1.《ネタバレ》 ウチの近所のビデオ屋さんは、こういう映画を置いているから侮れない。といって、これが隠れた名作だなどと言いたいわけでは毛頭ない。ハッキリ言ってかなりの駄作。もっと言っちゃえば見なくてもいい作品。でも、ヘレナ好きな者としては、出演作とあっては見ないわけにはいかないのだ。ストーリーはというと、貴族の放蕩息子レオナルド(マイケル・マロニーというイギリス人俳優が演じているが、この人がどーもイマイチ色気もなくイイ男でもない)が旅回りの芸人一座のプリマドンナであるイリス(ヘレナ)に一目惚れするものの拒絶される。で、このレオナルド、一座の行くところ行くところを仮面を被って付回し(ほとんどストーカー)、やがて仮面によって人格までも好青年となってイリスの愛を勝ち取るという、ものすご~く都合のイイ話。タイトルは、この「仮面」から来ているのだね。ラストシーンはなかなか美しいんだが、唐突な印象が否めず、見ている方としてはかなり消化不良。ただ、この映画、イタリア製作で、全編イタリア語! 主演二人はイギリス人。ヘレナが全編イタリア語喋っている映画って、他にないんじゃないかしらん。まあ、喋れても全然不思議じゃないけれども。とにかく、こういうマイナー作品がフツーにたくさん並んでいるあのビデオ屋さんがあるため、引越しもためらってしまう私であった。