1.《ネタバレ》 母子の家にどこからともなくやって来るジョン・ウェイン。しかし馬にも乗らず犬を連れて現われるところが一風変わっています。他にもアパッチと遣り合いながら、その酋長と心を通わせたりするのも珍しいですが、これは父親を扱っている作品で、父親が不在の間に蹄鉄や斧がダメになっていたり、あるいは直接的に男親としての息子の教育にも触れておりウェインが「泳げない」という子供を川に放り投げてしまうという印象的なシーンがあります(ついでに母親も「泳げない」と口走ってしまい慌てて逃げてゆく姿が可笑しい)。
また、アパッチとの戦いで馬車で円陣を組み、それを俯瞰で捉えるシーンは同じくジョン・ウェイン主演、ラオール・ウォルシュ監督の「ビッグ・トレイル」を想起させます。さらに、これは3D映画だったらしいですがカメラに向かって発砲するのは「大列車強盗(1903)」を思わせ、やはり最初にするのはそういうことなんだと妙に納得してしまいます(いつ頃から立体映画が始まったのか存じませんが)。
ただ、ウェインのキャラクター設定はほとんど活かされていませんし、犬の使い方も中途半端な感じがします。