1.昨年9月に急逝し、遺作となってしまった本作。47分の小品で、手持ちカメラを操りながら、ドキュメンタリー風に追いかける。なんとなく鑑賞に入る前後は、「今の世の中はおかしい」とか言っちゃうのかなと少し不安だったが、でもそんなことはなかった。どう生きるのか、どう暮らすのかを至極当たり前のように諭してくれていた。還暦を迎えようとしていた監督だけにやっぱり年の功だと感じました。人物描写もいつにもまして濃厚で、登場人物は少ないけれど”お兄ちゃん”と”ともこさん”の関係などはとてもいいんだな。いやこういう関係がわかる年になったってことか・・うん。しかし、この”お兄ちゃん”の立ち位置がどうしても気になる。東京なのに、おもっきし大阪弁なもんでその風貌といい、ぎりぎりのところで笑いにコケるとこなどは、まっちゃんの”大佐藤”に重なってしかたがなかった。意識してたのかな~・・そりゃないか。まあそれはさておき、パンフレット見ながら思い返しているとタイトルがとってもいいですよね。妙に納得しました。同時上映された”TOKYOレンダリング詩集”。なんだかよくわからなかったが、やっぱりもっともっと見たかったです。