1.《ネタバレ》 本場ロシア(旧ソ連)の威信をかけた映画だけあって、スケールが大きく本格的である。これでもトルストイの原作を忠実に表しているとは言えず、映画観賞用としてぎりぎりの長さかもしれない。この長さは、ガルボやヴィヴィアンの映画で省かれてしまった重要なシーンを見ることができる。
映画はカラーで美しく、ロシアの広大な自然を背景に映し出されるが、主役のサモイロワだけでなく登場する女優陣がすべて美しい。
音楽もまた旧ソ連を代表するロディオン・シチュドリン、現代感覚と少々耳に付くしつこさはあるもののすばらしい。
ところでこの映画の公爵夫人ベッツイを演じているのは、世界の名バレエダンサーのマイヤ・プリセツカヤであり、シチュドリンの妻でもある。