1.《ネタバレ》 いわゆる半魚人である主人公が彷徨う街の色彩に満ちた風景や衣装はメキシコ風、流れる音楽も人種も雑多、そして会話はロシア語という、
とりあえずエスニック風とでも呼ぶのが相応しい渾然とした情緒がある。
ヒロイン:アナスタシア・ヴェルチンスカヤも可憐なダンスを披露してとても魅力的だ。
水中シーンも豊富で、男女が碧い海中を泳ぐイメージシーンなども美しく優雅だが、ダンス風というよりは体操的な動きを
志向している風にみえるのがロシアファンタジーの味だろう。
ラストの夕暮れの海岸シーンが、太陽が沈んでいく際を背景とした恋人たちの別れの芝居になっており、その夕陽の光がなんとも哀切である。