1.《ネタバレ》 沖縄のご当地変身ヒーロー番組の映画化作品。琉神マブヤーは、魂(マブイ)を落っことした青年(沖縄の人はよくマブイを落とす)にマブイを戻す儀式「マブイ込め(マブイグミ)」を施したところ、間違ってニライカナイの戦士のマブイが宿ってしまったことで誕生したヒーロー。ウチナンチュー(沖縄に暮らす人)の生活に害を成すマジムン(魔物)と戦います。
本作というより、このシリーズの魅力の話になりますが、ローカル色で埋め尽くされているところだと思います。沖縄の伝統文化や風習を壊そうとするマジムンの企みを阻止する流れの中で、箇条書き的にウチナー(沖縄)の良さが紹介されます。役者もウチナーグチ(沖縄方言)を交えて喋り、字幕でフォロー。また、マジムンは人の文明社会が嫌いなだけで、悪だくみは自然そのものを守ろうする姿勢であり、一概に悪者と言えないところが啓示的です。基本的にはコメディ調。マジムンに愛嬌があって、調子はずれのギャグを連発する緩さが味わいです(と私は思っています)。
さて本作ですが、シリーズとはキャストを変えて、マブヤーの誕生から成長、勝利までをひと通りまとめてありました。沖縄本島内を幅広くロケしています。シリーズを知らない人でも沖縄好きならローカル色を楽しめる内容になっていると思います。沖縄に興味の無い人は、観なくていいかも。