2.《ネタバレ》 木の木目を生かしているのは、なんとなく絵馬のイメージにつながり、「願掛け」→「願い」といった話の設定を補強する。病んでいる少女に「心配しなくていいんだよ」と慰めている、という枠があるのがミソ。民話のような話を語る設定として、いい趣向だ。ホラあそこのお堂の絵馬を見てご覧、昔からそういうことになってるんだよ、という語りかけの調子が出る。青鬼が住み着いたほうは長生きし、赤鬼に急に飛び込まれた元気者のほうは血へど吐いて死んじゃうの。妻も子も。というギラリとしたものを含んだお話。民話ってのは、こういう無慈悲なギラリが平気で入っているから怖い。紙人形のような動きが面白い。ただフォークソング調の歌は、ちょっと違うんじゃないの。