1.お手上げです。どうしたらいいのかわからない。
今までに見たフランス映画の中でも、ダントツの難物だった。
これに比べたら、フランソワ・オゾンなんて分かりやすいと言ってもよい。
いわゆる「映画」を期待して臨むと間違います。私は見たことは無いが「前衛演劇」とかが近いのではないだろうか。そんでもって「前衛演劇」と「退屈」というのは近距離なのではないかしら。
なにしろいわゆるハリウッド映画の演出とは全く違う。ベルイマンの映画とかはワケわからないが、ベルイマンのほうがはるかにマシと思う。
衛星の解説によればルイス監督は巨匠という触れ込みだが、日本では3本くらいしか知られておらず、知名度がイマイチなのだという。が、この一本だけを見ても、「他のも見てみたい」とは全く思わせないから日本で受けていないのもあながちマチガイではないのではないか。なんだかワケのわからない文章になってしまった。
たとえば一瞬でも早送りしてしまったら話がわからなくなってしまうほど、会話に重きを置いた映画なのだと思う。が、残念ながら、私はフランス語が全然分からない。必死に字幕を追っていくと、およそ映画とは思えぬ哲学的な、そして小説的なセリフがバンバン続く。深読みしようとがんばってみるがすべての登場人物がおよそ異常な言動しかしないのでとても疲れる。疲れるだけ。
どなたか、この映画が面白かったという方の話を聞いてみたい。どこがどのようにウケたのだろうか。
ドヌーブがキレイなのは間違いない。50過ぎているにしてはあまりにもイケているので、お金を払うとしたらドヌーブに対してのみ。ドヌーブが出ただけでなく、マチュー・アマルリック(ミュンヘンとかキングス&クイーンの)とメルヴィル・プポー(「ぼくを葬る」の主役をやった)が出ているので、伸びる役者を見抜くという目はあるのかもこの監督。