1.「ウエストサイド物語」直後の映画という事で、ジョージ・チャキリスがハワイアンミュージックに乗って踊りまくるノーテンキ映画かと思ったら全然違いました。逆に他の人が踊ってるシーンでも、チャキリスはしかめっ面してたたずんでいるだけ。これじゃ当時のファンは納得いかなかったでしょう。史劇や超大作以外のチャールトン・ヘストンのフツーの役というのも珍しく(←でもキングと呼ばせてる)ハワイを舞台にした映画というのも観る機会があまりなかったので、自分には興味深かったです。そうなんだあ、楽園ハワイにも人種差別問題があるんだなあって。どうしようもなく救い難い俗物野郎へストンにどこまで感情移入出来るのかが評価の分かれ目だと思いますが、てんで自分は共感できず。主要人物の誰もがヤツの卑怯な態度にブチ切れなかったのが不思議でなりません。それにしても、今も昔も変わらずワイキキビーチはのんびりしてるなあ。ここで映画なんか撮ってもバカンス気分で、生ぬるくロクな作品しか作れない理由がわかる気がしますね。