1.「アイ・ガット・マーマン」でその生涯がミュージカル化されたエセル・マーマン。この映画はなんといってもそのマーマンのショーダンスシーンが素晴らしい♪ 前半と後半に二度そのシーンがありますが魅せ方が大きく変わります。前半のシーンは、マーマンのクローズアップやダンサーを縦に並べた構図などを斜めに撮ったりしながら曲に合わせてそのショットをモンタージュし魅せます。後半は、引いたショットを立体的に使い、フロアの鏡面を利用した実像と鏡像のシンクロ美を綺麗に魅せるのですが、なんとフロアに写った像が実物と違う動きをみせる視覚効果に驚愕! マーマンはストーリィ内でもファムファタールな役柄を演じておりますが、ショーのシーンを見ても無表情な中に薄っすらと笑みを浮かべるチャームな雰囲気です。すっかりマーマンのことばかりですが、トーキーの申し子エディ・カンターも歌って踊って、ラストの遊園地での右へ左へ上へ下への大スペクタクルなドタバタには大爆笑です。そしてカンターのボディガード役のハリー・パークが神出鬼没、頼りになるのかならないのかのキャラもよく効いており、ほんと笑わされます。見事なアミューズメントパーク、満足度100%の100分間をお楽しみ下さい。