1.《ネタバレ》 『あしたのジョー』と『ロッキー』を折衷したような定番物語に
自らのルーツである演劇的な空間も採り入れつつ、
木場等の下町的ロケーションも意欲的に活用する。
当時の現役・元現役プロボクサーの記録映像的な趣向もあれば、
試合シーンに風音を響かせて心象化する実験的試みもある。
(成功しているとは云い難いが)
そのごった煮で雑然とした印象が、魅力といえば魅力か。
当時のハングリースポーツ、ボクシングの泥臭さと哀調が強調されていて
独特の風情がある。
清水健太郎のファイトシーンも頑張っている。