19.《ネタバレ》 以前、広末涼子のドラマ版を見た。うろ覚えだが、後日談を交えてのドラマだったように思う。 原作は二人が交わした文通と、ミコの日記をそれぞれ書籍化したもので、当時大ベストセラーになったそうな。書籍化、映画化、ドラマ化にレコード化。当時の一大ムーブメント。最近のそれに近いものと言えば『余命1ヶ月の花嫁』が難病・実話というキーワードが同じだけど、何となく『電車男』の方がマッチしてるように思う。 映画は二人の出会い(回想として)から闘病生活、ミコの死までを描いている。 『髪は女の命』なんて言うが、この年齢の女性が顔半分を失っても生きる道を選ぶのは、あまりに酷な選択だ。それでもミコは悲観することなく、マコとの会話を楽しんだり、同部屋の老女や身寄りのない老人の世話をする気丈な姿が健気。それだけにミコに隠れて涙を流す父親の気持ちが痛い。そして彼女を一方的に罵るオールドミスに怒りを覚える。というか、トラウマに… 吉永小百合の映画は数本見たくらいだが、この映画の彼女が一番美しく思えた。電話越しにギターを聞くシーンなど、病に蝕まれる役を熱演しているように見える。原作がベストセラーなので、ヒットは間違いなかっただろうとはいえ、ほとんど顔半分が見えない作品のヒロインを演じるのは、かなりの英断だったと思う。 ミコの日記に綴られた「健康な日を三日ください」は、文通でマコに見せたい元気な自分との対比のようで痛ましいが、想像の中で学友と自転車に乗るミコは、この映画史上最も美しい。ちょっとしたシーンだが、吉永小百合が大島みち子さんの代わりにミコの人生を楽しんでいるように見えて 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-02-12 11:53:52) |
18.若くして病と闘うミコと恋人達の切ない物語。不治の病で顔の半分を失ってしまうが、若くてあまりにも美しい顔半分が眩しくて観ていて辛い。必死に恋人マコや家族、同じ病院の患者さんにも心配をかけない様に強がって生きる様は思わず泣けてきます。実話だそうですが、若い命に何故こんな辛い試練を与えるのでしょうか。 【SUPISUTA】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-01-21 22:36:06) |
17.せっかくの実話ベースなのに、描写が凡庸で、この頃によくあった闘病話作品と何も変わらないのです。脇役陣にも名優の数々を投入していながら、ほとんど生かされていない。印象に残ったのは、原作から引っ張ってきたとおぼしき独白の台詞のみ。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 3点(2018-06-28 04:01:04) |
16.《ネタバレ》 ●「健康な日を3日下さい」等のモノローグ、泣けました。あざといと分かっていても、私は若い人が病気やケガで死んでいくのが とても悲しいのです。●ラストの宇野氏の語り、どうなんでしょう。迫力があり、悲しみも十分伝わるのですが、直前にあった誠との別れのシーンが、このインパクトで塗りつぶされてしまった印象でした。●若き日の吉永小百合さん、めちゃくちゃ美人ですね。ビックリです。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 8点(2015-11-18 18:22:36) |
15.《ネタバレ》 軟骨肉腫という難病に冒され、21歳で散った女性ミコと彼女を支えた恋人マコの悲恋の物語。二人は病院で出逢い、淡い恋心を抱き合い、二年間文通が続いた。病気が悪化したミコがマコに別れに手紙を出したのは、相手を思い遣ってのことであり、それを読んで激怒したマコが上京して真意をただしたのは純粋であればこそだ。この一件があって、二人の絆は深まった。しかし若き生命を燃やして愛し合う二人を病気が無残にも引き裂いていく。やる瀬なくも暗鬱たる内容だが、何と言っても特筆すべきは病魔の恐ろしさで、 怖じ気がひしひしと胸に迫り、気鬱になった。肉腫が眼球と鼻骨の間に出来、何度か手術を受けるが肉腫の浸潤は止まず、それが頭蓋骨の底部に広がらないように、左眼と左頬骨、上顎の左半分を摘出する外科手術が必要になる。これは左の顔のほぼを半分を失うことを意味する。手術が成功しても、2年生存率3割程度、5年生存率ゼロに近いという厳しさだ。女性が顔半分を失うのはどんなに辛いことだろうか。想像を絶する。自分の身に起ったと考えるだけでぞっとする。この激烈たる悲劇性が、万人の心を打つ要因となっているのは皮肉なことだ。彼女が自殺を考えたのも無理からぬことだ。恋人の前では美しく居たいという気持ちは痛いほど分かる。いっそ一緒に死んでくれたらと、思いつめる気持ちも理解できる。しかしマコは自殺を断固否定し、ミコに最後まで病気と戦うように諄諄と説得する。情に流されない立派な態度だ。これで二人の絆の強さは決定的となった。だから彼女は死を受け入れることができた。死を覚悟し、身の回りの整理をする為に人形を燃やすときの静穏な顔は神々しい。。観葉植物を老患者に譲る心根の優しさにも感じ入る。彼女は、この世に恨みや未練を残して死に赴いたのではない。十分に生き、愛し愛されたという充足感に抱かれながら永眠したと思う。力を尽くした生き方が胸を打つのだ。老患者の「わしが変わって死にたかった」という絶叫は本心だろう。乙女の死は悲痛だ。主演女優の熱演は認めるが、関西弁はなっていなかった。ミコを脅して、化け物扱いした女優の演技が光っていた。憎まれ役は必要だ。原作を読んで映画化を熱望したという吉永小百合。彼女が映画撮影の合間を縫ってミコの実家を訪れると、両親と妹の歓待を受け、請われてミコの着物を着て、丸一日彼女の代りをして過ごしたという逸話が残されている。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-12 03:45:06) |
14.《ネタバレ》 なんと言っていいか判らないが、泣いてしまった。単に難病に侵された少女がかわいそうと云うよりは、二十歳そこそこの、小さな心を突っ張っている気丈さと、絶望感の間で振れる心に、胸を痛めてしまうからだ。死に脅かされながらの少女の彼氏への想い、周りの人全てへの思いが、美しい。 それに、途中途中で、挿まれるサユリちゃんのモノローグが、少女の心を実にうまく表現している。 それにしても、こんな古い映画で老女役の北林谷栄さんを見ると、一瞬、時代感覚を失ってしまう。一体いつからお婆さんだったんだ?…と思ったけど、そういえば、お父さん役の笠智衆さんもそういう役者さんだったっけ。 そうそう、そう言えば、創価学会のこと、拝み屋だって。今では言えないなあ。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-02-04 23:33:17) |
13.純愛映画として観れば予想していたよりも楽しめる。脇役がそれぞれの立場としての演技を難なくこなしていて、特に宇野重吉、やはりこの俳優は脇役として作品の中で主演の女優さんを上手くサポートし、一つの作品を見所のあるものにしている。主演の吉永小百合については、確かに美しい。でも、ちょっと健康的過ぎる気がしてならない。このような映画に果たして吉永小百合が適しているか?という意味でのちょっとした疑問!個人的には守ってあげたくなる女優ナンバーワンの芦川いづみの方が何だかしっくりくる。悪い映画でもないし、つまらなくもない。でも、やっぱり私には吉永小百合だと守ってあげたくなるようなものが感じられないのである。 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-12-26 18:57:50) |
12.吉永小百合がほとんど顔の半分を隠して出演。でも、半分でも充分に美しい。とかくアイドル扱いされがちだった吉永小百合が演技者として認められた作品らしい。それだけの見応えがありました。実話の映画化だが、そのモデルが逝去したのが1963年で、映画になったのが1964年というスピードに驚き。余談だが、この映画が撮られた10年後に主人公と同じ病院にひと月ほど入院した経験があって、屋上から見る大阪駅近辺の風景がとても懐かしかった。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-12-04 21:32:36) |
【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-03-04 22:31:43) |
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10.吉永小百合の美しさと、当時の病院の生活ぶりが興味深い。不治だと分かっていれば、1日でも長く両親や誠と暮らすことができるようにすれば良いのに…と思うのは、今の感覚なのであろう。 【みんな嫌い】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-09-15 10:38:30) |
9.《ネタバレ》 実在の主人公たちの真摯な生き方には心打たれるが、ドラマの持っていき方が私の好みにはあわなかった。いや、個人的に吉永小百合が苦手なのかも。それでも、最後の、吉永小百合と浜田光夫の、空想の信州登山の場面は、二人の迫真の演技もあいまって、ほろっと来てしまったけど。 【いのうえ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2007-03-05 22:16:06) |
8.実話を基にした感動作。「キューポラのある街(62)」辺りから「泥だらけの純情(63)」、そして本作「愛と死をみつめて(64)」辺りまで吉永小百合の代表作が続く吉永小百合の黄金期、日本映画の黄金期末期かなと思う。たまに大阪弁なる吉永小百合がめっちゃかわいいです。どうしてもアイドル映画って印象の映画だけど、あの吉永小百合が顔中包帯だらけ…、ベタっと貼ってあるだけなのがリアルで衝撃的です。そんなに感動もしなかったけど「禁じられた遊び」弾いてるシーンは印象残ります(あの音楽はちょっと卑怯な気がw)。...まぁこの手のものはあまり得意でないので6点で。次も有名な「青い山脈(63)」見てみます。 【バカ王子】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-01-13 23:31:05) |
7.今まで日活青春コンビが演じたヒット曲がらみの泣かせる話、程度に思ってて見たことがなかったんですがこれは見てビックリ、そういうのにありがちなあざとさを感じさせない真摯な純愛映画でした。 顔の半分を切り取るというこの上なく残酷で理不尽な運命に見舞われながらも最後まで気高く生きた道子さん、辛い彼女を真心で支え続けた実さんの実話が切なくてもうボロボロに泣けました。大泣き映画というジャンルがあれば ベスト10に入れたい。小百合さんの朗読する日記にも胸を打たれるのですが、これほど切々と心に響くナレーションもそうそう聞けるものではありません。公開年がこの話の時に近いので早いなぁ、、と思いましたら、映画の企画は彼女の生存中に始まってたのだと友人に聞きました。小百合さんは道子さんと面会もしてたのだそうで、作品からも道子さんへの熱い思いが感じられます。 相手役の浜田光夫も好演で二人の純粋な生き方には今見ても感動させられます。 【キリコ】さん 8点(2004-11-16 21:41:28) (良:1票) |
6.《ネタバレ》 そうそうたる名優たちが脇を固める中、美しい顔の半分を包帯で覆った吉永小百合は鬼気迫る名演技でした。あのまま吉永小百合自身が死んでしまったのではないかと錯覚してしまうほどでした。 数々の涙を誘う名シーンがありましたが、中でも死期を悟ったミコが自分の持ち物を焼却炉に持って行って、そこにいたおじさんに亡くなった方でもあったのか、と聞かれて「これから亡くなるところよ」と答えて、煙突から上る煙を見上げる冷めた表情は、あまりにも残酷で痛々しかったです。 確かにあまりにも暗過ぎるし救いがない感じでした。でもそれは現在の日本の無節操で軽薄な明るさの裏返しだからなのかもしれません。40年たってこの国もそして自分もどうなってしまったのでしょうか。点数が低いのはあらすじを分かって観ていたためで、リアルタイムで観たらもっと点数は高かったと思います。 【キムリン】さん 7点(2004-11-12 23:36:29) |
5.大島みち子と河野実のベストセラー書簡集「愛と死をみつめて ―ある純愛の記録― 」を基にして作られた、実話物の映画化。ラジオやテレビでもドラマ化されており、とくにTVドラマでの主題歌「愛と死のテーマ」(歌: 青山和子)はレコード大賞を受賞していることから分かるように、年輩の方々にしてみれば余りにも有名な物語りです。私も子供の頃、「まこ 甘えてばかりで ごめんね ……」で始まる哀切溢れるメロディーは幾度となく耳にしました。主人公の女学生みこは顔の左半分を、当時では不治の病ともいえる軟骨肉腫に冒されてしまう。恋人まこのひたむきな愛に支えられながらも、主人公の希望と絶望の間に揺れ動く心理描写には涙なしでは見られない。「健康な日を三日ください」「死ぬほど家に帰りたい」「個室がほしい、そして思いきり泣きたい」…などなど。主役を演じる吉永小百合の好演が、見る者をすっかり感情移入させてくれる。恋人役の浜田光夫も誠実な演技で好感が持てる。胸を打つ純愛映画の秀作です。 【光りやまねこ】さん 8点(2004-03-30 11:04:00) |
4.暗い・・。音楽が徐々にホラーになっていくのは、何かの間違いか・・?ストーリーも吉永小百合の顔半分を取るという、想像したくない作品。1964年といえば東京オリンピック高度経済成長の作品とは思えない。吉永小百合がかわいいのが救い。 【かまるひ】さん 2点(2004-02-08 21:00:46) |
3.ただでさえ実話とは思えないのだが、吉永小百合の存在がさらにそれを増幅させている。 |
2.難病に冒されながらもお互いにいたわりあって残り少ない時間を過ごす。私達にあの純粋さはあるだろうか?日本はこの50年で随分変わってしまったものです。 【あずき】さん 7点(2003-12-06 19:08:37) |
1.浜田光夫も吉永小百合も若いですよねえ。不治の病にかかった”みこ”とそれを必死に看病する”まこ”の青春悲恋物語でしょうか。眼帯をしてベッドに横たわった吉永小百合の手を握って揺らしながら浜田光夫が語るシーンが印象に残ります。 【オオカミ】さん 7点(2003-11-25 17:18:11) |