3.邦題は「たくましき男たち」となってますが、見るからに一番たくましそうなのは、ヒロインのジェーン・ラッセルではないか、と。
彼女と、クラーク・ゲーブルと、ロバート・ライアンとの三角関係。と言えなくもないけれど、マトモに三角形をなしていないのが、ミソ。むしろ凸凹トリオといったところ。
彼女が靴下を脱ぐ場面とか、水浴びする場面とかが再三登場して、一種のお色気シーンなのですが、どうも迫力ばかりを感じて色気を感じず、そこがかえってヘンタイ的な色気になってる気がしてしまうのは、私の見方が悪いのでしょうか?
水浴中にイタズラで桶の水にカエルを入れられ、まさに絶対絶命。というような場面でこそ、「登場人物の中で本当に一番強いのは誰か」ということがはっきりします。
それはともかく、物語の軸となるのは、数千頭の牛の大群を引き連れての大移動。これだけの牛を並べ、歩かせては撮影の連続で、さぞかし大変だったんじゃないかと思うんですが、クライマックスではこの群れが洪水のごとき大暴走となって、もはやほとんどディザスター映画のノリです。
ラストもシャレてて、いいじゃないですか。やっぱり皆それぞれに、たくましいんです。