1.《ネタバレ》 デラシネとはフランス語で根なし草の意味。
主人公のホームレスは、まさにデラシネだ。
ホームレスが500円で売っている画に惚れこんで、個展を持ちかける画廊の女。
ある事件がきっかけで人物を描かなくなっていた男が、女をモデルにヌード画に挑戦。
画を描かれている女の顔が、性交しているかのように恍惚となっていく。
なんだかお約束通りの展開に、ちょっと興ざめ。
黒沢あすかはオールヌードのモデルで頑張っていたが、『六月の蛇』を観た後だったせいかインパクトに欠けた。
絵にあまり関心がないと、なかなかストーリーに入っていけない。
奥田瑛二の演じる女たらしのだらしない男は、どうも相性が悪くて好きになれない。
ラストはスパッとした終わり方で、あっけなかった。