1.《ネタバレ》 玉木宏さんが出ているということだけで見に行きました。三国志も中国映画も初体験の私はお呼びでない、といったところです。暗い!色がないです!
ディズニー映画を見て、生きる事や和解することの喜びに涙した直後でしたので、特にそう感じたのでしょう。何のために生きているのか。権力、謀反、処刑、暗殺。怖い、惨い、狡い、暗い。全編その流れです。
玉木さんの声は吹き替えの様でした。本人とは似ても似つかぬ高音で違和感充分でしたが、宦官は声が高くなるというなら、自分の声で自分の中国語でそこは頑張ってもらいたいところです。宦官となっても性欲はあるようで曹操の女と逢引します。何のための去勢でしょうか。最後、穆順(玉木宏)は愛する女(霊雎)の手によってグサッと刺されて息絶えます。なぜ見違えたか。穆順が曹操の上着を羽織っていたから。そこのところ意味が良くわかりません。愛する男の亡骸とともに馬で疾走する霊雎、どこまでも広い中国の大地ですが、がけっぷちのところで行き止まり、後から追いかけてきた曹操の目の前で崖下へ死のダイブです。曹操は霊雎の行く先が分かっていたのですね。どうもそのあたりが不自然で、重く暗い歴史ものを安っぽくさせているように思えてなりません。
エンドロールでは、映像+音楽が、次に音楽のみとなり、最後音楽もなくなって、ただた
だスタッフ一覧が流れていく。映画そのものの暗さの最後のとどめといった感じで、
あっぱれ!という気持ちになりました。
玉木さんがこの映画に出たいきさつを知りたいものです。三国志ファンなら観かたも変わるのでしょうか。