに散りばめたニセの伏線に引っ掛かりまくった挙句にラストで驚愕のオチに唖然・呆然・愕然…。く、悔し~~~い!!大体、登場人物がどいつもこいつも胡散臭過ぎる上に、先が全く読めない展開と来た日にゃお手上げですわ。ズルい!意地悪~!!もし本作を御覧になって一発で犯人が分かったと仰る方がいらしたら、もうそのヒト一生尊敬しちゃいます!それどころかパンツ一丁で町内一周逆立ちして回ります!鼻の穴からウドン食ってみせます!東京タワーのてっぺんからバンジージャンプしてやります!!ハァハァいかん、落ち着け。つい興奮してあらぬコトを口走ってしまい大変申し訳ない。さ、さて本作は1943年にドイツ占領下で対独協力の一環として制作された一本だが、強制されたテーマは”フランスの腐敗した地方都市”。が、天才クルーゾーは当局に従うと見せかけ、裏に痛烈なゲシュタポ批判を織り交ぜつつ娯楽としても第一級の逸品に仕立て上げたのである。カルネの「天井桟敷の人々」の素晴らしさは勿論認めるところだが、レジスタンス魂という観点に立てば本作もそれに近い高評価を受けて然るべき傑作と個人的には思うんだがなぁ。キャストが地味だから?それともミステリ仕立ては芸術性が薄いから??取り敢えず再評価が待たれる本作にはスッカリ騙された天晴れさも称え10点満点で御座います。イヤ参った、恐れ入りましたw。
へちょちょさん 10点(2003-11-15 04:08:05)(良:1票)(笑:1票)
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【点数情報】

Review人数 10人
平均点数 7.40点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5110.00%
6220.00%
7220.00%
8330.00%
9110.00%
10110.00%

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